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7月13~15日、ワールドカップ第3戦がスイス・ルツェルンにて行われます。来週末の開幕ですね。

ワールドカップ第2戦ではまだ出てこなかった国、すなわち日本も参戦予定の模様です!
しかし前回第2戦の記事でも失敗したのですが、エントリーはしていても出てこないクルーもけっこうありました。日本は男子がLM1X、LM2X、LM4X、M1X、M2-、M2X。女子がLW1X、LW2X、LW4X、W1X。この10種目12クルーがエントリーしているようですが、例えばLW2XとLW4XにはO石選手とT屋選手が重複してエントリーしていますので、実際にはどちらかのみの出漕になると思われますね。やむを得ない出漕取り消しや、複数エントリーからどれかに絞るようなエントリーの仕方は、日本でも海外でもよく見られるということです。

と思ったら、この記事を書き始めたあとに7/5付の日ボサイトで、ワールドカップ第3戦の日本代表クルーが載っていました。
2018年ワールドカップ第Ⅲ戦・ルツェルン国際レガッタ派遣選手
日本代表男子はLM1X、LM2X、LM4X、M1X、M2-、M2Xで6種目6クルー。
日本代表女子はやはりLW4X、W1Xに絞りました。2種目2クルー。
というわけで8種目8クルー出漕になりそうですね。

この発表に沿って、記事を書いていきたいと思います。今回またまた長くなりましたので、心の準備をお願いします。







ところで6月あたりから7月はずっと、ボート週間が続きますね。
毎週のようにビッグイベントが続きます。


4月2週 全日本ジュニア選手権 熊本県・菊池市 斑蛇口湖

5月1週 朝日レガッタ 滋賀県大津市 琵琶湖
5月2週 
5月3週 全日本軽量級&ジャパンカップ国際レガッタ 埼玉県・戸田
5月4週 全日本マスターズ 熊本県・菊池市 斑蛇口湖

6月1週 
6月2週 西日本選手権 大阪府・高石市 大阪府立漕艇センター(浜寺漕艇場)
6月3週~7月初旬 アジアジュニアボート選手権&アジアカップⅡ 韓国・忠州
6月4週 ワールドカップ第2戦 ポーランド・ポズナン
6月4週 東日本選手権 埼玉県・戸田

7月1週 ヘンリーロイヤルレガッタ イギリス・ヘンリーオンテムズ
7月1週 全日本社会人選手権 宮城県・登米市 アイエス総合ボートランド(長沼ボートコース)
7月2週 ワールドカップ第3戦 スイス・ルツェルン
7月2週 全日本中学選手権 岐阜県・海津市 長良川
7月4週 U23世界選手権 ポーランド・ポズナン
7月5週~8月1週 インターハイ(全日本高等学校選手権または全国高校総体) 愛知県・東郷町 愛知池


8月2週 U19世界選手権 チェコ・ラチツェ
8月2週 関西選手権 大阪府・高石市 大阪府立漕艇センター(浜寺漕艇場)
8月3週 アジア大会 インドネシア・パレンバン

9月2週 インカレ(全日本大学選手権) 埼玉県・戸田
9月2週 世界選手権 ブルガリア・プロブディフ

9月5週~10月1週 福井しあわせ元気国体 福井県・美浜町 久々子湖ボートコース
10月1週~2週 ユースオリンピック アルゼンチン・ブエノスアイレス
10月4週 全日本選手権 埼玉県・戸田

11月2週 全日本新人選手権 埼玉県・戸田



こんなスケジュールになっています。詳しい日程は書きませんでしたが、かなり毎週末にボートの大会があるなということで、私も最近は毎週ボートの大会についてブログを書いている気がします!

毎週毎週、ボートのビッグイベントが続くのは大事なことだと思います。生粋のRowingファンなら、ボート三昧で幸せなことですよね。まさに夏がボートのシーズンであるわけですから、日々ボートの大会にふれて、ボートの話題にふれることがRowingファンには日々の刺激と関心になるのです。
上に書いた以外にも、選手の皆さんは国体の代表選考や県予選や国体ブロック予選などがたくさん詰まっているだろうし、高校生のインハイ予選、あるいは地方レガッタなど多くの大会があって、毎週のようにレースや大会があったりして多忙なことと思います。

そうです、例えば高校生の皆さんは、インハイ本戦まであと1か月切っており、最後の追い込み期間に青春を捧げていることでしょう。また、中学生の皆さんは来週全中ですね。
そして大学生の皆さんはいよいよインカレクルーをそろそろ決める時期でしょうし、インカレまであと2か月、最後の夏のトレーニングに入っていくことでしょう。
このように、梅雨明けとともに夏到来、夏本番のボートシーズンがいっそう加速するのです。








さて、それで話を戻しワールドカップ第3戦なのですが、私の先輩がルツェルンに観戦に行かれるという話を聞き、それもあって昨年に引き続き第3戦も記事にしようかと思ったのです。

ルツェルンはスイス中央部に位置し、人口約8万人、スイス第7の都市だそうです。北へ40kmほど行くとドイツに近くなり国際金融都市にしてスイス最大の都市チューリッヒがあります。また、西へ50kmほどでスイスの首都ベルンがあり、さらに南西60kmほど行きますとフランスに近くなり国際ボート連盟FISAが本部を置くローザンヌ、そしてやはりフランス国境近くにジュネーブなどがあります。日本代表チームが多く合宿を張るようになったフランス・エギュベレットはこのジュネーブから比較的近く、高速で70~80km程度みたいです。おそらくルツェルンまでもずっと高速を乗り継いで車の移動で行けますね。
Rowingのワールドカップがよく行われる中欧3都市として、スイスのルツェルン、ドイツのミュンヘン、イタリアのバレーゼの位置関係も下の地図に示しましたのでご参照ください。

スイス周辺Rowing地図
Googleマップを使用し作成させていただきました

こうやって見ると、全部陸路でつながっていて移動は比較的楽だし、日本国内の遠征と同じ感覚でしょうね、ワールドカップ転戦といっても。しかし、ポーランドのポズナンやスロベニアのブレドなどが入ってくるとちょっと遠出という感じでしょうし、海を越えてはるばるオーストラリアのシドニーとかが開催地に入ってくると、欧州各国は大会参加をちょっと考えて見合わせる国も増えるでしょう。このへんの遠征事情は、日本国内のボート大会開催と同じ感覚でイメージできるところがありますよね。
Rowingのワールドカップは、だいたいルツェルン(スイス)、ミュンヘン(ドイツ)、バレーゼ(イタリア)、ポズナン(ポーランド)あたりを中心に、エギュベレット(フランス)、アムステルダム(オランダ)、ウィーン(オーストリア)、ミラノ(イタリア)、ベオグラード(セルビア)、バニョラス(スペイン)などなど基本は欧州メインでの開催となります。たまにイギリス、さらにアメリカやオーストラリアでも開催されることもありますが、多くはないですね。やはりアクセスの問題でしょう。


Rowingの世界選手権となると、これは世界のRowing普及、Rowing行脚的な意味合いも出てきて、各国持ち回り的だったり、「世界」ですから世界のさまざまな国で開催することが増えてきます。

ではちなみに、世界選手権の開催地一覧を見てみましょう。
ワールドカップの記事と言いつつ、以下の掲載は世界選手権の一覧になります。
英語でWikipediaにも載っていますが、ここは日本です。当ブログは手間ひまかけて自作してお届けします!
世界選手権は1962年にやはりスイスのルツェルンで第1回大会が行われ、当初4年間隔でしたが1974年から毎年の開催となります。
国名は、当時の国となります。

世界選手権 開催地一覧
1978年は、オープン種目がニュージーランドでの開催、軽量級種目がデンマークでの開催となっています。
2005年に日本、2013年に韓国で開催していますが、それ以外は欧州がほとんど、たまに北米とオセアニアであり、やはりRowingはまだまだ欧米とオセアニア中心の競技だと言わざるを得ません。もう少し、南米、アジア、アフリカでの開催が増えるといいのでしょうね。

今回の趣旨は世界選手権ではなくワールドカップについてなのですが、第1回世界選手権が開かれたスイスのルツェルンは、世界選手権はこれまで合計4回で開催数トップ(スロベニアのブレドも4回でトップタイ)、ワールドカップもほぼ毎年に近いくらい開催されており、スイスのルツェルンは世界Rowingの中心地、いわば世界の戸田とも言えるのかもしれませんね。(戸田が偉いとかではなくてあくまで開催頻度が高く、ボートマンが毎年集まり交流が多いという意味です)

スイスと言えばリオ五輪LM4-金メダルが記憶に新しいですが、これ以外にも多くの世界一をこれまで獲得しています。しばらく軽量級に強化をシフトしてきたので、やはりデンマークや日本などと同様、かなりFISAにはLM4-を残してもらうように主張したようですが、このへんはボート競技自体が五輪競技として残るかどうかも関わるFISAの長期スパンの考えもあるので仕方ないところもありましたね。
ともかく、スイスは世界でも永世中立国として独自の文化や政治体制を持ち、4つの公用語を扱い(ドイツ語63%、フランス語20%、イタリア語6%、ロマンシュ語0.5%、その他言語も使用)このドイツ・フランス・イタリアに出やすい地理的交通的な便も生かし、FISAはじめ多くの競技連盟も本部を置いています。中立国ゆえに、国際的な機関や国際会議のテーブルを置くのに適しているのです。IOC(国際オリンピック委員会、本部ローザンヌ)を筆頭に、サッカー(FIFA、本部チューリッヒ)、バスケット(FIBA、本部ジュネーブ)など国際スポーツ競技連盟の本部は60以上もスイスにあります。
ボート強国としてもスイスは数多くの名選手を輩出してきました。1989~2014年まで長年FISA会長を務め、IOC理事会メンバーでもあったデニス・オズワルド前FISA会長もいます(選手としてはメキシコ五輪M4+銅)。この方がいなければ軽量級種目は五輪に採用されていませんでした。
スイス自身のRowingの強さもあるのですが、やはりこうした国際的なRowing交流地域として、風光明媚なルツェルンのロート湖(Rotsee、ロートゼー)でRowing文化を活性化させてきたのです。このロート湖、長さ2500m、幅200~250mくらいまでのストレート状の湖で、まさに2000m直線レースのための天然レガッタコースです。これが自然にできた湖なんて、ボートの神様がここでレースをやれと用意してくれたのかもしれませんね!







さて、そんな世界の戸田ルツェルンで行われる今回のワールドカップ第3戦。
世界選手権の前哨戦なので、インカレや全日本に対する東日本選手権や関西選手権みたいな位置付けではありますが、れっきとしたFISA主催大会。最近、レース動画LIVE配信が見られるようになって、世界Rowingファンには嬉しいサービスですよね。仕事や都合で見られなくても、あとで動画で見れますからね。(ワールドカップはいくつかのレース動画だけでしょうか、配信されるのは)

日本代表クルーももちろんエントリーしています。
エントリー段階なので、先ほども言ったように確実に出るかは分かりませんのでご了承ください。
場合によっては、1つも出漕しないことさえありえますが、それは各大会同じことですのでそれら含めてチーム方針やクルー状況によります。
また、シート順もまだ分かりませんね。

LM1X Y原選手
LM2X S藤K選手、N村選手
LM4X I田選手、F井選手、H田選手、K田選手
M1X A川選手
M2- T野選手、O塚選手
M2X K原選手、Y尾選手
LW4X O石選手、T屋選手、Y領選手、U田選手、
W1X S原選手


というクルーです。
日本代表もエントリーしている通りにもし出るとなれば、第2戦より俄然日本からの注目も高まるかと思いますので、この第3戦でもエントリー段階ではありますが見どころピックアップして参りたいと思います。







その前に2018ワールドカップ第3戦ルツェルン(スイス)、出漕クルー数ランキングです。
オーストラリア 27クルー
中国 21クルー
ドイツ 20クルー
ニュージーランド 16クルー
フランス 14クルー
日本 12クルー
オランダ 12クルー
ポーランド 12クルー
アメリカ 12クルー
デンマーク 11クルー
イギリス 10クルー
スイス 10クルー

2ケタのエントリーは以上の12か国。今回はパラ種目はありません。

おお~、来ましたね。オーストラリアと中国。オーストラリアなんて男女エイトと男女クォドがすべて2杯出しですから選手数もすごいことになっています。オーストラリア特集、したかいがありましたね!
日本もなんと6位タイにランクイン!オープン種目に出すとやっぱり出漕数増えますね。といっても、本番は8クルーになってしまいますが。他国も同じように重複エントリーで実際には減るのでしょうけど。日本はもっと出漕数を増やせるボート国力はあると思いますが、しかし日本選手の国際競技力レベルはまだまだこれから、Rowingにおける発展途上国であります。東京へ向け一気に突き抜けるか。


2018ワールドカップ第2戦リンツ-オッテンスハイム(オーストリア)のエントリーを見比べてみましょう。
イタリア 26クルー
イギリス 24クルー
ドイツ 23クルー
オーストリア 21クルー
中国 17クルー
オランダ 15クルー
ニュージーランド 15クルー
オーストラリア 15クルー
フランス 14クルー
ポーランド 14クルー
ウクライナ 13クルー


2ケタのエントリーは以上の11か国。

第3戦と比べると面白いですよね。このとき第2戦はイタリアが大挙26クルー出漕していますが、今回第3戦では見事にゼロ、出漕なしです。イタリアは第1戦ベオグラードでも出漕なしであり、第2戦のみ一気に出漕してきて、メダルランキング1位をさらっていきそして再び国内強化に専念して9月第2週の世界選手権ブルガリアの本番を迎えようという腹なのでしょう。イタリアは、第1戦セルビア、第2戦オーストリア、第3戦スイスといずれも隣国でアクセスが良いはずですが、力を入れたのは第2戦のみなのです。このように明確な意図を持って出漕させているのがボート強国のシーズン戦略です。第2戦では私の予想も大きく覆したLW2X優勝をはじめ、この男女軽量級2Xアベック優勝を果たしLM4X、M4Xでも優勝したスカル王国のイタリアには、世界選手権で要注意です!

また、21クルー出漕した地元オーストリアも第3戦では6クルーのみと、これは予想の範囲内。
イギリスは24クルーから今回10クルー、しかも内容は男女エイト出漕なしに見られるように主戦種目は軒並みエントリーなし。今回の第3戦は若手に経験を積ませる目的のようです。
ドイツは相変わらず20クルー以上の多数出漕。M8+は不動のレギュラーメンバーであり第3戦優勝も確実か、世界選手権まで優勝候補筆頭でしょうし、男女クォドも優勝候補間違いなしです。何なら、ドイツW4Xは2杯出しでワンツーフィニッシュしそうな勢いです。ワールドカップポイントもドイツが首位ですし、ライバルのイギリスが第3戦でこの陣容では、総合優勝はドイツの一人勝ちか。いや、まだNZと豪州がいますが、今のところまだ差があります。
そのNZと豪州は、例年、シーズンスケジュールの都合か、ワールドカップには第2戦、第3戦の2つを使って世界選手権本番に仕上げていくシーズンプランが定着しているようです。第3戦の本腰を入れてくる両国のパフォーマンスに注目です。すでに第2戦も強かったですけどね。

さて、そんなボート大国の動向も見つつ、しかしボート中堅国の対校と呼べるトップクルーもたいへん強力。世界一を争うトップクルーの戦力や選手たちを想定しつつ、各種目の展望を見ていきましょう。
こうした世界戦のレベルを論じることが、皆さんのボートレベルとボート意識の向上に、世界を目指す大きな目標に、少しでも役立つことを願って。








ワールドカップ第3戦の見どころ


まず軽量級から見ていきましょう。
しかし、すべてエントリー段階での見どころ紹介であることは再三ことわっておきたいと思います。



ワールドカップ第3戦 軽量級カテゴリー



LM1X
WC(ワールドカップ)第1戦、第2戦と連勝したドイツのジェイソン・オズボーン選手が優勝候補か。この選手は今年24歳、リオ五輪ではLM2X9位、昨年世界選手権LM2X6位、LM2Xでは世界のAファイナル常連の選手です。今シーズン1Xに専念し能力開花といった選手で、特に弾丸のように飛び出すロケットスタートは必見。そのうち強力なパートナーを得ればLM2Xトップクルーに戻ってくるでしょう。同僚のドイツ、ロンメルマン選手も強力。ほかにはスイスのシュミット選手、NZのラッシュ選手、ハンガリーのゲランボス選手、スロベニアのフルバト選手などおなじみの選手がそろっています。香港、中国もおり、22クルーがエントリーしています。日本でエントリーしているY原選手としては、6'55あたりの優勝予想タイムは難しくても、Bファイナルでの勝負をしたいところではないでしょうか。



LM2X
第2戦で優勝したイタリアは不在ですが、この第3戦ではアイルランドのオドノバン兄弟が出てきます。WC第1戦ではポーランド、ベルギーと半艇身以内の僅差の決着で3位とし、第2戦欠場で第3戦に出てきます。しかし、このオドノバンはいつもこうです。WCでは2位や3位が多く、世界選手権や五輪という本番で真価を発揮します。弟のポールは、2016、2017で世界選手権LM1Xを2連覇しました。
今回怖いのはそのベルギーとポーランドだと思っていますが、第3戦決勝予想は、フランス(Sバルク、Bウァン)、ベルギー(Sファン・ザンドヴェーガ、Bブリュス)、ポーランド(Sヤンコフスキ、Bコヴァルスキ)、アイルランド(Sポール・オドノバン、Bゲリー・オドノバン)、ニュージーランド(Sダナム、Bヴァン・ダレン)の5クルーに加え、残り一つの枠が熾烈かと思われます。次点候補は、急激に伸びているスイス、デンマーク、オーストリア、カナダといったあたりでしょうか。
日本(予想、S:S藤K選手、B:N村選手)がAファイナルに食い込むには、6'15付近が予想されるフランス、ベルギー、ポーランド、アイルランド、NZと勝負できなくては確実ではありませんが、6'20を切るかどうかの次点候補相手にしっかり勝ち切ることが重要かと思います。とはいえ、まだ前哨戦。世界選手権本番に伸ばしてくる強国の上昇線をしっかり上回る強化と経験を積んでほしいですね。



LM4X
このLM4Xは出漕8クルー。日本としてはここは確実にAファイナル、というか是非ともメダルを獲ってほしいところであります。日本がワールドカップでかつてクルーボートのメダルを獲ったことがあったでしょうか。シニアの世界選手権では、2000年LM4X優勝、2001年LM4X3位の2回だったと思います。
まず、第2戦優勝のイタリアが不在です。第1戦決勝では、チェコとハンガリーの2杯レースで若干タイム出にくいと思われるコンディションのチェコ優勝6'06、ハンガリー2位6'08。チェコは1人だけメンバーが異なるクルーで昨年同じWC第3戦で5'53の3位であり、もう少し強いと思われます。第2戦は6クルーの一発決勝、このハンガリーが大きく離されます。優勝イタリア5'52、2位ドイツ5'58、3位ノルウェー6'01"0、4位オーストリア6'01"3、5位オーストラリア6'01"5、6位ハンガリー6'10。3位争いが熾烈でした。第2戦のコンディションはほぼ無風と考えてよさそうです。
そして今回の第3戦、ドイツ、オーストラリア、チェコ、ハンガリーという第1戦、第2戦で出てきた国がおりこちらは同じメンバーです。これに加えて、オランダ、デンマーク、ロシア、そして日本の全8クルー。
オランダはメンバー的にだいたいLM4X6位になるような実績の選手が多数のようです。デンマークは20歳前後のたいへん若いクルーで、中には19歳もいるようです。まだ実力未知数ですが、昨年U23世界選手権LM2X決勝6'20で銀だったハーゲマン(20歳)という選手がおり、予選ではLM2X6'15も出しているようなのでこの選手は要注意ですね。ロシアLM4Xには、日本とリオ最終予選で戦ったLM4-のバウペア、ボグダシン選手とテリツィン選手が乗っており昨年世界選手権ではレベルのやや落ちたLM4-準優勝しています。このリオ最終予選決勝、日本LM4-はやや走っていなかったと見られ6'09で5着、ロシアは6'02で1着でした。2年前と同じスイスのルツェルンでの舞台、種目はLM4Xに移し日本によるロシアへのリベンジですね。

このように過去の実績からの分析と、目下LM2XとLM4Xで最強、フランスに代わり軽量級スカル王国になってきたイタリアが不在の軽量級スカル戦線という現状を考えると日本にはチャンスあり。LM4X決勝に進むには予選で4クルー中上位3位に入り、それには無風6'00~6'05がまず必要。展開によりもう少し上がるかもしれませんが、これは日本の艇が走っていればF井選手、K田選手、H田選手、I田選手というメンバー的に問題なし、という艇速になっていてほしいですね。この並びは私のシート予想ですが、日ボ写真を見る限り田瀬湖合宿ではS:K田選手、3:F井選手、2:I田選手、B:H田選手になっていますね。
2018田瀬湖合宿LM4X
Crew Japan Facebookより写真転載させていただきました。日本LM4X、田瀬湖合宿にて

そして決勝では無風での優勝タイム5'53~55が予想される中で(順だと5'50を切ることも)、ドイツ、チェコ、ロシア、そして若いデンマークあたりがトップに絡むであろう展開に日本もしっかり流れに乗りたい。あとはオーストラリアとオランダがどの程度まで爆発してくるかですが、決勝ペースのスタート前半には、1'26-2'56といったペースがトップ争いには必要になるでしょう。これが出せれば、メンバー的にオーストラリアとオランダには先行できそうです。そしてギザビエ式トレーニングで培った第3、第4の強さを発揮してどんどんペースアップしてください。(ちなみに昨年サラソタの世界選手権LM4X決勝、日本は1'28-2'59-4'28-5'56。優勝のフランスは1'27-2'57-4'27-5'51で1000mで2番手・1500m3番手での差し切り勝ち、やや前半出にくく後半が速いというコンディションだったようですがほぼ無風と思われました)
2001年、スイスルツェルン世界選手権で銅メダルを獲った同じLM4X種目で、今度はワールドカップで日本の旗を揚げることができるか。ここを突破しないと、さらに層が厚くなるブルガリアでのメダルも難しいでしょう。





LW1X
日本の2クルーがエントリーしていましたが、どうやらLW4Xの出漕になるようですので、見どころがなくなってしまいました。World Rowingの選手リストは素晴らしく、調べれば過去の戦績がほぼ網羅されているので記事を書く際にたいへん参考になるのですが、さすがにLW1Xには日本が出ないと今一つ興味を持ちにくいですね。注目のスターが出ているわけでもなさそうです。おなじみ香港の李嘉文選手が出ていることと、中国からも2クルー出ています。このうちの中国のリャン選手(梁選手?)というまだ20歳の選手は、何と2013年の世界選手権に16歳で出ていますねー。このへんの中国のスカウティング能力、選手発掘力はすごい。



LW2X
こちら五輪種目LW2Xも、今回日本が出ていないだけでなく、第2戦でたいへん強力だったイタリア、オランダ、ルーマニアがいないので少しだけ興味減です。特に私の予想外のところから無尽蔵のスタミナで逃げ切ってしまったイタリア(Sチェザリーニ、Bロディーニ)には、今後東京へ向けて要チェックです。何といっても、昨年U23世界選手権LW2Xでルーマニアと壮絶なマッチレースをし、その2か月後のシニア世界選手権でルーマニアがLW2X優勝、イタリアのストローク・チェザリーニ選手はLW4Xで優勝したのですからね。そうです、昨年日本がLW4X6位で敗れたレースです。このチェザリーニ選手の乗るイタリアが今年の第2戦ではLW2Xでルーマニアとオランダを破ったのです。世界選手権本番が楽しみな種目であります。
それで第3戦ですが、しかしながら実績者が多いですね。本命は昨年世界選手権LW2X準優勝のNZ(Sキドル、Bマクブライド)。それからポーランド。南アフリカはキルステン・マッキャン(リオ五輪LW2X5位、2017世界選手権LW1X優勝)が健在、若いパートナーとのダブルで第1戦はオランダに善戦し2位でした。その南アフリカと同じく第1戦でコンマ差の接戦を演じたイギリスとフランス。フランスはSボーヴ(20歳)、Bタラントラ(23歳)の若いコンビ。スイスも強いし、アメリカもベテランです。こうしてみると、イタリア、オランダ、ルーマニアの3強が抜けても強力クルーばかりですね。皆7分を切れそうな、6'55前後で争えるトップクルーばかりだと思われます。このほか、中国、オーストラリア、カナダなどが若手を鍛えて五輪に合わせてくるでしょう。



LW4X
さあ、LW2Xのライバルが壮絶な死闘を繰り広げている間に、日本もトップレベルのレース経験とこれまでにないトレーニングによって大きな強化を果たしたい。今回日本の軽量級女子はLW4Xに出漕のようです。
エントリーは5クルー。やや寂しいが、その分LW2Xの強国に負けない進歩を遂げたいですね。相手はドイツ、中国、デンマーク、オーストラリアとこれまたおなじみの国です。

LW4X決勝の事前分析を敢行!
ドイツはシュトルム、C.マイヤー、L.マイヤー、トーマというクルー。シュトルムとC.マイヤーは若手の22歳、U23世代です。L.マイヤーとトーマは28歳のコンビ。シュトルム選手は2014U23世界選手権LW4X優勝、リオ五輪LW2X9位の実績があり、トーマ選手は2014世界選手権LW4X優勝の実績があるなど世界戦の実績が豊富な4人です。今回世界選手権をにらんで初めて組んだLW4Xと思われ、まだ完成していないでしょうがクルーボートもLW1Xの経験も多い4人、コンビネーションもかなりのものではないでしょうか。LW4Xでは、LW2Xのトップレベルが乗れば6'25に達すると思いますが、このドイツはそこまでのレベルではないでしょうが6'30前半あるい最大6'30切りまでじゅうぶん期待できるでしょう。ライバルの中で本命と予想してみます。

中国はメンバー見る限り、LW2Xの中国1、それからLW1Xの中国1、中国2のダブルエントリー。したがって、両方とも出るか、LW2Xだけかあるいは日本のようにLW4Xだけ出ることまで考えられます。この中で、LW2Xにエントリーしているチェン選手(陳選手?24歳)とパン選手(潘選手?22歳)は昨年2017世界選手権でもLW2X(10位)とLW4X(3位)にダブルエントリーしています。昨年LW4X3位で6'36、日本は6'49で6位でしたからこのときは実力差がだいぶありました。しかし昨年より日本は艇速向上しているとみて、昨年の中国を物差しにぜひとも今年はしっかり勝負をしてほしいものです。昨年の13秒差などさほど問題ではありません。今年の日本が走っているかどうかが問題です。しかしこの中国、順調に育って東京五輪LW2Xのトップクルーになっているかもしれません。このワールドカップと、続く世界選手権で中国とのライバル対決を制しておきたい。

デンマークは瀬田に来日するなど日本になじみがあるユリアン・ラスムッセンさんが乗るようです。ロンドン五輪LM2Xマッズ・ラスムッセン選手の奥さんにして大ベテラン、39歳ですね。アテネからリオまで五輪は4大会連続LW2X種目で出場、ロンドンのLW2X4位が最高です。昨年も世界選手権LW2X6位でしたし、東京五輪もめざすのか!?しかし、他のメンバーがそこまでの実績者ではないようなので、過小評価は禁物ですがこのデンマークにはしっかり上回りたいですね。とはいえ蓋を開けてみないと分かりませんし、デンマークらしくスタートから全開で飛ばしてくるでしょう。

最後にオーストラリア。昨年の世界選手権LW4X2位の強豪。メンバーの1人はLW1Xに替わっていますが、あとの3人は昨年準優勝メンバーと一緒です。ネスビット、ミアンサロー、ジェームズ、パウンド。このうちジェームズ選手とパウンド選手がLW2Xにダブルエントリー。中国と同じような状況ですが、LW4Xは一発決勝なのでダブルワークの影響はほぼないでしょう。コンスタントとラストが一番強いと思われますので、やはりオーストラリアも強敵ですね。昨年のLW4X決勝では6'35、しかし良コンディションなら6'30前後を出してくるでしょう。

日本はT屋選手、O石選手、Y領選手、U田選手の4人。この並びは私のシート予想ですがどうなるでしょう。O石選手が乗ることにより、LW4Xはパワーアップするものと思います。しかし全体的にはもっとエルゴが欲しいところ、このへんのフィジカルの差が軽量級女子は顕著です。できれば7分ひとけたがクルー平均でほしいところですが・・・。そしてトップ2が7分前後に到達すればオランダやイタリア、ルーマニアともLW2Xで勝負を挑めると考えています。今はトップ4が憶測ですが7'15平均というところでしょうか。というわけで、日本のLW4Xはこのメンバーなら無風で最大6'35まで出せると見ます。あとはレース展開と最高のテクニック、爆発力でプラスαを期待。まだ世界選手権の本番ではありませんし、勝機はじゅうぶんにあります。1'37-3'17での先行策から第3、第4で早めの仕掛けが必要ですね。
と、たいへん勝手なことを言っていますが果たしてどうでしょうか。トレーニングとの兼ね合いで進捗を見極める目的もあるでしょうが、何とか世界トップを上回るスピードと勝負勘、そして自信を掴んできてほしいですね!





ワールドカップ第3戦 オープンカテゴリー



M1X
そしてオープン種目です。日本からは期待のA川選手が出漕予定ですね。
しかし相手は世界のオープン級トップスカラーたち。前回と似たエントリーですが、NZのマンソン、ドライスデールがまたも出漕。ドライスデールは前回結局出ませんでしたが今回はどうか。第2戦では、NZのマンソン選手が優勝しましたが、ドイツのナスケ(22歳)、ツァイドラー(22歳)という新星も出てきました。マンソンに食らいつく2位と3位です。デンマークのスヴェリ・ニールセン選手も力をつけてきましたね。さらに実績者が多くいます。チェコのシネク、クロアチアのダミル・マルティン、リトアニアのグリシュコニスなど、リオ五輪のメダリストばかりです。彼らのような超S級選手を相手に、ぜひとも素晴らしい成長を見せてほしいA川選手です!



M2-
若干、株を落とし気味か、クロアチアのシンコビッチ兄弟。しかしフィジカル的には圧倒的世界トップ。課題は明らかにテクニック。どうもまだドライブが短い印象を受け、フィニッシュの伸びがありませんよね。そのクロアチアに第2戦で勝ったチェコ(Sポドラジル、Bヘレシツ)はさらにパワーアップして世界を驚かせるか。フランスのオンフロワ兄弟も第2戦はクロアチアに迫り、このクルーもトップクラスです。また、今回のNZ、昨年世界選手権M2-3位の実力者トーマス・マレーが出漕予定ですよ。リオ五輪M8+6位の僚友、ブレーク選手との新コンビです。トーマス・マレー選手はかのキウイペア、エリック・マレー選手とは別人です。前回、第2戦では振るいませんでしたが、スイスにはLM4-王者のマリオ・ギア選手が階級を上げてM2-にチャレンジしていますしね。
日本のT野選手とO塚選手はどうでしょうか!世界のM2-、メダルクラスのトップレベルは無風で6分20秒を確実に切ってくるすさまじいレベルなのですが(M2-五輪優勝タイム6'15前後はエルゴ5'45レベル)、その強さを体感しさらなるレベルアップにつなげる素晴らしい経験にしてほしいです!
2018田瀬湖合宿M2-
Crew Japan Facebookより写真転載。日本M2-、最強スイープの先駆者となるか


M2X
昨年2017世界選手権M2Xのファイナリストのうち3クルーが出漕予定。優勝したNZ(Sハリス、Bストーリー)、ほぼ変わらない力を持つポーランド(Sビスクプ、Bジータルスキ)、そしてフランス(Sブシュロン、Bアンドロディア)です。しかし今年のWC第2戦ではイギリス、ドイツ、スイスがNZを破って表彰台に立ちました。NZに勝つにはひたすらNZに先行して優位に進める。こうした戦術で対抗した3クルーのうちドイツとスイスが今回も決勝で逃げ切り策を敢行してみせるか。
日本からはK原選手とY尾選手が出漕予定のようです。まだまだ進化の過程にあるそのフィジカルと、しっかりと日本らしいテクニックで世界の強力ダブルに戦いを挑んでください!



M4-
ここは豪州の一人勝ちでしょう!世界選手権2連覇も間違いなし。とはいえ、意外と一筋縄ではいかないのがRowingです。第2戦でも何と平均19歳のルーマニアが見せ場を作って豪州に追いすがり最後は離されましたが2位になりました。前回推したオランダに頑張ってほしいですが、ドイツ、イギリス、チェコ、南アフリカなど対抗2番手に名乗り出てほしいですね。



M4X
ここはM4-と違い、実力伯仲。オランダ、ドイツ、オーストラリア、NZ、ポーランドが横一線の中、若手の成長株であるバラス選手を乗せたイギリスのブレイクに期待したいところと、リトアニアとエストニアの2国が突き抜けるかどうかの興味ですね。特にリトアニアは、昨年2017世界選手権M4X優勝クルーに巨漢のリッター選手を乗せてきていますからね。



M8+
WC第3戦は、第2戦よりさらに面白くなりそうです。優勝候補不動のドイツですが、このドイツを破るのはどいつだ?失礼しました。メンバーを戻してきて2位に入ったイギリスは不在ですが、3位、4位と驚異の選手層を見せたオランダはまたも2杯出し。さらにオーストラリアも負けじと2杯出し、前回5位以上に躍進してほしいところですが、ライバルNZも同じでしょう。前回出ていないカナダ、アメリカ、ロシア、中国の大国たちも参戦。ドイツ包囲網、果たして決着は?



W1X
こちら、W1Xもたいへんなレベルになっています。まず昨年2017世界選手権でのファイナリストが4人揃いました。スイスの小さな巨人グメラン、オーストリアの長身ロブニヒ、アイルランドのパスピュア、カナダのゼーマン。さらにWC第2戦のファイナリストはこのグメランとロブニヒを含み5人が連続出漕。デンマークのベテラン33歳エリクセン、オーストラリアのエドマンズは昨年世界選手権W2X3位、ドイツのティーレはリオ五輪W4X金。このほかウクライナやNZなど強豪ぞろいで、これらだいたい10クルー以上によるFinal A争いがたいへん激しくなりそうです。
日本のS原選手としては、しかし臆するわけにはいきません。W1X五輪優勝レベルだと7'15~20という日本の男子インカレ優勝クラスになってくるのですが、日本女子として未知の7'30台を出せるようになればFinal Bが少しずつ見えてきます。着実なレベルアップを見せ、今シーズン驚異の成長を見せて日本女子オープンの道を切り開くフロンティアとして活躍してほしいと思っています。



W2X
相変わらずNZ(Sロウ、Bドナヒュー)が優勝候補。第2戦でNZに差されたものの2位に善戦したオランダは、バウが替わるもようですが果たして。それから、リトアニアW2Xはストロークにリオ五輪銅のヴァルチウカイテを擁し、昨年4位のリベンジをかけます。フランスの成長にも期待したいですね。



W2-
歴史的クルーとなりそうなNZ(Sギャラー、Bプレンダーガスト)に死角なし。第2戦は2着に7秒離しました。今度はいったい何秒離すのか。



W4-
地力もあり、勝負強いオーストラリアが世界選手権まで本命となりそう。しかし、第2戦で2位のイギリスはいませんが同じく食らいついた中国、ドイツはしっかり勝負してくるでしょう。さらに、デンマーク、アメリカが強そうな気配ですね。この種目は接戦で見応えがあります。



W4X
ドイツの層が非常に厚く、2杯出ししていますがワンツーフィニッシュもありえます。しかしそれを止めようというのが第1戦で強さを見せたオランダ。このオランダW4Xは強い!オランダのフロリン選手は第1戦でW4X優勝、第2戦でW2Xで2位としており、もう一度W4Xに戻って優勝を狙ってきます。そしてポーランドも実力者。オーストラリア、中国も相当な速さです。



W8+
さて、男子エイトとともに注目の女子エイト。オランダによるワールドカップW8+3連勝がかかります。第1戦、第2戦と連勝しているのです。オランダW8+の今シーズンのブレイクは目をみはるものがあります。イギリス、NZ、豪州、ルーマニア、中国をこれまで破ってきています。今回はアメリカが立ちはだかります。昨年、世界選手権で敗れ11年連続世界一で止まったアメリカが新たなクルーで挑んできます。そしてライバル・カナダも参戦します。オランダの躍進を北米2国が阻むのか?そしてリベンジをかける豪州、NZ、中国との決着は?世界選手権に向けて、加速しそうな激しい争いがはじまります。








今回のワールドカップ第3戦、ルツェルンでの激しい戦いを期待し、そして9月、ブルガリア・プロブディフで行われる世界選手権本番での活躍を期待しましょう。
そして日本クルーの大きな進化を期待して。





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