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昨年、一昨年の記事の再掲載です。
私のブログはだんだん、年間で掲載する記事の傾向が時期ごとにパターン化してきていますが、このパターンは重要だとも思っています。自然とそうなるのも無理はありません。ボート競技の年間サイクルはだいたい決まっています。そうした時期ごとになるべくタイムリーな話題を提供できるほうが関心も持っていただけると思うし、ニーズに合っているだろうと思うからです。






全日本が終わりました。
全日本の大会の感動も覚めやらぬまま、代替わりした現場はまた新たなシーズンを見据えて動き出そうとしています。
大学、高校では全日本だけでなくインカレやインハイなどを機にすでに代替わりを終えているかもしれません。国体もありますので、そのタイミングはチームごとに異なると思いますが、大学や社会人の多くは全日本が終わったことで1つの区切りを迎え、新体制に移行するために人事の刷新をされたところが多いのではないでしょうか。

ちなみに、かつて私のチームなどではこの年度の区切りを「4年生引退」「代替わり」「幹部交代」などと呼んでいましたが、最近は最終学年で引退する選手やスタッフが出るために新チームとして始動する際に行う役職決めや組織作りを、多くのチームで「新体制」という言葉で言い表すようになりましたね。私も自分のブログで数年前から使い始めました。

「新体制」とは、受け身で自動的に学年が代わるのではなく、積極的な組織作りの重要性が広く認知されてきたニュアンスを示す言葉であり、ボート界で定着しつつある感じがします。それだけ、人の入れ替えをきっかけにチームの体制を組織し直して、チーム運営をより効率的に進めるチームマネジメントが、ボート競技においてもたいへん重要な核として認知されてきたわけです。毎年引退する選手やマネージャーが出るのはチームの大きな損失ですが、それがあるために若い選手とマネージャーが飛躍してチームが生まれ変わるタイミングと捉えることです。
いい傾向だと思います。我々は、ボートを漕いでいるだけではありません。ボートを通じて人としてさまざまな大事なことを得ようとします。艇上だけでなく、陸上での個々の適性に合わせた役割分担を組織的に行うことが、チームを強くし各クルーを全体として速くするのです。その組織の土台、責任感や自覚などが、個々人の能力と人間性まで高めることにつながっていく。

日本ボートの強化においても、毎年体制づくりや組織編成を重視して、毎年代表が強くなって各クルーが速くなるチームマネジメントの改善を劇的に徹底的に行ってほしいです。

私はブログでできるだけ批判的な内容を書かないことをモットーにしているつもりですが、日本代表が現状世界選手権でまだまだ結果を出せていないのは明白で、日本が世界トップで争うように強くなってもらいたいのでそのための提言やアイデアは僭越ながら述べていきたいと思います。もちろん、すべて個人的な意見ではありますが。今の日本代表、ギザビエコーチ(NSD)体制はどうでしょうか。結果が出せない組織は現状を徹底分析し将来像への具体的なアプローチが欠かせません。未来を変えるには、未来を変える経験を持った人かビジョンとアプローチが明確な人がリーダーにならないといけません。それには、リーダーを替えるか、リーダーが変わるか、しかないのです。外国籍コーチや外部コーチが結果を出すには、周りのサポートやフォローと理解しだいだと思っています。
イギリス、NZ、ドイツ、イタリア、オーストラリアなどの成功している代表チームでの組織運営やRowingの哲学を、大いに研究すべきだと思います。世界トップタイムの追求から、ボートが社会に与える大きな意義や貢献に至るまで。





さて、話を戻しますと、組織が何をすべきか、そこには目的や理念が欠かせません。ただただ役割の型にはめ込むために肩書きを与えるのではありません。チームを組織化することにはそのための目的があります。多くの人間がチームとしてのまとまりを生み出し、一つの方向や目的に向かわせていくことで、1人1人を最大限に生かすことが使命となります。1人1人に生きがいを与えます。仮に「優勝して、自分たちを含み関わる人すべてに感動を与えること」が目的であったならば、ただ勝つだけではなく、いかに周りの支援者や自分たち自身が感動できるようにするかも考えなくてはなりませんね。

「1年の計は元旦にあり」といいますが、「ボートクラブのシーズン計画は9月にあり」です。(私の造語)
しかし近年は全日本が10月や11月なので、「ボートクラブのシーズン計画は11月にあり」「ボートクラブのシーズン計画は秋にあり」でいいかもしれませんね。ボートシーズンにおいて最も重要な季節、ライバルとの差が大きくつくもうひとつのホットシーズンである冬はすぐそこ。スタートの遅れをしっかり自覚して、急ピッチでシーズンプラン策定、強化行動をとっていかなければなりません。

国体をシーズン最後と位置付けるチームは10月入った頃が切り替わりかもしれませんが、実質新体制のスタートは9月のインカレ後か11月の全日本後からが多数派ではないでしょうか。新しいチームとして、多くの高校や大学ではまず秋の新人戦が最初の大会となりますが、全日本が区切りのチームは新人戦がこの時期重なり駆け足で来シーズンに入ります。
ボート部のカレンダーは現状、シーズンの夏の大目標となった大会が終わって多くの引退が出たあとの月が年始のようなものです。(もちろんすり合わせやミーティング、調整などに時間がかかるので、今年の場合12月にもずれ込むことでしょうが、重要事項から早めに優先して決定していきたいですね)
新勧、対校戦、強化体制、運営体制など多くの人事編成や目標決め、プランの設定などの構想や準備を始めるのはできるだけこのタイミングが良いでしょう。


まずは人事が最も重要になってくるので、大学チームでいえば主将や主務などをはじめ、チームを動かす権限と責任のある役割を決めたり、また特定の役割を新たに設けるなどして、人や制度の面から組織を整えるのが一つ。
もう一つは、昨シーズンから引き継ぐべき良い点、あるいは課題や反省などを洗い出して、新たな年間計画を策定するのが次のシーズンの成否を大きく左右するわけです。年単位のPDCAであり、ここで昨シーズンの経験をふまえてチーム運営のレベルを上げていくべきです。
さらには、より長いスパンで、チームの長年抱えている課題や、強化や普及のためにネックとなっていることがら、人・物・金・情報・顧客など資源においての不足、これらをクリアすることも必要です。万年変わらぬチーム成績や引退後にいつも人が離れていく、などといった問題を抱えている場合などにはこれらに原因を見出すこともできると思います。シーズンも押し迫った夏にこれらを解決することなどまず無理ですから、この時期にシーズンでどのような目標を立て、プランを組んでいくのか。これらをチームのリーダーたちはよく話し合って決めるべきです。
長いスパンで着手すべき問題に関しては、特に毎年代替わりする学生チームには弱いところであり、毎年最上級生は初めてのチーム運営となり手探りで進んでいくものの多くのチャンスを逃し1年経ったら引退という、経験も反省も生かせないような困難な組織リードとなりがちです。しかし、例えば今の引退したばかりの学年や若いOBが多くの経験や仕事の引継ぎやアドバイスをしたり、監督コーチなどある程度長く関わる人間がフォローしたりときには主導して、新しいリーダーたちを盛り立て支えるべきですね。
こういう問題があるので、最上級生だけでなく大学2年目や1年目なども組織運営に参画させるために巻き込む制度を作ったり、色んな工夫が必要となります。
経験ある人間(主にOBOG)によるバックアップや若く意欲的なメンバーの抜擢やフォローなど、多くの「人のマネジメント」がこの時期重要となってきます。

そして私の考えでは、これらを幹部と呼ばれる限られたメンバーだけが密室で決めていくのではなくて、開かれた場所でオープンに意見交換をし、何百人もいる組織ではないのだから多くのメンバーが参加して、全員に「参加意識」を持ってもらう環境作りが大切だと思います。
知らないところですべてが決まると、信頼がベースにあるならいいのですが、幹部以外は組織に対して無責任や無関心だったり、やらされ感が生まれてしまうことも起こり得るからです。

経験者中心チームなどは、高校でリーダーを務めてきた1、2年も多く、自分の意見を持った高い意識を持つ優秀なメンバーもいるはずです。また、未経験者中心チームでも、2年目にはリーダーの自覚を持つべきと私は考えていますので(2年目の新人戦はとても貴重なリーダー研修や実践の機会!)、自覚ある選手やマネージャーはある程度自分たちの組織についての考えや要望を持っているはずなのです。
これらの意見をよく拾い上げ、時には役割を任せつつ認めていき、組織全体の人材、資源が活きるよう、全体としてベストの成果を達成するように作戦を立てる、そのときが今なのです。


ボートのことを日頃から考える選手が強いわけですが、ボート組織のことを日頃から考えるリーダーがまた多くいるチームは強い。
ボートが速くなるための方法を考え尽くし研究することと、ボート部の人や艇や資金を増やし、情報を集め支援者を多くすることを考え尽くし研究することは、勝つために同じくらい重要であると私は考えるようになっています。

艇上と陸上と、それぞれいかに艇速とチーム力をライバルより上げていくかの年間戦略のレースは、クラブレベルから代表レベルに至るまで、すでに再びスタートが切られたのです。
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