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引き続き、2015年5月の記事から再掲載です。毎日更新しているように見えますが、再掲載がほとんどです。




4月の新勧から始まり、5月は新人を指導するためにとても重要な時期。しっかりと基礎や基本を教えていきながらボート競技やボート部への興味関心をさらに拡大させていきます。
そして6月、7月と体力や技術、そしてメンタルを高めながらエルゴテストなども本格化し、インカレ・全日本モードに入っていく上級生とともにチーム一丸で部の目標にぶつかっていくムードを全体で共有していく中で、日々ボートの厳しい体力・技術の向上に全力でぶつかっていく1年生は、上級生に大きなパワーを与えるので十分な戦力となります。すでに、1年生のフレッシュさに上級生は励まされたり刺激を受けているはずなのです。中にはこの6~8月に早くも1年生クルーを組んで小さい大会やオッ盾などに出漕させるチームもあるでしょう。
新入生の指導2



こうして、自らが主役となり本格デビューする新人戦を経験し、ひと夏を越えた頃には、新人はもう「お客さん」といった状況では完全になくなっていて、自らがボート部の一員としての自覚が出てきて主体的な活動にだんだん目覚めていきます。新人戦シーズンが過ぎて、少しずつボートというものが分かりはじめてくると、秋、冬は上級生と一緒に組んで本格的な技術向上が望めるようになり、また1年目の冬というのがようやく身体も大きくなり始め、目覚ましくエルゴが伸びる期間になります。最初の冬、ここで特に漕手においてはボート選手として最も大幅な成長曲線の上昇が見込める時期になってきます。

2年の春に向けて、上級生クルーに合流できる有望株なのか、あるいは新2年だけのクルーを引き続き組んでいくかはチーム方針にもよるのですが、私の経験では1年冬から2年春に上級生対校クルーに絡んでくる選手をたくさん、1人でも多く育てることが重要ではないかと思います。できるだけ早くシーズンを戦いさらに厳しく揉まれる環境に身を置いて高い意識を育てたい。下にいると目線が上がりませんからね。同時に、伸びる時期は人によって個人差もあるので、2年のシーズンで多くを経験して大幅に伸びながら、2年夏のインカレや2年秋の新人戦で花開くようなイメージも持っていただきたいですね。
しかし、とにかくこのように自覚をもってボート選手としての意識が顕在化していくためにこそ、最初の新人指導が重要なのであり、多くのはたらきかけをチームとして行っていくことがとても大切なことです。1人、2人の新人担当に任せるべき問題ではなく、チーム全体として、漕手、COX、マネージャーをそれぞれしっかりボートの知識や情報を与え、経験させて育てていきましょう。



セレクション主体の一部の私大チームは、こうした一からの指導をせずとも、即戦力の1年生ばかりでこうした手間がなくて差があるのでは、と考える人もいるかもしれません。しかしこれは大きな間違いで、もちろん最初から自覚十分で主体的に動いていく経験者も多いと思いますが、経験者とはいえ同じ1年生なので、そのチーム方針にあった丁寧な育成や指導が必要になります。経験者の1年生は初心を忘れず謙虚さをもって、大学に入ってからどれだけ伸びるかが何より重要です。

また、新勧での一般入部者主体で、未経験者ばかりのチームは、確かにこうした新人指導が重要なためどうしても指導役を上級生や院生などから人員を割いて任せなければなりませんが、このように未経験の新人を指導できることは、セレクにはない強みです。一からボート競技を教え、ボートの魅力を伝える継続をしていく中で、ボート部員同士の絆を初めから育み深めていくことができます。本当に人として素晴らしい経験ができるので、毎年未経験者と接することができる仕組みがある大学チーム、高校チームはこれをむしろ誇りとして、経験者が多いチームと差別化していってください。
とにかく上級生は、1年生に色々なことを教える場面が多いために、ボートに詳しくならなければいけません。ボートをもっと勉強して、ボートをもっと好きになることができるチャンスなのですから。

上級生がボートに対して真摯であればあるほど、下級生もそれにならっていって、全体が向上の意欲にあふれていきます。また上級生が下級生と関わる仕組みが多いチームほど、その強固な基盤は次の世代へと引き継がれチーム力を維持できるようになります。こうした仕組みを確立させることが、ノンセレクチームにとって大きな強みです。一部の指導者や限られた幹部にのみ依存するチーム体制ではなく、全員がリーダーとしての意識をめざし主体的に成長し続けるチームを築いていきましょう。
(指導者にとっては、責任感をもち自らPDCAサイクルをしっかり機能させる自立した選手と関わるほうが、圧倒的に動きやすいし、より全体の中で大局的に機能できる。育成や指導は、担当1人に集中するのではなく組織分担してチーム全体で協力し担うべきだ)

ぜひ、こうしたイメージを持ちつつ、そして自分のチームとしての方針も独自に確立させて、今年、来年、再来年以降までの強いチーム体制作りに生かしていただきたいと思います。
2015春、4月1日



2015年3月には「Rowing経済学」の記事で、若者の教育に投資をする社会が現代のめざす道である、といった考え方を紹介しました。健全なチームの発展のためには、いつも新人や若手の育成や教育が不可欠です。
上級生の都合を優先して新人指導を後回しにするようなことがあってはならない、と私はずっと考えてきました。上級生は指導のかたわら、トレーニングを継続することができます。場合によってはお互いの努力でカバーしたりもします。そういうところは全体としてのチームワークにもつながります。どの社会や組織においても、経験のある人間は、その経験を周りに役立てる責任がありますし、役に立ってこそ自分の存在が生きるのです。

それは私自身の新人指導の経験がもとにもなっていますし、実際に上級生自身もこれらの指導や関わりを通じて、より上をめざせる機会になるし、組織力の向上にもつながるからです。
私自身が現役のとき新人指導がきっかけでトレーニングを勉強し、コーチになったことがきっかけでボートを通じた多くの成長ができた、そのことを付け加えておきたいと思います。


「新勧、継続、育成」によって、チーム力を高める!チームを変える!
そのために、年間通して充実した活動へとつなげていきましょう。



新人指導や育成の情報に関する2014年の記事も載せておきます。
2018年現在、内容は4年前のものですが、何かヒントになるところでもあれば参考にしていただけるのではないかと思います。


新人指導・育成について
「ボート未経験者を育てる」
「強くなりたいボート初心者へ①」
「強くなりたいボート初心者へ②」
「体力を、エルゴにつなげる!」


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