このブログは思ったより世界の情報、海外Rowingの情報に関するニーズが高いようです。
世界を知ることは日本のRowingを客観視することにもつながり、日本の課題はもちろん、日本の良さを見直すきっかけにもなることでしょう。しかし現状は競技力において大きく水をあけられていますので、ここを埋めるために世界のRowingを知って研究することが必須であると思うのです。


そこで今日は世界の動きの中でかなり日本にもインパクトがあるはずの、リオ五輪LM2X金メダリストであるフランスのジェレミー・アズー選手の引退について記事にします。
知ってる方はもうとっくに知ってると思われるこの話題、すでにちょうど1カ月前の10月25日にWorld Rowingにニュース記事で取り上げられていたのです。私もそれほどWorld Rowingをチェックしてるわけではないので、しばらくしてサイトを開いた時に見つけて「おっ!!」と反応したのですが、全日本選手権のときでしたしその後もバタバタして忙しかったので、全然話題にできずそのまま来てしまいました。





アズー選手、引退!
これは目下東京五輪LM2Xメダルをめざす日本代表にとっても大きなニュースのはずです。
これでフランスLM2Xがどうなるかといえば、依然、東京五輪において優勝候補ナンバーワンの座は揺るがないのではないでしょうか。フランスは2017年、LM2XだけでなくLM4Xも優勝しています。現在、男子軽量級において世界一の選手層を誇っているのがフランスですので、またアズー選手に代わる新たなスターが出てくるでしょう。

2014年に開設した当ブログでも4年にわたりずっと主役級にブログ紙面を飾ってもらってきた世界一の軽量級スカラーであるアズー選手。そのアズー選手の引退を伝えるWorld Rowingの記事がこちら。
http://www.worldrowing.com/news/olympic-and-world-champion-azou-retires

このブログではその記事内容を要約してお伝えしてみましょう。



「フランスRowingの歴史で最も完成された軽量級漕手とうたわれたジェレミー・アズー選手が、国際舞台での第一線から引退を表明。アズー選手は28歳、世界大会での活躍は2006年ジュニア代表に始まり代表キャリアは11年に及んだ。

フランス南部アヴィニョンの出身であるアズー選手はそのクラブでの特別イベントで引退の意思を明らかにした。
そこでアズーはこのように述べている。
『Rowingの競技活動には多大な投資が必要です。いま、私自身の競技における大きな望みは完全に達成されました。いまのLM2Xパートナーである若手のピエール・ウァンに対する指導役としての役割も果たし終えたと思っています。フランスチームには有望な選手がたくさんいます。私は彼らにもオリンピックを体験してもらいたいのです。私の選手としての時間は止まりました。それは私にとって正しい時間でした』

アズー選手は2009年世界選手権、LM2X(Sデュフール、Bアズー)で準優勝して以来世界トップで活躍。
2012年ロンドン五輪ではスタニー・ドレール選手とコンビを組みLM2X4位。
その後の快進撃は皆さんの知るところで、2013年世界選手権LM1X準優勝、2014年世界選手権LM2X準優勝(世界ベストの南アフリカに僅差敗れる)、2015年世界選手権LM2Xで初めての優勝。そして若手の新星ウァン選手と新たにパートナーを組んだ2016年、リオ五輪で金メダルに輝く。」



といった内容でありますが、このブログで常に優勝候補、世界一の男子軽量級漕手の扱いをさせていただきましたが、意外にも優勝、連勝で輝いたのは2015年から2017年までで比較的最近だったのです。
2014年世界選手権LM2X決勝は南アフリカの急襲に遭いフランスは準優勝でしたが、私が見たところはっきり言ってレース内容は優勝できる横綱相撲そのものでした。
azou aviron franceより
フランス軽量級 アズー選手
Aviron France(フランスボート連盟HP)より写真転載

アズー選手の知名度を一気に押し上げたのは、ほかでもない男子軽量級歴代2位となるエルゴ記録、5'57"5ですよ。
この公称178cm66kg(!)という軽量級選手がエルゴ2000mで6分を切ったことに衝撃の実力があり、軽量級でも5分台が出せるというインパクトが、私はアズー選手を「史上最強の軽量級漕手」と言い切れる所以だと思っています。めちゃくちゃすごいですよね。まあ、体重は平常時に絶対72kg以上あると思いますが。(フランスボート連盟HPでは70kgとある)

そのサイボーグのように研ぎ澄まされた身体と正確無比で強壮なRowingスタイルを持つ世界一の漕手が、「競技活動はたいへん」と言って引退してしまうのはたいへん残念ですし28歳は早すぎると誰もが感じるのではないかと思うのですが、それだけ過酷な競技生活を続けてきた苦労などは我々に計り知れないところもあるでしょう。
ただし、「若手にオリンピックの経験をしてほしい、私の役目は終わった」とあるように、自分がいては若手の台頭と成長の妨げになるかもしれない、フランスRowingの将来のために退くといった真意もあるかもしれず、もしそうなら前向きな引退かもしれません。
金色に輝いた2年半、世界のRowingファンの目に確かに鮮烈な眩しい印象を焼きつけました。


このようなフランスRowingを支援する企業らしきPR動画にもかっこいいアズーの姿が映っています。華のあるスターという印象があるので、やはり引退するには惜しい選手というか、まだまだ活躍してほしいですよね。
「CNR, partenaire de l'aviron du local à l'olympisme (version longue)」

ちなみにWorld Rowingの記事には、
「子供の頃、アズーは12歳でRowingを始める前に、競泳選手だった。彼は骨関節の専門の訓練を受けた理学療法士として仕事に就いている。また彼は熟達したミュージシャンでもあり、ドラムとギターを演奏しています。彼は現在、フランス北部のバレンシエンヌの街に住み、働いています」
とあります。競泳選手や理学療法士はともかく、ドラムとギターのミュージシャンというのは意外すぎますね(笑)。
音楽やりたいがためのRowing選手引退だったのだろうか・・・。
フランス軽量級・軽音楽バンド結成したり、コブクロみたいな音楽デュオで「君という名の翼」を歌ってくれることを希望!

※アズー選手のインタビュー記事はWorld Rowingにもあります。
「アズー選手インタビュー記事 Athlete of the Month 2015年1月」



リオ五輪LM2X決勝 スタート直前 Aviron Franceより
リオ五輪LM2X決勝スタート前
Aviron Franceより写真転載

世界の軽量級シーンを流星のように駆け抜けたスター漕手、ジェレミー・アズー選手。
おそらく見た目のかっこよさも相まって日本にも多くのファンがいたことでしょう。スイス、デンマーク、NZ、フランス、イギリスが競ったLM4-の熾烈なライバル争いと同じく、LM2Xでもフランスを主役に南アフリカ、ノルウェー、アイルランド、イギリス、イタリアなど多くのライバルとの熱戦は大いにRowingファンを沸かせ心躍らせてくれました。

新たに世界中のファンを惹きつけるRowingトップ選手の出現を願いつつ、アズー選手の活躍に感謝し今後も多くのRowing選手の憧れであり続けてほしいと思います。



これからも当ブログでは、世界を代表するトップ選手の動向や魅力をわずかでもお届けできればと思います。もちろん、日本の選手たちの魅力もたくさんお届けしたいと思っています!

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