日本ボート界最高峰の大会である全日本選手権が終わりました。
全日本を最終目標としたチームにとって、シーズンの集大成と位置付けた4日間の戦い、今年も熱いレースバトルと悲喜こもごものドラマが連続した中で幕を閉じました。



今年は国体日程を考慮した関係でしょうか、10月末の開催となった全日本選手権。インカレを戦った大学生クルーにとってもじゅうぶんな練習期間があったと思いますが、国体参加選手はやはり急仕上げが必要となる短期間ということで、なかなかすべてのボート選手がベストの時期を選ぶのは難しくなっている昨今です。しかし、基本的には国際大会最優先で、世界大会のスケジュールに合わせて国内の日程を毎年柔軟に決めていく流れは今後も続くでしょう。日本人の感性からいえば年中行事的に毎年決まった週とかがいいのですけどね、仕方ないところがあるのでしょう。
ちなみに来年の2018世界選手権(ブルガリア・プロブディフ)は9/9(日)~16(日)となります。また、2018福井国体(美浜町・久々子湖ボートコース)のボート競技は9/30(日)~10/3(水)です。ですので、この日程を考えると、インカレが8月第4週、全日本が10月第3週くらいになるのではと思います。今年と大きくは変わらないが微妙に1週間早まる感じではないでしょうか。以前みたいに全日本を9月に入れるには世界選手権と国体を考えるとちょっと厳しいですからね。
ところでFISAの2018カレンダーを見て世界選手権の日程を確認したのですが、8月第2週に世界ジュニア選手権(チェコ・ラチツェ)と日程がほぼかぶっている8/10(金)~12(日)に世界大学選手権(World University Rowing Championships、中国・上海)があります。いわゆるユニバーシアードであり、世界インカレともいえますが2015年、LM4-金LW2X金LM2X銅のときのように日本は参加するのでしょうか。そうしたら多少はまたインカレに影響しそうですが、まあインカレは8月下旬の時期がいいですよね。

※追記 本日アップされたO久保会長の「全国のオアズパーソンへの手紙 第63信」を拝見しましたが、アジア版オリンピックといえる2018年アジア大会(インドネシア・ジャカルタ、パレンバン)が8/18~9/2に行われる予定ですね。競技日程は未定のようですが、例年のインカレ時期とかぶる感じです。代表クルー派遣するようですので、大学生の代表選手がいればインカレ開催時期にも影響?






さて、今年の全日本選手権では私は仕事の都合で行けない大会となりました。これからも行けなくなるかもしれない・・・、ブログ的には書けなくなるかもしれない・・・一瞬感じましたが、見に行けない大会や全然行ったこともない大会についてもガンガン記事に書いてしまっていますので、頑張って書けたらいいですかね!

今年の全日本選手権、台風の影響もあり気温も低く、よく言われるように水温の関係でタイムはそこまで出ませんでした。やや逆のコンディションが続いていたようにも、タイムからは見てとれました。艇種の違いもありますが、好条件のコンディションからはおおむね+10秒、全体として+5~15秒ほど出にくい感じでしょうか。
ちなみに私がよくタイム基準を言うときは夏の戸田での静水無風をベースにしています。ですが、実際には年に何度この条件があるか微妙な感じです。インカレの8月下旬だと朝順、午後逆になりやすく午前中の一瞬しかこの条件にならなかったりします。気温が10度ちょっとしかない晩秋で風も少し吹いているコースでのタイムはかなり別物となってきます。地方によってコースのタイム基準はばらばらですので、ホームでのタイム基準を戸田にあてはめる換算のめやすを持っていたいですね。もちろん、日本のタイム基準を世界各国の主要コースにあてはめるめやすも代表チームには必要です。
常にタイムは静水無風換算しないと参考になりませんので、そのへんのタイム把握はボート選手としては必須なところです。


ここからは昨年の記事にも書いたようなことを繰り返す箇所も多くなります。しかし、毎年強調しても良いような思いであります。

初日や2日目は大型台風の影響が消えて晴れたものの最低気温が低いといったコンディションだったようですが、3日目以降再び台風の影響があり、最終日は雨の降る中決勝や順位決定が行われました。
ここのところ全日本は悪天候が重なる日が多くなっています。選手やチーム関係者の皆様には大変だったと思いますし、また大会運営の皆様にも素晴らしい大会を継続していることを感謝申し上げます。

運営については、大会アナウンスや実況、動画中継など、多くのニーズや要望が寄せられていますので、オリンピック競技であり多くの注目と普及を進めるためにもこの4年で競技イメージ自体をガラッと変える努力をめざしてほしいのが希望です。たいへんなことではありますが、選手と同様に運営も戦っています。
今年Ustream動画中継がなくなってしまったのは残念ですね。私のようになかなか行けない全国のボートファンもいます。そしてもう少しボートは「見せる」ことを意識し、一般の新規ファンを取り込む動きも見せてほしいところです。
現場は年々変わっていき、ファンが積極的に情報を求めるようになっています。これは、ファン(選手や関係者自身も含む)の注目や力でボート競技が変わろうとしている現れだと思います。チャンスなのです。Rowingファッションや艇や道具のカラフルさ、チーム独自性のアピールに加え、レースの醍醐味を選手も観客もテレビやネット視聴者も味わうための楽しみ方を模索中です。
会場で存分にボート競技の魅力を楽しめる工夫、テレビやネットなど視聴したりアクセスするファン層拡大のための魅力の発信やバリエーションの工夫。そして情報の伝え方も、HPやSNSや記録の多様性などさまざまな方法が考えられます。

例えば、各チーム各クルーの紹介情報や選手リスト(選手名・身長体重・競技歴・実績・エルゴスコアなどが考えられます)の公表はもちろんのこと、コンピュータを駆使し、各地点の風速や水流や水温を計算し、静水無風換算したタイムを公表していくとか、世界選手権にあるような地点ごとの艇速データ、チームプロフィールやさまざまな紹介データ、迫力ある動画や写真や画像の即時の発信によりレース回顧をすぐに行えるシステム、これらをまとめてのボート知識人による詳細解説など。
これは一例なので、選手プロフィールなどは個人情報もあり賛否あるかもしれませんが、何か魅力発信したり選手もファンも喜ばせる、ボートを知ってもらう努力をしていく必要があると思っています。

こうした取り組みを、人員の限られた日本ボート協会にすべて押し付けるのは無理な話で、我々ボートファンはもっと主体的にボート競技運営に参画していく必要があると思っています。
アメリカ第35代大統領J.F.ケネディの言葉に、「国が自分のために何をしてくれるかではなく、自分たちが国のために何をできるのかを考えなさい」という有名な言葉があります。国をボート競技に置き換えたり、チームやクルーや仲間と置き換えてもいいですね。
ボートに関わる人たちは、現役選手がもたらしてくれる熱戦の数々をただ消費するように見せてもらうだけではいけませんし、感動をもらって終わりではいけません。ともに関わり合い、参画し、何か役割を果たし関わることで成長しあう関係。
多くの運営努力が素晴らしいと感じる上で、選手とともに運営もさらに年々のレベルアップを希望しています。そしてまた、ファンも現場の人たちとともに成長し、競技を支えて一緒に育つ存在。色々やれることはあると思います。
全国のボートマン、ボートファンが集まるこうした大会はなかなかないのですから、世界のそれと同じように年々成長する魅力的な磁場でありたいのです。






今年の全日本も本当にレベルが高く、予選敗復を勝ち上がることは難しく、たいへん実力や実績のある選手やクルーが敗復や準決勝で信じられない敗退をしてしまうレースがたくさん見られました。勝負の厳しさと一言で片づけることができないくらい、残酷ですが、これが全日本選手権という国内最高の大会なのです。シーズンで取り組んできたことがすべて出て、なおかつ積み重ねだけでなく修正力や一発勝負の集中力も試されるのがレースです。接戦や激戦の中で、紙一重の勝負を制する者のみが勝ち残れるサバイバル。
そしてまた、今年の世界選手権に出た日本代表選手を乗せたクルーでさえ優勝したのはM2Xだけでした。(A川選手は優勝M8+に乗っていた?クルー情報がないため分からずすみません)
今回、たいへん強い選手を乗せながらうまく組織としてまとまりきれないクルーも見られました。個人能力だけでは勝てない難しさ、ボート競技はチームスポーツであるという事実を改めて示している気がしました。

逆境や困難がありながらも、周りの力を感じて、感謝の気持を自分のパワーに変えることができる。このような選手やチームこそが結果を出せるというのがボート競技だと私は思っています。
驕り高ぶる選手や指導者やOBたちは、私は好きではありません。Rowingは人間性を育てる競技であってほしいです。
「総力戦」「チーム一丸」「挑戦」、このような合言葉やスローガンをたびたび口にしたり年間で掲げるチームは増えていて、やはりボート競技はチームスポーツであり、その上でこそ自分の力を全て出し切れる(チームスポーツであるゆえに個人の可能性を大きく開拓して引き出せる)ことを再確認するのが、こういう大きな大会なのです。
チーム力の高い組織でこそ個々の力をより伸ばすことができ、そうした個々の力をまた組織の力として全体の成果に示す。そのことがまさに体現されている昨今だと思います。「目に見える結果を出せたのはたとえ1つの種目だったとしても、それはチームとしての結果だった」、そのように思える取り組みを続けていきたいものですね。
(とはいえ、今後も高い能力の個人が代表の選考を勝ち抜くわけですし、その個人は代表チームのチーム力向上によって大きな飛躍を遂げるでしょう。いま、日本ボートは過渡期、転換期を求められている実感を受けますが、それは発展期にあるのだとも思っています。)

チームとして掲げた目標を果たせたときに、チームの喜びの輪に加わり、思い切り喜ぶことができる。そうなるためには、それまでの苦しさも共有し、過程において関わってきたという実感が必要です。さらには、日頃なかなか思うように関われなくても、参加する意志がある人を仲間として受け容れる器の大きさも必要だと思います。
同じチームのクルーや仲間が苦しんでうまくいかないときに、「俺は関係ないよ。人は人、自分は自分。自分のことだけやってればいい」としか思えない人は、同じチームの他クルーが勝っても負けても喜びや悔しさを共有することは決してありません。そのような自分中心の人間は、チームの中での自分の役割や貢献や可能性を考えることもなく、他のクルーが勝ったら嫉妬しか感じず、自分のクルーが負けたらメンバーのせいにするかもしれません。
しかし、「チームとして勝つ。自分ができることを全てやって、チーム全体やほかのクルーにも力になれれば。もっとできることがある」こうした考えであれば、チームの弱点や課題にも常に目が行くようになり、自分のクルーにおいても色々なことに気がつくようになり、自分の言動がクルーやチームにどのような影響を与えるかを想像し考えることができます。ボートではよく「艇を感じる」ことが大切といいますが、「全体を感じる」「チームを感じる」ことができるようになっていくのです。人を思いやり、艇を思いやることに通じます。
チーム=自分。自分=チーム。
こういう考え方になったとき、チームが強くなる方法を真剣に考え、そしてチームが強くなることで自分の成長がどんどん促されていく上昇スパイラルを生み出すことができるのです。周りの人を自分の力にしてどんどん巻き込んでいくムーブメントが拡大していく。


COXやマネージャーというのは、全体の勝利のために動き、力を発揮する存在です。スタッフや監督コーチも同じです。
よく裏方、裏方といいますが、まさに表か裏かだけの違いなのであって、チームとして一心同体、チームが勝利するための役割であることは変わりません。ここでもまた、周りを感じて自分がどう動けば全体が機能するか、チームが勝てるのかという「艇を感じる」「全体を感じる」「チームを感じる」ことが必要になります。

一昨年からシーズン最後の大会と位置付けて総力をかけて挑むようになったR大チームを通じて、全日本選手権という大会が日本一のクルーを決めるための大会から、日本一のチームを決めるための大会であるように私には感じられるようになったのです。
今年の優勝チームを見て、チーム力を伸ばそうとしてきたクルーがほとんどのように感じられます。もちろん、ここに載っていない中で実にたくさんのクラブやチームが、チーム総合力や組織力強化に邁進している現状をひしひしと私は感じています。特に、自分のチームは本当にまだまだと思いますので(というか自分自身がまだまだです)、伝統あるチームや強豪チームに常に学びたいですし尊敬の念が絶えないでいます。

ボート競技のデータ集
※今年の結果が早くも更新されています!

クルーとして日本で一番になる、しかしそれはチームとしての勝利である、ということなのだと。例えば、インカレの総合ポイント制というのは、あるクルーが目標の優勝を果たせずに2位や3位になったとしても、別のクルーとともに多くのポイントを獲得して総合優勝を果たすことができれば、チームの勝利に貢献したという形になります。
チームとしての結果を求める気持がチーム全体に浸透すれば、チームの経験はかけがえのない自らの経験として実感をもって残っていくのです。そして、個人だけではないチームで共有する結果であるわけですから、毎年メンバー構成が入れ替わっていく中で、継続することにも意識が強化されていく。また、自分の結果だけでなく周りの結果にも関わろうとし、応援し応援される相互の関係が強まります。「自分さえよければ他はどうでもいい」という考えとは、まったく逆の高い社会性と人間性をもった発想が身につきます。自分が大事だからこそ、周りはもっと大事にする。それが自分にとって必ずよい結果をもたらす関係性を生み出す。

だって、自分が色々してもらったら、人にお返ししようと思いますよね。でも、逆だったら自分中心の発想になると思います。すべて自分のことしか興味なし。それでは結果的にうまくいかないし、人の力を自分の力へ変えていくことができるから、人を大事にして皆で成長し、皆で出した成果や皆でともに過ごす時間を喜べる輪を広げていきたいのです。






今大会、2017全日本ではこうしたチーム力と個人能力を全面に出して優勝したクルーが相次ぎました。


その中で、単身自分と向き合いトレーニングに邁進、環境を求め強い新たなチームに所属を移しながら1人乗りで優勝されたM1XW1Xのリオ代表選手である、N野選手とO石選手。
この種目には、新しいスター候補も出ました。M1X3位のインカレ覇者であるD大S間選手と、W1X3位で未経験の2年目T北大のY吹選手。ともに大柄な恵まれた身体能力を生かしながら全日本でもブレイクしましたね。W1Xには他にも若手で元・現ジュニア代表ではありますが、準決勝で優勝候補を次々破ったM大T本選手やH政大I垣選手もいます。M1X4位で2年連続決勝の社会人N本紙パルプ・N田選手も素晴らしい快挙です。


M2Xは予想どおり日本代表同士の激突となり、IリスオーヤマとS日鐵S金による壮絶なマッチレースが展開されました。今大会のコンディションで6'29と6'30は世界レベル。今大会の中でも最もレベルの高い種目になったと言い切って異論はないかと思いますが、世界一にはまだもっと10秒近くの成長が必要なようです。
W2Xも同じく、N体大のスケールの大きな漕ぎが予想どおり他を圧倒しましたが、オリンピック種目であり、もっと鎬を削る種目でなくてはN体大W2Xも成長できません。ここも今回のコンディションでもあと10秒ほしい種目です。スタート激しかったが課題はコンスタント力ですね。


M2-、断トツ優勝候補と見られたT田中央総合病院RCが優勝したもののS台大とH政大の勇敢なチャレンジと追い上げを突き放すことはできず、日本のキウイペアにはまだまだなようです。これもハイレベルなレースでした。T田中M2-は誰も寄せ付けずキウイペアの8年連続世界一にあやかり8年連続日本一を実現してほしいですが、来年以降M4+やM8+なども見たいです(笑)。
W2-は見事な全日本4連覇、R命館大は得意種目W2-としてのイメージを完全に確立し2位に5秒以上離す強い勝ち方。F井選手、T野選手と完全に対校といったクルーで臨んできた優勝だが、大学クルーとして2014年からずっと乗ってきたF井選手の全日本同一種目4連覇は相当希少な快挙ではないでしょうか。同じ選手が乗ってのインカレ4連覇より全日本4連覇のほうが難易度は高いのではと思います。2012~2015のN大M4X全日本4連覇、2003~2007のW大W4X+5連覇、2013~2016のM大W8+4連覇などに該当選手が数人いるかもしれない。タイムもコンディションを勘案すると7'40切っているかもしれない素晴らしい艇速。2-は男女とも2Xのタイム+10~15秒くらいにはレベルアップしたい種目です。


M2+はN大がインカレ同様ものすごい強さを見せて優勝しましたが、S台大も劣らず1艇身まで詰め寄りました。この時期このコンディション7'30はやはり素晴らしいタイムですね。もっと伸ばしてほしいところです。O阪大がM2+3位銅メダル、全日本選手権では初めてのメダルでしょうか?ここからどんどん名実ともに関西一のチームになってほしいです。


M4XではF米選手やN村選手など強力メンバーを乗せたN大が、復活をめざすT自動車とM大、そしてN体大をしりぞけ優勝。素晴らしいハイスピードクルーでした。
日本代表が多く集ったW4X、こちらはMY生命とT自動車とW大によるトップ4を乗せた豪華メンバーでしたが、国体優勝の勢いそのままにクルーとしての完成度がまさったK電小浜が前半のスピード豊かに戸田コースを先頭で疾走して優勝を勝ちとりました。新しいクォド女王として今後君臨するか、それとも強力ライバルが巻き返すか、W4X種目は毎年女王が入れ替わる戦国時代に再び突入しそうです。


M4-、予選での対戦がそのまま事実上の決勝となった○TT、K電美浜、R大の3者に加え、学生最強とも思われたT北大による決勝。しかし決勝はT北大にまさかの腹切りアクシデントがあったようでたいへん残念でした。優勝は地力の強さと社会人トップチームの誇りを示した○TTが2艇身差の快勝、2着争いは僅差でK電がカンバス半分先着。R大はエルゴ平均6'33程度で全員軽量級70kg程度と昨年と比べそこまで回らない軽量クルーでしたが、何とか全日本3位の結果を得ました。R大もT北大も未経験者3人乗るM4-、それでも社会人トップクルーと勝負できるレベルに到達できます。
M4+はM大が10年ぶりとなる男子種目での全日本優勝、しかも同じM4+種目での優勝でした(2007年はM4+だけでなくM2-も優勝)。インカレでは何度も優勝しているだけに10年ぶりは意外でしたが、3年生のリーダーと1年3人2年COXということだそうでたいへん若いクルーによる快挙です。M4+ではK都大も全日本準優勝、M大によく迫りましたが惜しくも届かず。しかし順位決定5位のT工大ともども、国立大に勇気を与える快挙となりました。


W8+、今年はやはり過去最高の激戦となり、そして過去最高の選手参戦となったのではないでしょうか。しかし意外なほどに差がついたのは、優勝したR命館大女子エイトの完成度の高さによるものでした。W2-とともに2種目全日本優勝、これはたいへんなことです。主力を惜しまず乗せてきたW大は後半もスピードを落とさず準優勝、そしてT国際大N体大が中心の混成となるY進堂は昨年のように強く僅差の3位、W大以上に代表選手を乗せてW8+にかけてきたM大でしたが惜しくも実力に見合った艇速を示すことができず4位、5連覇ならずという結果でした。ほかにもH政大、R谷大、N体大、R大、K應大やH橋大など多くの女子有力チームがほとんどW8+一本にかける全日本となりました。今後ますます、この種目が注目されレベルアップし、選手個人やチームの成長に欠かせない種目になっていったらと思います。漕手もCOXも、リーダーが多く育つように。


そして全日本のトリを飾るM8+。優勝はしっかりと実力を出し切ったと見られる○TTが、大方の予想どおりに優勝し2連覇を達成しました。今後、大型連覇へと邁進しそうな王者○TTを止めるチームは果たして現れるのでしょうか。
○TTと決勝で覇を競ったのは、今大会はすべて大学勢でした。M大、C大、N大。M大は強かった4年の代がリードしベストレースを見せ、主力で固めたと見られるC大やインカレチャンピオンのN大を得意のコンスタントで打ち破りました。N大はめずらしく決勝で失敗もあったかもしれず、らしくない敗戦でしたが、また来年も優勝候補として巻き返してくるでしょう。
社会人有力チームは大学クルーの勢いに押され、敗復や準決勝で涙を飲みました。順位決定が決勝でも良かったような顔ぶれであり、紙一重の勝負をまさに表しています。本来なら学生より確実に実績者を多く抱えている社会人チームですが、M8+をまとめる難しさと、社会人になってからの少し成長の勢いが弱まる点など、課題も多くありそうです。クルーを仕上げチームを組織としてまとめあげる指導者の腕の見せ所でもあり、大学だけでなく社会人チームもさらなる成長を遂げ、お互い向上心のかたまりとしてレベルアップをめざしていってほしいです。選手のみならず指導者の革新的なレベルアップと世界Rowingの研究。指導者の成長なくして選手の成長なし。日本ボートの積年の課題でもあります。






各大学、各社会人チームとも同じことをめざし始めています。強くて魅力あるチーム作り、立派な人間を育てていくことは多くのボートマンの願いです。そしてさらに各団体だけではありません。日本ボート界全体がさらにいっそう、切磋琢磨していくこと、これこそが最も重要なのだと思います。ライバルが上げたから、こちらも負けじと上げる。仲間がいるから、頑張れる。レースと同じです。そして、レースはいつだって1着ゴールをめざすもの。1着めざして、ライバルと並んでレースをするのがボート競技です。
この道が、やがては世界一へとつながっていくように。世界最高峰を見据え、インカレも全日本選手権もレベルが上がっていくように。目線や目標が上がることで、自分たちそしてすべてのレベルが上がり、より多くの人たちを巻き込み関わってもらうようになって、Rowingがますます楽しく魅力ある競技になっていくことがまた、めざすゴールです。

これからも高みをめざして、全日本の皆で、成長していきましょう。

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