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先ほどの記事は明日からの朝日レガッタについてだったので前後しますが、4月には戸田を中心に関東の大学同士の対校戦が次々に開催されました。
今年などは、NRM三大学レガッタ(4/15(日)・戸田)を皮切りに、WKレガッタ(4/22(日)・隅田川)、G大学レガッタとGリーンレガッタ(4/28(土)・戸田)、S大戦とTS戦(4/29(日)・戸田)と、わずか2週間ほどの間に一気に6つの対校戦がありました。これは対校戦シリーズといってもよく、これくらい日程が接近していたほうがRowingファンにとっては良いかもしれません。運営にとっては大変でしょうが、学連の皆さんも毎週大変ですがかなりレース慣れできるところがあるのではないでしょうか。
お互い独自に準備して実行しているところがあるのですが、例えばGリーンとG大戦、S大戦とTS戦は同日に午前・午後と大会を行っており、設備や学連運営に関しては共同開催の側面があるかと思います。戸田は戸田で、対校戦文化とお互いの協力関係を発展させていきたいものですね。
戸田コースは日本ボートのメッカでありボート競技におけるかけがえのない一つの象徴です。ここを拠点として、もっともっとRowingの交流と発展を大きくしていくことが大切です。
これからさらに、それぞれの対校戦を大きくしていきたいですね。


それから、かなり話題になっているのが、昨年以上に繁殖しているという戸田コースの藻の問題があります。これについても戸田水域全体の課題として解決や対応に当たっていく必要があるのでしょう。
聞くところによりますと、学連の学生の方々が夜遅くまで藻刈り作業を頑張っていたとのことです!夜に水藻を刈るなんて、暗くてたいへんですしなかなかできません。私は対校戦は、表も裏も、現役もOBも、選手も観客も皆が主役だと思っています。どれもがクローズアップされるべきで、学連や準備委員はもうひとつの主役で間違いないのです。
そうした多くの尽力がある中で、実際かなりこうした環境もレース結果に少なからず作用していると思いますが、みなが力を合わせてひとつの大会を作り、それを毎年次世代に託していく無限のレースリレーであるのが対校戦だと思います。縦と横のRowingの絆、強く大きくしていきましょう。








それぞれ簡単な振り返りを。対校戦種目に限らせていただきます。



NRM三大学レガッタ 4/15(日)・戸田2000m

M1X
優勝N大 7'39
2位M大 7'47
3位R大 8'11

M2X
優勝N大 7'04
2位M大 7'07
3位R大 7'22

M4+
優勝N大 6'49
2位M大 6'52
3位R大 7'20

M8+
優勝N大 6'04
2位M大 6'10
3位R大 6'18

今年で第62回を迎えたNRMレガッタは、1954年隅田川(エイトは3900m、フォアは2000m)で第1回が行われ、1962年に正式に戸田2000mで行われるようになりました。エイトとフォアの2種目で始まったのが、1966年にM1X、1977年にM2Xと増え男子対校4種目でN大、R大、M大の間で行われてきました。
予想される部分もあるかもしれませんが、男子はN大が初期からずっと強く、M大はN大と常に接戦を挑んではわずか及ばないか時に打ち破り、R大はほか2校と違い長らくセレクションがないため常に劣勢という三大学のバランスが続いてきました。とはいえ、N大、M大にも未経験者が活躍する時代がありましたし、R大は第1回、第2回だけですがエイトで優勝しています。意外かもしれませんが、R大2連覇の後M大5連覇があり、無勝負レースもはさんでN大がNRMエイト初優勝したのは第9回大会でした。しかしその後大学ボートのトップチームとなり2校に水をあけ、N大は現在NRMエイト13連覇中です。
M大はもちろん、R大もときにN大に迫るのですが、そのたびにテクニックだけでなく勝負強さという点でもN大は両校の挑戦をしりぞけ無類の勝負強さを発揮してきました。

第62回大会までの男子通算成績
M1X N大40勝 M大10勝 R大1勝
M2X N大37勝 M大3勝 R大1勝
M4+ N大48勝 M大9勝 R大4勝
M8+ N大46勝 M大11勝 R大2勝

うーん、勝ち数で見ると圧倒的な差になりますが、レース内容を詳しく見ることも必要ですね。しかしN大も元から最強だったわけではなく、未来は変わります。三大学ともいずれもまだまだ強くならなければいけません!いかに変えていくか?

昨年は、M大が男女6種目中4種目(M1X、M2X、W1X、W2X)を制したのですが、今年はN大が大きくリベンジし男子4種目完全優勝を果たしました。とはいえM大もすべて僅差で迫っており、特に今大会M4+は1500mでM大が1艇身近くリードしていましたがラストクォーターでN大の強烈なスパートを前に逆転負け。
M8+では1000mで先行するN大に対しM大は半艇身差でついていましたが最後は水があきました。R大も一時M大と半艇身差でしたがラスト大きく離され、ここの第4勝負における力を、M大もR大も夏に向けてつけなくてはいけないところでしょう。
今大会のエイト、夏の静水無風ならばN大5'48、M大5'54、R大6'02あたりのタイムといったところでしょうか。

2018NRM、N大M8+ N大HPより
N大HPより写真拝借し転載させていただきました。
NRMでのN大エイト。夏に向けてインカレ男子総合12連覇とインカレM8+3連覇をめざし、万全のスタートか






女子については、1999年にR大、M大に女子部ができ、N大にも女子漕手の在籍があったため2000年にオープン種目としてはじめて女子のW2Xが行われ、それ以降女子種目もオープンとして追加。2005年にR大とM大の2校でW4X+が正式な対校戦種目となり、女子部員の増加に伴い2014年W2X、2015年W1Xが増え、2016年W4X+に代わってW8+が正式種目となりました。女子対校3種目。

女子通算成績
W1X M大5勝 R大0勝
W2X M大4勝 R大0勝
W8+ M大1勝 R大2勝 (W4X+ M大11勝 R大0勝)

女子においては、高校トップ選手を多く集め始めインカレ優勝を常に争うようになったM大に対し、初期は未経験者ばかりだったR大はかなり差がついており、時に接戦もしますが及ばないという戦いを繰り返してきました。そのうちR大も力のある経験者が増えてきます。3年前から女子エイトが対校戦種目となり、初年度はM大7'05とR大7'06で僅差の接戦を制したM大が初代NRM女子エイト優勝を果たします。しかし次の2017年では7秒差でR大が快勝し、今年は2/3艇身差で2年連続R大が強豪M大に勝ちました。

W1X
優勝M大 8'15
2位N大 8'39
3位R大 8'48

W2X
優勝M大 7'34
2位R大 8'07

W8+
優勝R大 7'14
2位M大 7'17

W1X、W2XについてはM大は代表選手を揃え序盤から大きくリードを広げ圧倒しました。W8+においてはR大が先手を取り、一時半艇身近くリードしますが1500mでカンバス差まで縮まりM大がかわす勢いとなります。そこからR大は粘り腰を見せスパートで再び離し2.2秒差の勝利となりました。
第62回NRM R大女子エイト
R大女子エイト。2013~2016年まで全日本W8+4連覇した強力なM大を2年連続で破った

大学女子ボートにおけるM大の強さが発揮されながらも、R大もメイン種目で負けてはいないことを示そうと一矢報いつつ、インカレではお互いどのような成長を見せるか、注目しどころです。
オックスフォードとケンブリッジの対校戦でも女子エイトが行われており、NRMでも女子エイトの歴史を重ねていくことで多くの素晴らしいボート人を輩出していってほしいですね。
日本ボートにおける男女エイトの価値を高め、対校戦の名勝負をこれからも作っていき、そしてもっと切磋琢磨しながら日本ボートをリードできるチームをめざして。N大、R大、M大の3校がこれからも交流しながらそれぞれ強みを発揮できるようになりたいものです。












WKレガッタ 4/22(日)・隅田川3750m(女子エイトは1000m)

対校エイト
優勝W大 12'30
2位K應大12'35

第二エイト
優勝W大 14'13
2位K應大14'30

女子エイト
優勝W大 3'47
2位K應大3'56

今年で87回目を数えるWKレガッタは、1905年5月8日に隅田川1250mではじめて行われました。1903年の秋にボートに先んじて始まった野球の早慶戦。野球のように、先輩格の慶應に対し、早稲田が挑戦状を送り、慶應が応じたことによってスタートしたと言われています。何せ慶應義塾は1868年、福沢諭吉が始めた蘭学塾に起源を発し慶應4年(明治元年)の創設であり、大隈重信の建てた早稲田は1882年の東京専門学校をもとにしていますからね。ボート部の歴史においても、早稲田が1902年創部に対し、慶應は1889年創部です。ですから、早慶、早慶といいますが、慶應からすれば慶早と言いたくなるのは当然かもしれません。
第1回はしかし、創部3年目のW大が16年の歴史を持つK應に勝利。ここからまたアルファベットの伏字に戻します(笑)。大いに評判となったWKレガッタでしたが長い年月中断し、第2回は25年後の1930年でした。その後も戦争などで何度も中断があり、1905年に始まったものの、2018年の今年で87回となっています。
隅田川のイメージが定着していますが、荒川、戸田、相模湖で行われた年もあったようです。近年では2011年に東日本大震災の影響で戸田2000mで行われたことがありました。距離も、年によって変わることがありますが、近年は6年連続で新大橋から桜橋までの3750mとなっています。2012年~2016年にK應の5連覇がありましたが、今年はW大が2連覇、それも第二エイトと女子エイトの優勝も含めた完全優勝を果たしています。

第87回大会までの通算成績
対校エイト W大46勝1分 K應大40勝1分

このようにほぼ拮抗しています。
第二エイトの成績は確認できませんでしたが、2016年に始まった女子エイトはW大の3勝です。
男子についてはW大はW高等学院の付属経験者とセレクションのトップ選手の融合、K應大はK應塾高とK應志木の2大付属経験者を中心としての未経験者の融合、といった両校の選手構成の特徴があるかと思います。その中で、W大では未経験者が、K應では付属以外の経験者が、キーになることがあります。ともかく愛校心のあふれる両校ですよね。

2018年の対校エイト、序盤は先手を取ったK應が優位にレースを進めていましたが、中盤で勝負をかけて今年はコンスタントで強さを見せたW大が一気に出て後半も積極的に攻めた展開で見事優勝しました。スタートの強さを出せば夏もインカレ制覇に向けて視界良好となりそうなW大のレースでした。K應も個人能力は高く、コンスタントの地力が発揮できればまたインカレ決勝で優勝争いするにじゅうぶんなチーム力がありそうです。
WKレガッタ W大Facebookより
W大Facebookより写真拝借し転載させていただきました
隅田川のヒーロー、W大とK應大はインカレ決勝でも両雄対決となるか。



第二エイトは、逆の流れが強い時間帯、スタートから地力の強さを見せたW大が出ていくと、K應は水面にも苦労し本来の力が発揮できないようすの中、相手を見て着実にリードを広げたW大が快勝。


女子エイトでは、水中迫力の違いでW大が一気に出ようとしますが、スタート300m付近でW大にミスオール、一気にK應が差を詰めにかかります。しかしK應も隅田川のコンディションにやや手こずり、艇速を取り戻したW大が中盤以降は再びリードを広げました。
WKの女子エイトは、NRMと同じく2016年に正式種目となりました。お互い示し合わせたわけではないのですが、偶然にも対校戦で女子エイトを始めたのは同じ年となりましたね。1週間先にNRM、そのあとにWKでしたが、M大、W大ともに女子エイトの強豪でありますし、R大とK應大はそれに続く女子エイト強豪校を狙っているということで、この4校が日本における大学女子エイトのパイオニアを自認してもよいのではないでしょうか。しかし、ぜひ他の対校戦でも女子エイトが多くなることを望みたいですね!


WKは、SNSでも紹介されていましたが先日World Rowingのトップニュースに掲載されていましたね!素晴らしいことです。
このニュース掲載が、私の中で今回の記事を書くきっかけとなりました。世界に広く話題提供する、世界の3大レガッタであるWKレガッタ。オックスフォード大とケンブリッジ大、ハーバード大とイェール大、そしてWKですね。
WKレガッタを紹介するWorld Rowingの記事
W大女子エイト World Rowingより写真転載
World Rowingより写真転載
隅田を疾走するW大女子エイト


WKは世界に誇る大会に、そしてそのほかの対校戦もWKに負けないよう世界を意識しながら日本ボートを革新的に発展させるよう、頑張って切磋琢磨しましょう!







※これ以外の戸田の対校戦も、できれば続けてふれたいですね。
今回は時間がなく、ここまでとさせていただきます。


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