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7月は以前にもまして忙しく、ここ2週間まともな休みや空き時間さえなかったので更新があいてしまいました。
私のブログはある程度時間がないと書けないので、見てくださっている方には申し訳ないですが忙しい時期は更新ができないこともありますのでご了承ください。しかし、忙しいときほど連発で更新することもありますが・・・。





ワールドカップ第3戦、日本代表チームは惨敗を喫しました。
昨年の世界選手権では2、3年前からすると少しずつ主力クルーの艇速が上がってきたようにも感じていましたので、今回の結果はたいへん残念です。特に第3戦をかなり特集していたこともありましたし期待をして見ていましたので悔しい結果ですね。代表の皆さんが一番悔しい思いをされていると思います。
タイム結果からの想像ですが、代表クルーはまったく走っていなかったように感じます。外野からの偉そうな言い方になってしまいますし、身勝手で信憑性のない情報発信であるのがこのブログです。しかし「事前に日本のプレビュー記事を書きながら、その後スルーするのはどうか?」ということもあるのでワールドカップの結果についての記事を書きます。日ボも事前情報だけでなく、事後の情報や評価などがもっとあるといいのですが・・・。
そういうわけでこうしたブログでは遠慮しすぎず、出しゃばりをあまり恐れずにいきたいと思います。協会や代表チームの方々の努力を最大限尊重しているのが前提です。しかしその上で、もっと関心や期待を集める意味で書かせていただきます。


代表クルーはいいときはもっと良いのだろうと思いますが、昨年とメンバーが替わりあまり事前合宿で良い手応えや準備ができずに世界選手権の前哨戦であるワールドカップに臨んでしまったのでは、と感じます。
何位、という順位の結果だけで見るのは私はあまり好きではないですし中身がわかりませんので、タイムという絶対評価を見て、そして順位という相対結果の比較を見るべきです。


ワールドカップ第3戦、日本の結果
LM1X 17位/20クルー 最高タイム・敗復7'20(同組1位ポルトガル7'02)
LM2X 13位/18クルー 最高タイム・Final C 6'29(予選は6'36、同組1着で銀になったベルギーは6'20)
LM4X  7位/ 7クルー 最高タイム・敗復6'07(同組1着で最終順位2位になったデンマークは5'57)
M1X  20位/27クルー 最高タイム・予選5組7'03(同組1着で最終順位11位のフィンランド6'59)
M2X  14位/14クルー 最高タイム・敗復6'43(同組1着で最終順位6位になったオランダは6'28)
M2-  27位/28クルー 最高タイム・Final E 6'55(優勝したNZと当たった予選はNZと14秒差)
LW4X  6位/ 6クルー 最高タイム・TESTレース6'41(優勝の中国は決勝で6'28、日本は6'45)
W1X  15位/22クルー 最高タイム・敗復7'45(準優勝したアイルランドは予選で7'26、日本は7'49)

今回のルツェルンではややタイムの出にくい時間帯もあったと思いますが、無風のような良コンディションもありました。映像ではレースによってやや順の地点もありました。
私は過去の経験から、タイムを見ればだいたいのレース展開とレースのレベルが推測できますので、そのへんの私の推測でいきますと、日本代表の各クルー今回のワールドカップでの静水無風の実力は
LM1X最大7'15 (世界選手権優勝レベル6'52)
LM2X最大6'26 (東京五輪優勝レベル6'12)
LM4X最大6'05 (世界選手権優勝レベル5'50)
M1X 最大6'58 (東京五輪優勝レベル6'40)
M2X 最大6'30 (東京五輪優勝レベル6'06)
M2- 最大6'43 (東京五輪優勝レベル6'15)
LW4X最大6'36 (世界選手権優勝レベル6'25)
W1X 最大7'42 (東京五輪優勝レベル7'20)

このあたりではないだろうか、と見ています。
この最大タイムの推測は、ワールドカップ時点でのもので、これらは当然レース展開やレースを経た成長度合いによって変わるもので、また今回のワールドカップで日本がベストパフォーマンスできたと言い難く、推測できるタイムの通りの結果になるものではありません。ボートのレースは生き物ですからね。データや数字である程度の範囲が推測できても、1本1本で状況が変わるレースは心技体と展開と勝負の積み重ねの結果です。私はデータ絶対主義ではありませんのでこの点についてもご了承ください。


LM1X、LM2X、LM4Xは本来の実力が出せず噛み合わなかった要素が多々あると感じられ、上の最大タイムより出せるメンバーだと思いますが、レースで今一つでした。事前からタイムは出ていなかったと考えられます。(あるいはハイレート練習がほとんどなかった)
M1Xは最も可能性がありますが、マンソン、ツァイドラー、シネク、ドライスデールといった超A級のM1Xトップ選手とは20秒ほどのエルゴ差があると思われ、その差がタイムに出ています。(A川選手はエルゴ公式記録6'07、推定最大6'02~6'05)日本ボート史上最高の選手になる素質を秘めたA川選手のオープンM1Xチャレンジは、日本のボートにとって歴史的な意義がありますが、しかしこの時点で結果を得るならむしろ再減量してLM2X挑戦に踏み切るのも手かと思います。これは私個人の勝手な現時点の考えですが。A川選手にいずれ5'50を期待しつつも東京までのリミットを考えると、世界のオープンでのフィジカルが現時点で平凡でも、世界の軽量級で最強になれるでしょう。日本のエベセン、ルイーニ、アズーになれるのはA川選手ではないでしょうか。
M2Xは能力の高いK原選手とまだまだ成長が期待できるY尾選手でしたが、トップスピードが不足。やはりLM2Xより5~10秒、速くならないとM2Xを出す意味が薄くなってしまいます。
M2-は予選ではポーランド、デンマーク、ドイツを相手に1000mまでは1艇身とそこまではリードをとられていませんでしたが、後半勝負できず。実質最下位となってしまいました。今回、日本唯一のスイープ陣としては残念な結果ですが、圧倒的にスイープでのスピードとフィジカルが足りない現状、勝負できるレベルにもっていくには日本全体として目標設定を高める必要があります。しかし、オープン挑戦とスイープ挑戦の火を絶やしてはなりません。国内に数多くいるスイープ選手とCOXの夢を奪ってはいけないのです。日本はとにかく急ぎM8+で挑戦する国になるべきです。

LW4XはO石選手が乗ったものの、昨年と変わらない位置になってしまいました。スタートから全艇に1艇身出られてしまっては勝負になりませんし、中国とは2艇身以上水が空きました。世界選手権ではLW2XなのかLW4Xなのか分かりませんが、フィジカルが強い日本を見たいです。テクニックだけで強くなろうとするのではなく、フィジカルでまず世界一になる意志が必要で、日本全体に言えることだと思っています。特に軽量級では体重ハンデがなく、同じ条件なのですから。中国にできるのだから日本にできないはずがない。私が、日本が世界一になれると言っているのは中国が世界トップで活躍しているから、それが根拠でもあります。中国にできて日本にできないはずはありません。
W1Xは、M1Xと同じくトップ層が厚すぎて、途方もない壁がありますが、7'30にはいけるのではないかと思っています。そこからクルーボートでの挑戦を見たいのですが、W1Xの成長はまだまだこれからです。


このように全体を見ていくと、オープンへの新しいチャレンジがはじまったいっぽうで、五輪へ向けて軽量級代表陣はタイム的に昨年よりむしろやや後退した感もあります。メンバーは本当に東京五輪でメダルを獲れる(世界一をとれる)選手なのか、よく見極めなければいけません。
コーチが結果の出せる選考をおこない、選んだ以上コーチが結果責任もとるべきと私は考えているのですが、現状はスカルなどの選考レースでの勝者が選ばれる、個人スカル能力を重視し選手の権利と責任を大切にしている選考だと思います。しかし、「ボート競技の知名度と認知度のためにも、五輪での結果を何としてもとるためにも、メダルが必要」というのであれば、結果が出ない以上は現状に固執するのはいかがなのでしょうか。
世界選手権が本番とはいえ、ワールドカップでのこのタイムは満足できる内容ではないと思いますが、それも説明や発信がないと分からないところではあります。



本来、負けたら悔しくてたまらなくて、何が何でも次は勝つ、勝つためにはどうすればいいのかと、徹底的に考えたりたくさんのヒントを集めて研究と対策を必死に立てて挽回を期するでしょう。
悔しさ、自分への怒り、こうした感情こそが原動力になる。

日本代表の皆さんは、1戦1戦にすべてを懸け、ものすごい努力をして世界の戦いに臨んでいます。課題は強くなるための工夫や戦略にあるのです。そして指導者の力量です。
ギザビエコーチに託したからと言って、結果が出なければ私たちは関心をさらに高めて厳しい目で見なければいけません。足りないところがいっぱいあるからです。厳しく、しかし現場に尊重と尊敬の念を持ちつつ感謝の気持を持つこともまた欠かせません。
感情はエネルギーになりますが、結果を求めるには理論やノウハウが必要です。
そのあたりを、ある程度見通せる分には日本ボート協会も発信していかなければいけないのではと思います。世界選手権に向けてクルー派遣を絞るというような話もあるようなのですが、どのような目標でどのようなプランと実行で、タイム結果を求めるのか。


東京五輪に日本のクルーがひとつも出られないという最悪の事態もじゅうぶん考えられます。優先出漕権は来年の世界選手権上位クルーに与えられるはずですからね。リオのLM2XやLW2Xのように今度も最終予選を勝ち残れるとは限らないですし。地元開催なのに、ボート競技の日本は出られない。そんなことあってはなりません。





「負け続けて悔しくないのか?」
これは日本ボートへの問いかけでもありますし、自分たち自身への問いかけでもあります。誤解を招きそうなタイトルですが、ボートに少しでも関わる私自身への発奮のつもりで書きました。
負けた歴史に反省をし、当たり前の基準を飛躍的に高め、トップの強者に学び、そして創造性をもって勝つノウハウを築き上げていく。

そして、日本ボートにはあまり派遣クルーを絞る方向にはいかないでほしい。
日本におけるボート国力の潜在能力はたいへん大きいと思っていますので、最強のトップ2をLM2XとLW2X、あるいはオープンで送り出しつつも、それと同時に最強のトップ4、最強のトップ8を作り出すためにボート意識のたいへん高い最強の日本人Rowing選手には、日本チームを強くするリーダーの役割を担ってもらいます。日本には、もっと「日本ボートを背負っている。俺が、私が日本のボートを強くする」というリーダーが必要です。こうしたリーダー意識が日本ナショナルチーム全体に浸透し、やはりチームとして世界トップの国にならなければいけないのです。

そのために、知識、経験、歴史や世界の情勢などRowingに関する情報に通じること。チームへの意識が高いこと。情熱にあふれていること。何よりも、世界一になりたいことと、次代の日本ボートのために尽くしたいこと。このような意識を備えた、世界に誇れる人材を日本ボートは育てていかなければなりません。日本ボートの主将が、必要なのです。

負けた悔しさと敗北を繰り返す歴史から、勝利と人材育成の好循環サイクルへと、コペルニクス的転回を成し遂げないと、日本は勝てる国には生まれ変わらないのです。真の意味でRowingによって大きな喜びを得られる国にはまだ遠いのです。
東京五輪まであと2年。この機会に、さらに変わっていくことが大切です。

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