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いよいよ2017年ボートシーズンのクライマックス、全日本選手権が始まります。
今年もまた全日本特集と題したチーム紹介をブレードカラーの一覧とともに載せてお送りいたします。





日本ボート最高峰、真の日本一を決める全日本選手権大会。今年は昨年より2週間早いですが、中秋も終わりにさしかかる10月26(木)~29日(日)に行われます。二十四節気では「霜降(そうこう)」の名のとおり、今年はもうだいぶ寒い日が続くようになりましたし大型台風が近づいている情報もありますが、Rowingのシーズンラストは最も熱く盛り上がります!
そしてまた、多くの大学生ボート選手の引退試合でもあると同時に、社会人選手にもこれで引退となる選手がいます。長いシーズンを締め括り、ボートの季節を輝かせる、最後の大一番。
全日本選手権もインカレ以上に盛り上げなくてはいけませんからね!


全日本は、1992年頃から2007年まで6月開催が長く続いていました。当時は8月末のインカレまでに調整や力試し、シーズン中間目標の目的で出漕する平均的な大学も多かったのですが、2008年からインカレ後の9月開催が定着しエルゴの規定も早くから義務付けられると大学の参戦はやや減りました。昨年の全日本は39大学、今年は38大学の出漕。インカレ昨年72大学、今年73大学という出漕数からすると、インカレ出漕大学は半分ちょっとしか出ていないことになります。

日本一を決める大会なので、国体のように全国で予選が行われてもいい最も格上の位置づけの大会なのですが、そのような経緯から本気でタイトルをめざすチームや自信のあるクルーのみの参戦ばかりになったのです。その意味で、予選からレベルが高く、近年は敗復敗退でも胸を張るべきタイムやレース内容が続出です。
とはいえ、今でも全日本に育成目的でレース経験のために出漕させるケースももちろんありますが、多くはどのクルーも上位進出を狙ってきます。特にインカレからクルーを再編し、対校を組み替えたり小艇にして挑む大学チームは最近増えていますよね。

結果的には、シーズン最後の時期なので大学勢は社会人と優勝争いをすることが多くなり、あるいは年代別代表の高校トップ選手も日本一のチャンスをものにしたりするなど、世代を超えての真の年度チャンピオンを決める大会となっています。
2015年は、全13種目中大学チームが8種目優勝、社会人チームが5種目優勝。
2016年は、全13種目中大学チームが6種目優勝、社会人チームが7種目優勝でした。
学生と社会人の争いは近年一進一退。今年はやや社会人優勢か、それとも学生が若い未知のパワーを引き起こすのか。
さらに高校生チームのミラクルは起きるか、クラブチームの大健闘はあるのか。そのへんの争いも見ものですね!






過去5年の全日本エントリー数

過去の全日本エントリー数も載せておきますのでご参考にしてください。
「企業」は病院や警察なども含め、会社名や法人名のいわゆる実業団チーム、社会人チームです。
「クラブ」は地域クラブや非営利団体などのチームです(もちろん社会人が大半です)。

2012 全日本276クルー、871人(エントリー段階) 全73チーム(大学36、企業27、クラブ10、高校0)
2013 全日本265クルー、803人(エントリー段階) 全72チーム(大学34、企業25、クラブ12、高校1)
2014 全日本307クルー、950人(エントリー段階) 全82チーム(大学43、企業26、クラブ 9、高校4)
2015 全日本296クルー、905人(エントリー段階) 全79チーム(大学41、企業26、クラブ 9、高校3)
2016 全日本271クルー、837人(エントリー段階) 全78チーム(大学39、企業28、クラブ 4、高校6、高専1)
2017 全日本262クルー、822人(エントリー段階) 全66チーム(大学38、企業23、クラブ 4、高校1)

昨年に比べ企業、高校の出漕がやや減った感じでしょうか。それが合計での出漕チーム数の減少に表れています。一頃よりクラブチームの出漕も減りましたが、これはクラブチームやOBチームが出られる地域レガッタや年代別レース、イベントレースが増加している背景もありそうですね。
しかし、参加選手数はそれほど変わらず、今年はW8+が12クルーで過去最多、M2+が13クルーで過去最多タイ(2008、2012もエントリー数13。2008は実際には出漕11クルー)の出漕クルー数ですね。最近はどちらも注目の熱い種目になってきていますが、だいたい10~11の出漕が続いています。W8+が13クルー以上の出漕で予選4組初日から開始となったら、いよいよM8+と匹敵する女子メイン種目になってくるのではないでしょうか。COX出身の私はそれを期待します!もちろん、W1X、W2X、W2-、W4X、いずれもメインのようなレベルが望ましいですし、男子も女子もすべての種目がレベル高いのでありますが!かなり、出漕数が各種目で分散され平均化してきた近年の傾向であります。






各チーム紹介

では、2017全日本選手権に出漕する全国のチームを紹介します。
今回の記事では、今年の全日本に出漕するクルーや選手数に加えて、全日本に関する紹介文をつけたり、社会人チームなどは色々なチーム情報を分かる範囲でまとめていきます。そしてまた、全日本の展望などもまじえつつご紹介できればと思います。

今回の記事も、ブレードカラーの画像とともに本文も実名を出させていただきますが関係者の方々ご了承ください。
いつもながら失礼な表現もあるかもしれませんが、ご容赦いただければと思います。



北海道からは全日本出漕なし。今大会の特徴で、北海道、東北、中国、九州などかなり出漕が少なくなっており、戸田と瀬田、そしてボートが盛んな強豪県に出漕がかなり限られてしまっており、これでは全国すべての都道府県でのボート熱が少し盛り上がりにくい。高校ボートは全国的にレベル向上、普及向上といえるので、トップカテゴリーの大学社会人が地域のリーダーとして頑張っていかなければいけない。高校生ボート選手の地元進学、地元就職も進むとまた違うのだろう。
北海道の参加がないのは寂しいので、北海道ボートには盛り上がってほしいし、大学勢のみならず社会人もいくつかチームが増えると良いと思っている。札幌、小樽、函館、網走、釧路ほか多くの主要都市に水域がある。





2017全日本 東北
東北大
W1X、W2X、W8+、M2+、M4-、M4+、M4X、M8+(8クルー、37人)
多くの国立大と同じく、東北もインカレ対校M8+、対校W4X+を全日本では小艇中心に分けてくる、と思いきや大艇も多い。歴史あるチームなので多くの全日本優勝があるが、一番最後は男子が1998年全日本M2-優勝、女子が2013年全日本W2X優勝。昨年もW2X3位でありN原選手を擁し今年も東北W2Xは速いだろう。それから女子エイト出漕!?東北大、2010年にW8+単独出漕したことをちゃんと私は覚えていますよ!部員数的に、おそらく今年はS台大との混成だったりするのではないだろうか・・・?
それから、男子は今年の軽量級LM4-で惜しくも半艇身届かず準優勝した、最強の4人がいる。こちらはM4-かM4+出漕か?層の厚いメンバーで全日本に挑む東北の雄だ。


仙台大
W8+以外、男女フルエントリー(12クルー、39人)
インカレでは出漕12クルー中、実に7種目決勝、銀4個、4位が3つだった。インカレ最終日9クルーという素晴らしい実績の仙台大だが、優勝や表彰台にあと一歩の成績が多く、この全日本をリベンジととらえて勝負に来るのではないだろうか。昨年同様、出漕が多い中でもクルーを組み替え重点種目に主力を投入するだろう。インカレ決勝7種目のうち6種目がスイープで、銀4個もすべてスイープ(M2-、M2+、M4-、M4+)。かなりスイープ色が強いチームになってきている。
2008年全日本M4+&M4-のダブル優勝がいまだ記憶に残る。男子はこの2つがやはり全日本での得意種目か。また女子では同じ年全日本W2-優勝。この2008年の3つの優勝が仙台の全日本優勝実績でだったが、昨年はM4+優勝で見事4度目のタイトルを手にした。今年は昨年を上回る12クルーで、さらなる全日本タイトルを狙う。


アイリスオーヤマ
W1X、M2X(2クルー、3人)
創部2003年。この年、創部初年度からのメンバーS田選手は全日本M1X3位で7'09(優勝T田選手7'00、2位M本選手7'08)だった。同じく初年度加入のI本選手は全日本W1X優勝で8'13、創部初年度から日本一となった。そしてご存じリオ五輪代表のO元選手がその後加わる。この創部期メンバーも2013年にI本選手の引退と昨年S田選手の引退により、新たな時代を迎える。
昨年加入したN村選手、O石選手は今年の代表選手と昨年のリオ五輪代表選手であり、優勝候補筆頭だ。おそらくM2XはN村選手、O元選手の2017世界選手権LM4Xバウペアによるクルー。メンバー入れ替えの形だが引き続きアイリスオーヤマとして全日本M2X6連覇の偉業に挑む。しかしライバルも代表クラスが揃いそうな今年の全日本M2X。決勝はすごい争いになりそうだ。





2017全日本 関東
茨城大
M1X、M2X(2クルー、3人)
インカレでの実績が素晴らしい茨城大は、全日本では2005年、2006年の2年連続M2X5位がある。これが2006年優勝への1秒差あと一歩のインカレM4X準優勝へとつながっている。近年では2015年インカレM2-3位、インカレM1X7位があり、今年もインカレでM4X8位、W1X8位と順位をつけた。おそらくその主力でM1X、M2Xにチャレンジする今年の全日本。関東の強豪国立大として、茨城大、千葉大には常に全日本級最終日で活躍してほしい。


新日鐵住金
M1X、M2X、M2-、M2+(4クルー、8人)
2019いきいき茨城ゆめ国体に向けて着々と強化が進む茨城県。現在トップチームとしての地位を築いている新日鐵住金は茨城ボートを牽引する存在であり、今年も若手ナンバーワン選手のS藤K選手を獲得し、N良選手、N野選手とリオ五輪メンバーを揃え、選手層は随一となってきた。今年の全日本も、小艇で多くの優勝を狙う構えだろうか。うーん、どうせなら新日鐵住金M8+を見てみたい!?来年あたりさらにトップ選手を加えれば実現するかもしれないし、国体ではM1X、M2X、M4+と成年男子すべて優勝を狙えるチーム力となるだろう。
近年全日本では2009年M4+優勝、2010年M2-優勝(いずれも住友金属鹿島)、2015年M1X優勝に続いて4度目の日本一なるか。昨年は惜しくもM2X準優勝、5連覇中のアイリスオーヤマに対しM2XはN良選手とS藤K選手の現代表メンバーで臨むのか、M1XがN野選手といった編成だろうか、楽しみだ。





2017全日本 戸田①
2017全日本 戸田②
2017全日本 戸田③
戸田の大学チームは、今年のインカレでも昨年に続き12種目中11種目優勝(一昨年は全12種目優勝)、メダルは全36個中26個を獲得し昨年は29個。大学ボートでは地方有力私大を中心に巻き返しもあるが、依然戸田勢に勢いがある。
全日本でも、昨年は明治安田生命がW2X、W4X優勝、NTTがM8+優勝した。しかし昨年の全日本、富山国際大(W1X)、立命館大(W2-)、トヨタ自動車(M1X)、アイリスオーヤマ(M2X)、関西電力美浜(M2-、M4X)、仙台大(M4+)と、全13種目中戸田以外のチームで7種目優勝している。特に男子は8種目中で戸田勢が日大(M2+)、立教(M4-)、NTT(M8+)と3種目にとどまり、決して戸田勢の絶対優位ではなく全国大会にふさわしい争いになっている。東北勢、中部勢、関西勢とバランスが良い。できればさらに北海道、中国、四国、九州とどんどん優勝チームが出てほしい。
全国各地に強豪チームがあり、毎年入れ替わりつつ鎬を削る。そのような全日本選手権が続き、日本ボートが常に全国で活気あふれる状況を続けていきたいものですね!




東大
M1X、M2+、M8+(3クルー、12人)
全日本M8+優勝回数では18回と、2位の早慶とNTTの10回に大きく水をあけて他の追随を許さない実績が光り、今年もM8+出漕を継続。M1X、M2+でも上位進出を狙い、かなり絞ってきた編成のようだ。昨年全日本M4+決勝4位、今年は少数精鋭だがトップを狙いに行く。大学チームには、インカレ後のシーズン最終目標というだけでなく、4年生引退試合という意味合いも出てくる。どのチームも有終の美を飾りたい、すべてをかけた戦いだ。


一橋大
W4X以外、男女フルエントリー(12クルー、44人)
ライバル東大とは対照的に、12クルー44名という大規模な編成で全日本にチャレンジする一橋。ちなみに今年の全日本で男女13種目すべてフルエントリーのチームはさすがになく、12クルー出漕が最多タイで、一橋、仙台、早稲田、明治の4チームだ。ボート競技はまだまだ人を増やせると思います!ぜひ全国に大所帯チームをもっと増やしましょう。
2014年が初めてのインカレ優勝(M2-で2014年と2016年の2回)だった一橋大も、長い歴史の中で全日本では何度も優勝があり、M8+においては1921年(大正10年)の第2回大会から実に9回の優勝を数える。しかし最後に優勝したのは1967年(昭和42年)のM8+であり、その後実に半世紀にわたって全日本優勝から遠ざかっている。当然現チームはいまの日本一が欲しいわけで、今年も男子はすべての種目でエントリー、これは2010年から8年連続だ。また、2009年からは、2011年以外ではずっと毎年男女どちらかでメダルか決勝を果たしていたが、昨年は決勝がなく今年リベンジに燃える。準優勝も3回(2009年M2-、2012年W8+、2013年W8+)、あと一歩、半世紀ぶり悲願のタイトルを。


筑波大
W1X、W2X、M1X(3クルー、4人)
近年では小艇、特に2X種目では男女ともに全日本級の実績は際立っている筑波大。イメージ的には快速M2X。全日本では2012年M2X3位、2014年M2X4位、2013年M2X4位、そして2015年M1X準優勝と、O智兄弟の活躍により毎年テレビで決勝を拝見しRowingファンにもおなじみだろう。今年の筑波、W1X、W2X、M1Xの出漕。いずれもレベルが高く、インカレM1X準優勝のH谷選手や快速W2Xの活躍に期待。


東京外語大
W4X、M1X(2クルー、5人)
インカレと同じく、ほぼ毎年のように全日本でも最終日進出を続けている素晴らしく継続した育成力を持つ外語大。中でも2004年全日本M4X準優勝は今でも鮮やかに記憶している方は多いのでは。また、2003~2005年まで3年連続全日本W1X3位銅メダルのB東選手の息長い活躍もあった。また、歴史の長い外語は、全日本M4+、M2+、M4-などで合計4回の優勝がある。今年のM1XとW4X、外語らしい気迫あふれる攻めのレースを見せてくれるだろう。


東工大
M2X、M2-、M4+(3クルー、9人)
今年インカレで大きな話題となったのは久しぶりの東工大インカレM8+最終日7位。今年のインカレ、国立大最強M8+は東工だった。M8+順位決定でも選手層のたいへん分厚い早慶と真っ向から勝負、1000mでは早稲田をリードし、タイムも5'56をマークし実力は本物だった。国立大M8+の最高順位クルーは長らく一橋大だったが、かつては毎年入れ替わることも多かった。これをステップに、東工もインカレM8+決勝でぜひ活躍するところを見たい。できれば国立大が常にインカレや全日本の決勝の一角を占めていてほしいのです。
今大会の東工はそのインカレM8+を崩した編成だろうか、小艇でも全日本上位争いを期待。


東京海洋大
W1X、M4X(2クルー、5人)
昨年5年ぶりに全日本出漕した海洋大、今年は連続出漕。五大学レガッタの国立大の中で海洋大もポテンシャルが高く、インカレM4+では予選で阪大の対校を破ったが惜しくも最終日を逃した。どの国立大も勉学や学校の課題が忙しく、海洋大も実習でなかなか練習時間がとれないと聞くが、インカレのリベンジを果たすべく全日本の舞台で活躍してほしい。


早稲田大
M2+以外男女フルエントリー(12クルー、45人)
昨年の全日本、今年のインカレと無冠に終わってしまった早稲田だが、本来の力を発揮できれば常に優勝候補。今回の全日本にかける意気込みは並々ならぬものがあるはず。
男子の編成は、インカレと同じく対校M8+だろうか、それとも優勝やメダルを狙い重点種目を絞った編成だろうか、このへんの采配が楽しみだ。2015年全日本優勝の種目M2+を捨ててきたので、適性に合わせた編成で全日本を獲りに来るのではないか。
女子については、W2X、W2-、W4X、W8+に力を入れてくるだろう。代表レベルの選手をどの艇に乗せるか、ここも強豪チームは常にカギとなる。
男女素晴らしいチーム力で、今年も全日本決勝を賑わせてほしい。


慶應大
W8+、男子フルエントリー(9クルー、39人)
昨年と全く同じ種目で臨む慶應大。インカレW2-優勝は鮮やかだったが、全日本は女子チーム全員で。シーズンラストの全日本は、インカレ以上にチーム一丸で最後の戦いに向かっていく。こうしたチームが増えているのは嬉しいことだ。
昨年の全日本M2+準優勝、全日本M8+5位は素晴らしかった。しかしあとひとつ、順位を上げて上のところにいきたいはずだ。
慶應も第1回から数えてみれば全日本M8+優勝は10回となり、好敵手・早稲田とエイト日本一の回数は並んでいる。インカレに続き、優勝めざして慶應が勇躍する。


日大
W1X、男子フルエントリー(9クルー、31人)
インカレは男子6種目優勝と圧巻だった。しっかりと若手が伸び、実力者の上級生と融合した結果だろう。インカレでのクルー編成を見るとそれがよく分かるのだが、ある種目では実績豊富な上級生を配し成長株の下級生と組ませるという、大学ボートでは結果を出しやすく次につながる理想の編成だといえる。育成と強化を兼ね、上級生にリーダーと責任者の自覚を促し下級生には上級生の経験を吸収しつつ上のレベルで戦うことで常にモチベーションに満ちた状態で日々を過ごせるからだ。もちろん日大というトップレベルの選手を集めているチームだからこそどの種目もそういう編成ができる。
ただし全て上級生下級生の組み合わせというわけではない。7'18の日本レコードを出したM2+は4年生の実力者Y根選手とM選手の大型クルーだし、これまた6'06の好タイムで優勝したM4X(S:Y田選手、3:T橋選手、2:H名選手、B:E畠選手)はジュニア代表クラスが揃っているとはいえ全員1年生。M8+については有望な実力派スカラー2年のK村選手とS戸選手をエイト7番5番の要所に起用、M4X主戦だったN原選手をバウに持ってくるなど、たいへん良い編成だと感じます。
いつもは全日本に向けかなりクルーを入れ替える日大、今回はたいへんバランスがいいのでインカレクルーをベースにそのまま全日本に行ってもじゅうぶん優勝できるのではないだろうか。日本一をめざす強豪大学、強豪社会人のチームはしっかりと日大対策を練らなければ頂点にいけないかもしれない。


立教大
W1X、W8+、M1X、M2-、M2+、M4-、M4+、M4X、M8+(9クルー、38人)
昨年、創部初となる悲願の全日本優勝をM4-種目で果たした立教。大学からボートを始めた未経験者のみのクルーだったことでボート競技に対しても意義はあったと感じ、これが多くのチームで当たり前になればと思っている。やればできる。最初は弱くても本気で優勝をめざせば、必ず叶うことを示してくれた。新規競技者が育成次第でトップになり、世界へも挑戦できる。それは世界各国で普通に見られるボート競技の姿だ。
立教は今年もM4-を核に男子は多数出漕の7クルーで、女子は対校をW8+としてチーム全体で全日本に挑戦する。優勝は昨年の出来事、発展途上チームの立ち位置は変わらない。ようやく部員が揃ってきたので男女エイトを出しているが、チーム力としては課題が多い。心技体を磨き、チームとして挑む全日本として、多くの経験を得てほしい。


明治大
W2-以外、男女フルエントリー(12クルー、46人)
出漕選手数は今大会最多、出漕クルー数は最多タイとなる大所帯チーム明治。
インカレでは男子は銀2(M8+、M4X)銅1(M2+)、そして女子は2種目優勝(W1X、W4X)ということで大学ボートにおいて1、2を争う存在であり続けている。この種目が全日本でも好結果を出すことになりそうだが、他の大学のようにもう少し絞って種目を狙ってくるかもしれない。
昨年の全日本ではM8+3位、W8+は4連覇となる優勝。今年は全日本史上初となる男女8+アベック優勝も夢ではないが、ライバルは強く、男女日本一を果たすことができるか。


東京経済大
W1X、W2X、M1X、M2X、M2-、M4-、M4+、M4X(7クルー、17人)
インカレではM1Xが7位、M2Xが6位と活躍した東経。得意種目がスカル系のイメージがあるが、昨年まではM8+挑戦もしばらく続けてきた。2014、2015と全日本ではたいへん活躍、M1Xで4位と3位、M4Xは2年連続準優勝があった。今年はどうか。東経も歴史あるチームなので、全日本優勝は男子が1952年M4+で1度。女子は、2009年W2X、2011年W2-の全日本優勝がある。


中央大
W1X、W2X、W4X、M1X、M2X、M2-、M2+、M4-、M4+、M8+(10クルー、33人)
今年のインカレではM4-優勝、M8+3位、W4X+準優勝。メイン種目優勝まであと一歩というところまできている。
今回の全日本、M4-、M8+、W4Xの3種目優勝も現実的な目標になってきていると思うが、紙一重の勝負の中で果たしてすべてを勝ち切ることができるか。
1987年と1988年、1996年と1997年の全日本M8+2度の2連覇が燦然と光り、計5回のM8+優勝を誇る中央は、2000年代に入り2001~2003年のM4+3連覇を最後に全日本タイトルからは遠ざかっている。中央、日大と並び称された'90~'00年代前半の復権をめざす。


法政大
W1X、W8+、M1X、M2X、M2-、M4-、M4+、M4X(8クルー、28人)
インカレで強い法政の復活を遂げ、M2XとM2-で3位、W1X4位と活躍したがまだ優勝には手が届いていない。
男子は得意種目で決勝を賑わせるべく、さらに艇速に磨きをかける。いずれも有力。
有数の選手層を持つ女子はW8+とW1Xで出漕。W1Xは今年のジュニア代表I垣選手か。W8+については、2010年と2012年の2度の全日本W8+優勝があり、大学チームが女子エイトを単独クルーで組んできて本気で優勝を狙う近年の流れの先駆けといえるのが法政であり、W8+のレベル向上とイメージを変えた功績は大きい。それ以前のW8+はダブルエントリーで一発決勝、社会人混成クルーが優勝というイメージが強かった。法政VS明治といったW8+の争いに、古くから出ていた早稲田、その後一橋、立命館、日体、東経、富山国際、立教、東大や学習院ほか混成などが参戦していった。昨年は慶應と陽進堂(富山国際大との混成)も加わり、今年は東北大、龍谷大もいる。今回のW8+は昨年にましてさらに熱い。


日体大
女子フルエントリー、M1X、M2X、M4+、M4X、M8+(10クルー、39人)
女子部員がたいへん多く、女子種目すべてで活躍が期待できるがインカレでぶっとびの速さを見せたW2X(S:T橋選手、B:S井選手)がそのまま全日本も来れば優勝候補筆頭だろう。ぜひ7'05を出してもらいたい。
男子もインカレで3位と3年ぶりにメダルを獲ったM4Xをはじめ、M2X、M4+、M8+などスカルもスイープも実力がある。40名以上の部員数を抱えているチームであり、すっかりエイトや大艇のチームという印象になってきたが、2Xや4Xの活躍が戻ってきたのもファンとしては嬉しいところだ。
学生としては全日本に強い大学、今年は強力な大学と社会人を相手にどれだけ決勝へ進めるか。


東海大
M1X、M2X、M4X(3クルー、7人)
男子3種目のエントリー。やはり近年は対校M4+で活躍の印象が強く、全日本では過去5年、M4+3位、M4+準優勝、M4+5位、M4+4位、M4+5位ときている。特に2013年M4+準優勝の際は、関電美浜とデッドヒートの末1.7秒差で優勝に届かなかった。このときは東大も僅差の3位だった。さらに過去の全日本実績を見ると1988年、やはりM4+で優勝。そして1985年M2Xが全日本初優勝。2回の優勝実績がある。ただ今年はスカル3種目の出漕、最近スカル系へシフトしている感じか。


成城大
M1X(1クルー、1人)
成城は2度の全日本優勝がある。1967年、1970年のM2+だ。ちなみに60~80年代のM2+優勝チームはこの頃バラエティに富んでいて、慶應、早稲田、北大、明治、日漕選抜(東京五輪の年)ときて、静岡、新潟、成城、中央、メルボルン大、青学、中央理工、福島、東工、東レ、滋賀銀、日大、東北医学部・歯学部、東京トヨペット・中村荷役と続いていて毎年入れ替わっていることが多く、みな全日本優勝だ。長い全日本の歴史の中には何度かだけ外国クルーも参戦がある。
今年はM1Xのみだが、つい先週スカル選手権で優勝したN川選手が参戦だろう。全日本のレベルで上位進出してほしい。


成蹊大
W1X、M1X、M2-、M4+(4クルー、9人)
インカレでは残念ながらふるわなかったものの、全日本では飛躍を期して挑戦。対校M4+健在だ。
今年は1年生男子が8人、女子が12人と合計20人入ったようで、先日の東日本新人ではほぼ1年のM4+が3'28となかなかのタイムを出して決勝でもおそらく2年クルー主体の対戦相手の中3位に入った。もう少し、男子を継続してたくさん入部を続ければ必ず強くなると思います!女子漕手も増えてほしいですね。


NTT東日本
M1X、M2-、M4-、M8+(4クルー、16人)
今年も昨年と同じく上記の4種目で全日本に出漕する、昨年のM8+チャンピオンNTT。どの種目も優勝できそうな鉄壁の布陣を誇り、堅実かつパワフルなクルーが多く重量級漕手も再び増えてきたメンバー構成。できることなら、日本のオープンウェイトを牽引するクラブとして日本代表オープン選手を数多く在籍させてほしい。日本のエルゴ上位もほぼ独占するくらいの選手層をめざしてもらいたいですね。そのオープンクラスを象徴するのは、今年はM1Xに出漕すると思われるA川選手と、やはり優勝候補で連覇をめざすM8+だろう。A川選手は無風での7'00切りに期待し、新日鐵住金N野選手との一橋OB対決などになったらすごい話題だろうし、M8+は夢の5'35に突入してほしい。いずれも現実の目標として、日本のオープン単独クルーがまずクリアすべき数字だ。M2-、M4-は軽量級選手が多そうな気がするがこちらも決勝確実なクルー。
私はボートの社会人チームには多くの要望や期待を持っており、日本ボートを心技体でリードするのはもちろん、競技力だけでなく知性と人間性も兼ね備えてほしいという部分です。ボートの勉強をしながら学問や仕事においても一流、そして競技力に秀でながらも人に優しく謙虚で向上心にあふれたチャレンジャー。チームマネジメントや競技マネジメントに参画しRowingにおけるリーダーとしてふるまうように。学生ではないのですから、社会人ボート選手としてあるべき姿を常に追求し、そうした中で結果を出すのはもちろんボート競技や次世代のために大きなものを残したり、夢や経験を与えていくこと。伝統の大学に負けない伝統の社会人クラブを発展させ、日本一のチームを各団体築いていただきたいと思います。それがきっと所属企業にも大きな誇りと士気を与えるのではないでしょうか。
昨年全日本M8+優勝10回を達成し、今後優勝回数とともにますます素晴らしいチームへと前進してください。僭越ながら、NTTさんをはじめすべての社会人チームを応援しています。



明治安田生命
W1X、W2X、W4X、M2X、M8+(5クルー、18人)
創部1961年。東京でNTTと双璧を成す超名門実業団。こちらも全日本、国体の実績豊富で、何度もM8+やM4+などで優勝。
昨年はW2XとW4Xの全日本2種目優勝を果たし、単純な強さだけでなく勝負に強いところを見せた。ライバルほどパワーに優れているイメージではなく、洗練されたテクニックと組織力、戦術の巧みさとここ一番の勝負強さで優勝するチームイメージがある。そしてボート脳、頭脳戦に長けており考えるボートを実践する土壌を感じる。ぜひRowing研究とさまざまなノウハウを日本ボートに還元してほしいです。今大会、M8+の巻き返しは必至であり、「逆襲の明生」を体現するのではないか。また、女子は3種目優勝をめざし新たな女王としての土台を築く大会にできるか。
明生チームへの期待感もたいへん大きく、さまざまなRowing活動を通じ日本Rowingのリーダーとなってほしいですね。





さて、ここで以前も記事にしたことがあるが、全日本M8+の優勝チームを見てみましょう。

2017年10月24日現在の全日本M8+優勝ランキングはこちら
大正9年(1920年)第1回大会から昨年平成28年(2016年)第94回大会までの合計
全日本M8+優勝回数ランキング
18回…東大
10回…早大、慶應大、NTT東日本
9回…一橋大、東レ滋賀
6回…日大、明治安田生命
5回…中央大
3回…同志社大
2回…明治大
1回…東北大、北大、トヨタ自動車、第一高等学校(東大とは分けました)、日漕選抜、中国漕艇選手団
※現在の名称で統一しており、混成クルーや前身の大学名・社名などもカウントしています。

昭和47年(1972年)第50回大会で東レ滋賀が社会人チームとして全日本M8+初優勝するまで、全日本は実質インカレに近かったが、その後44年間、社会人は24回優勝したことから社会人優位の状況に変わっていったというわけです。
全日本M8+の実績で言えば東レ、NTT、明生の3チームしか社会人はまだ優勝を達成していないのでこの3チームこそが社会人ビッグ3と言えますが、私は代表選手やその他の実力から中電、トヨタ紡織もこれに次ぐとしてビッグ5だと思っています。さらに、社会人チームの雄としてこのチーム力やチーム規模に肩を並べるチームが多数出てきつつあると思います。アイリスオーヤマ、新日鐵住金、戸田中央総合病院RC、関電美浜をはじめ多くの強豪社会人が歴史を重ね成熟していくと素晴らしいですね。3チーム以外のM8+制覇、W4X制覇も見てみたい。
社会人チームも一定以上の規模と長い歴史をめざしチーム運営とチーム理念を確固として築く時代へ!



警視庁ボートクラブ
M4+、M4X(2クルー、9人)
創部1971年。風水害に対する出動が多かった警視庁第二機動隊に、隊員相互の団結と健全な鍛錬を図る目的で「ボートアクアラング小隊」が発足、翌年「警視庁ボート部」となり、「警視庁ボートクラブ」へと至る。ほとんど未経験、休日返上の猛練習で創部2年目にして国体出場を決めたとして「驚異の素人集団」と呼ばれたとのこと。
参照 「第二機動隊 警視庁」
実際、1998年には社会人からボートを始めたクルーで全日本M4+優勝を果たしたのは今でも快挙といっていいだろう。現在は大学ボート経験者が多く在籍しており、全日本ではM4+、M4Xなど色々な種目で出漕している。M8+の勇姿もおなじみとなり、オッ盾M8+は2009年から8年連続出漕を果たしている。警視庁もボート部組織として、またボート文化の担い手として大きな発展を期待。


戸田中央総合病院RC
W1X、W2X、M1X、M2X、M2-(5クルー、8人)
創部2002年。埼玉国体(2004年)へ照準を合わせて設立。地元戸田市の医療を支える戸田中央医科グループの職員をはじめ、他企業や学生など戸田市の地域に密着したローイングクラブ。「愛し愛される」チームをモットーに、ボート愛に満ちたクラブだ。
今年はまた少しずつ選手を増やしており、オール小艇で挑む全日本。
トピックスとしてはH田選手(旧姓K倉選手)の復帰、日本ボートにはあまり前例がない結婚出産後の女性アスリートとして選手活動の継続を果たしていく。全日本優勝したらぜひ各メディアでとりあげてほしいたいへんな快挙だ。日本のエリザベータ・リパをめざし女性アスリートの模範になってほしいですね。
それから男子もさらに勢いが出てきており、看板選手のT立選手とK林選手の代表経験者にルーキーのK又選手が加わった。愛媛国体では戸田中主体の成年M4+でNTTを抑え優勝、M2Xは僅差の準優勝だった埼玉選抜。どちらも混成だが、戸田中の選手による存在感が大きかったといえる。M2-は5月の小艇TTと同じT立選手とK又選手のペアだろうか、ぜひ日本のキウイペアめざし日本レコードどころか6'40を早く切ってください。いえ、早いうちに1'36-1'39-1'39-1'35で6'30切りまで出してほしいです。世界のトップはM2-無風で6'15です。日本のレベルを上げ、そして素晴らしいクラブとしても戸田中の果たす役割は大きい。
瀬田漕艇倶楽部に対し、戸田漕艇倶楽部に改名してもいいのではと無理な想像もするが、「戸田」の名を冠するクラブは現在戸田中しか存在しないので、日本ボートを背負った理想のクラブへ向け邁進してください!


埼玉県警察機動隊
M1X、M4+(2クルー、6人)
創部1972年。オレンジのブレードで活躍する埼玉の社会人チーム。東京都の警視庁に対し、埼玉県警機動隊は全日本のタイトルこそまだないようだが、国体の実績は豊富。やはり社会人から始める未経験者が中心のようだが、練習量はやはり多い。ここ4年、全日本に毎年4クルーを出漕。今年は2クルーだがそのぶん精鋭か。1998年全日本M4+は優勝が警視庁と申し上げたが、7位は埼玉県警機動隊ということで、警察ボート部の面目躍如だった。全国の都道府県警察や機動隊、防衛大、自衛隊などが大々的にボート強化を進めれば、強豪チームばかりになる!?
埼玉県警機関誌によるボート部紹介記事 第58号参照 


明治安田生命BC
M1X(1クルー、1人)
明治安田生命所属の個人登録、K保選手と思われます。


日本紙パルプ商事
M1X(1クルー、1人)
1845年江戸時代創業、1912年設立という古い歴史を持つ世界最大の紙専門商社、三井グループの日本紙パルプ。こちらもお花見レガッタや戸田レガッタのナックルフォア(KF)種目ならおなじみの商社系社会人ボート部だが、昨年に続き全日本にエントリー。元W大のエースにしてユニバーシアードLM2X3位のN田選手が全日本M1X3位の快挙を成し遂げ今年も参戦。
大学ボート部OBが社会人でも競技を続ける回帰現象か?今後もこうしたきっかけで全日本や国体に対し休部状態の老舗ボート部が数多く復活したり、社会人ボートがますます色んな形で盛り上がってくれることを願います!


J-POWER
M1X(1クルー、1人)
N津東高、M大、T大大学院(ここだけ伏字です)という経歴を持つ異色の強豪スカラーI藤選手が設立したJPOWER電源開発のボート部。個人登録かもしれないが創部は2012年か。I藤選手は2007年M大在籍時にインカレM1X3位、2010年T大在籍時にインカレM1X準優勝、全日本M1X3位を筆頭に全日本M1X6位が3回など歴戦の実績を持つ。一昨年2015年は同じく異色の社会人国際派ボートマンであり今やセーリング日本代表K谷選手とのコラボであるJPOWER&C/Gというとても強そうな名前のチームで混成ダブルを組み全日本M2X3位銅メダルの快挙だった。



以上、戸田の28チーム、盛りだくさんの情報でお届けしました。





2017全日本 北信越
全諏訪
W2-(1クルー、2人)
諏訪湖の帝王、全諏訪。私が大学現役だった頃から常に諏訪湖レガッタで活躍しており、おそらく地元の国体で発足したチームではないでしょうか?(違ってたらすみません)長野県出身のOBを中心に結成されており、2002年には全日本M2X4位があり、そのほかM1Xなどでも実績がある。そして男子かと思いきやなぜか突然のW2-出漕。でもかつて全日本にはこういう突然の出漕も社会人やOBチームにはよくあったんですよね、ノリやイベント気分で出てくるクルーももっと増えると面白い!?イギリスのレアンダークラブのピンクのカバに対抗してか、全諏訪チームのマスコットはピンクのゾウらしいです(笑)。由来は違うみたいですけど。


富山国際大
W1X、W2-、W4X、W8+、M1X、M4+、M4X(7クルー、26人)
昨年全日本では、W1X優勝、W2-準優勝、W2X6位、W8+7位と女子は素晴らしい戦績をおさめた。そしてM4Xも決勝4位、富山に国際大ありを全国に知らしめている。
2014年全日本W2Xにおいて女子種目初優勝から、2015W2X、2016W1Xと、3年連続女子で全日本優勝を続けている。今年4年連続日本一にチャレンジとなる。ライバルは手強く、年々全日本もレベルが上がっているため、今年も勝負をかけていく。


陽進堂
W1X、W8+(2クルー、10人)
富山市の医療用医薬品を製造販売する企業。ジェネリック医薬品に力を入れているとのこと。富山と言えば薬であり、富山の製薬会社は大手の富士薬品など多数。この陽進堂ボート部はつい昨年できたようだが、いきなりの全日本W8+準優勝。しかしほとんどが富山国際大の主力メンバーダブルエントリーによるW8+だったとのこと。今年も同じ編成でW8+優勝に挑む。


金沢大
W1X、M1X(2クルー、2人)
北陸の名門国立大。今年1年が14人入り、1~4年で総勢35人と規模が大きくなってきている。富山、福井というボート強豪県に囲まれているが、石川県も今後さらにボート強豪県になっていくだろう。その中で、金沢大の果たす影響は大きい。北陸のリーダーとして、全日本級上位進出が強化面、普及面として新勧で部員を増やし続け大所帯めざしてほしい。


関西電力美浜
M1X、M2X、M2-、M4-(4クルー、9人)
創部1987年。女子部より13年遅れて発足。関西電力といっても社員だけでなく、現在は地元の役場や学校に勤める選手も含めてのローイングクラブのようだが、実業団と言ってもいいだろう。高卒生え抜き選手が中心のメンバー構成だが、近年大卒選手のUターンでの加入により、戦力アップに拍車がかかってさらに強くなった印象がある。それを裏付けるのが近年の戦績で、全日本では2004年M4+優勝、M4X優勝2連覇(2006、2007)したのち、2011年から毎年優勝を続けている。(2011M4X、2012~2015までM4+4連覇中、2015M4-)昨年はM2-とM4Xの全日本2種目優勝と、その快進撃はとどまるところを知らない。ボート王国福井を代表する地元生え抜きチームが、福井の名将に率いられ全日本の舞台を席巻する。


関西電力小浜
W1X、W2X、W4X(3クルー、7人)
創部1974年。関西電力の女子部。男子部と同様、福井の中学や高校で育った選手がそのまま社会人で続けて代表やトップ選手をめざしていくルートが築かれている。
女子ボートについては1970~1992年まで全日本女子選手権として全日本と別大会であったが、創部3年目ですぐにこの全日本女子選手権W4+で優勝するものの、その後女子種目が全日本選手権に統合されると、意外にも全日本優勝を成し遂げていない。W4X+などで決勝常連の印象があり、今後ますます強くなっていくことで念願の「全日本」優勝も見えてくるだろう。一昨年全日本W4X準優勝、今年はえひめ国体成年W4X+2連覇、全日本優勝まであと一歩だ。
ちなみに福井県はボート競技において男女総合優勝である天皇杯4連覇を今年成し遂げ、47都道府県で最強のボート王国といえる実績を築き上げている。その主力となっているのは関電小浜の成年女子を筆頭とする福井女子勢だ。もちろん、男子も数多くの名選手を輩出し、男子は女子よりも他県の大学や企業でボートを続けることが多くなっている。来年地元開催の2018福井しあわせ元気国体に向けて、総合5連覇をめざし準備は盤石だろう。





2017全日本 東海
岐阜経済大学
W1X、W2-、M1X、M2X、M2-、M4X(6クルー、12人)
2006年全日本M2Xで優勝経験があり、M1Xや最近ではM4Xなどを得意種目にしている。2012年M1X7位、2014年M4X6位、2015年M4X8位。女子は2015年にW2-3位銅メダルを獲っており、ハイレベルなクルーだった。いちおう活動水域を川辺漕艇場としているが、長良川国際レガッタコースが練習におけるホームグラウンドのようだ。岐阜経大のある大垣市からは海津市長良川コースのほうが近い。


加茂高校
W4X(1クルー、4人)
今大会唯一の高校生クルーとなるのは、岐阜の名門加茂高校。近年の戦績はめざましく、2012インハイ男女クォド準優勝、2013インハイM4X+3位、インハイW4X+優勝、2014インハイW4X+優勝、2016インハイW4X+準優勝、今年もジュニア代表のN田選手を欠くクルーにもかかわらず2017インハイW4X+優勝した。ジュニア代表といえば、毎年のように代表選手も輩出している。福井県ばかりが強いのではなく、全国には多くの強豪高校があり毎年全日本ジュニアをはじめインハイや国体で鎬を削っている。先日アジアジュニアJW4X優勝したN田選手を乗せてくるか分からないが、インハイ優勝クルーをベースに全日本W4X参戦してくる。高校生クォドが全日本優勝したらそれこそ快挙であり、高校生M8+が優勝するような奇跡だろうか?いや、男子なら普通にM4Xですね(笑)。でも、慣れない無し艇ですしすごい挑戦です。高校生の活躍も目立つ女子種目、まずはぜひ決勝進出をめざしてほしいですね。


中部電力
W1X、W4X、M1X、M2-、M4-、M8+(6クルー、21人)
創部1949年、愛知国体への参加を目的に男子部がつくられ、翌年女子部が発足。平成になるまでは女子が強かったが、その後男子も強豪として力をつけ、現在の社会人トップチームの1つに数えられるまでになった。
男子については、全日本M8+で優勝こそまだないが準優勝や3位は多い。2000年になってから全日本タイトルを多くとり始め、決勝常連ではあるが日本一にはあと少しというところ、もう一度の日本一奪回をめざしている。NTTや明生のように平成に入ってからグンと強くなったチームだが、2000年以降の実績が目立つのはそのまま規模拡大で多種目エントリーできるようになったからだろう。社会人チームも部員数が増えたのは2000年以降の傾向だ。中電は今大会社会人チームの中で最多となる6クルー21人をエントリー。ここ6年ほども7、8クルー出し続け、企業チームとしてかなりの規模だ。企業チームが大規模大学のようにたくさんの部員を抱えるのはなかなか大変だろうが、いくつかは大所帯チームがあるとやはり盛り上がる。
女子については、W4X+(2008年)、W1X(2014年)をはじめ、全日本女子選手権の頃から実績多数だ。
今年は体制も代わったということで、M8+とW4Xのメインどころを中心に優勝争いが見られるか。


トヨタ自動車
W1X、W2X、W4X、M1X、M2X、M4X(6クルー、14人)
創部1951年。近年ようやく復活傾向で、部員も出漕クルー数も増えてきたようであり以前からのRowingファンとしてはとても嬉しい。何しろ私が大学に入って初めて見た全日本選手権、記念すべき初のNHKテレビ中継が始まった1995年全日本M8+優勝チームだったのだから。私がこうしてボートに関わり続けているのはテレビ放映の影響も大きい?ふたたび全日本M8+制覇へトヨタが動き出す日も近いか。
特に目立つのは女子の強化だ。世界選手権LW4XにF本選手とK本選手のバウペアがトヨタ自動車所属ということで、2人も代表を出しており、やはり代表選手を出すとチームは変わっていくだろう。
男子も昨年、まだ18歳と異例の若さでN村選手が社会人1年目で全日本M1X優勝を果たした。このN村選手も美浜中-美方高の福井県出身選手。強い選手を集め始め復活の狼煙を上げつつあるトヨタ自動車。中部電力、トヨタ紡織、デンソーと、強豪社会人トップチームが集中する愛知県勢が日本ボートを牽引する。


デンソー
W1X、W2X、W4X(3クルー、7人)
愛知県刈谷市に本拠をおく世界最大手の自動車部品メーカーであるデンソー。自動車部品シェア世界一だそうだ。1990年ボート経験者有志により同好会として発足、創部としては翌年の1991年のようだ。発足当初は男子部もあったが1998年に休止、女子部のみで活動している。創部4年目の1994年、当時の社名「日本電装」として全日本W2X初優勝、1996年にもW2X優勝。
1996年社名を「デンソー」に変更。W4+やW2X中心に活躍を続けていたが、その後2000年代に入るとW2-、W2X、そして混成クルーだが2005~2008年までW8+4連覇、2010年と2012年には念願のW4X+優勝も2回果たし、女子トップチームとして確固たる地位を築いている。全日本で優勝がないのはあとW1Xのみ。
個々の能力は折り紙付き、あとはクルーでのめざましいスピードに変換していくだけだ。


トヨタ紡織
M1X、M2X、M2-、M4+、M8+(5クルー、19人)
創部1996年。社員2人の同好会として発足し、創部20年になるとのこと。トヨタグループ創始者の豊田佐吉氏自ら発明した有名な自動織機での製織・紡績業が元々だが、トヨタ紡織は自動車部品メーカーとして繊維だけでなく自動車内装品が主力商品。このトヨタ紡織は、高島屋(家具内装)と日本発条(スプリング技術)とトヨタ(自動車)で作ったシート内装を一手に引き受ける会社である高島屋日発工業(タカニチ)と2004年に合併。以前存在したタカニチボート部は、そのままトヨタ紡織ボート部となった。
2002~2007年までチーム名と種目が何度も変わりながらも全日本を6年連続優勝している。2011年には全日本M8+3位。代表経験選手も多く、今年は小艇や4人乗りでその強さを遺憾なく発揮するだろうが、M8+エントリーもしている!?部員数的に全部は出漕できないと思われ、小艇4クルーか、M8+出漕に踏み切るか、どちらかの選択ではないだろうか。





2017全日本 瀬田
京大
W1X、M2X、M2-、M2+、M4-、M4+(6クルー、17人)
京大は1998年のインカレM2+優勝のように、全日本でも2006年M2+優勝がある。翌2007年、6月に行われた最後の年の全日本でも全日本M2+準優勝、全日本M4+準優勝、全日本M2-3位と3つもの全日本メダルを獲り、8月インカレで日大に半艇身近くと迫るM8+準優勝につながった。京大が一気にブレイクしたシーズンだ。その次の2008年もM1X3位だった。スイープ、スカル、大艇、4人乗り、小艇、どの種目でも上位を狙う力があるチーム。
昨年は優勝経験のあるM2+種目で全日本3位。今年はどの種目で決勝を争うか。


同志社大
M1X、M2X、M4-(3クルー、7人)
京大と同じく、大所帯ながらインカレと違い全日本では昨年以上に出漕クルー数を絞り精鋭で臨むようだ。インカレM1X優勝したS間選手、主力選手を投入するM2X、そして強力な成長株で編成すると思われるM4-と3クルーとも未知の魅力たっぷりだ。
同志社栄光の時代は1965~1975年頃。1962年に瀬田に合宿所ができると急速に強くなり始め、1966年に全日本M8+3位、1967年準優勝、そして1968年メキシコ五輪の年に全日本M8+初優勝。五輪への切符を手に入れ、メキシコ五輪本戦に出漕を果たした。そして翌1969年もM8+優勝し2連覇。さらにはその後3年間、慶應、東大、東レにそれぞれリベンジされるが、1973年も3度目のM8+優勝を果たした。このように、同志社は3回の全日本M8+優勝がある。その後は関東優位の時代に戻っていくが、関西のボートが強くなったときに同志社(関西の大学で唯一全日本M8+優勝)と立命館(関西の大学で唯一インカレM8+優勝)の姿が必ずあった。2001年全日本M4-優勝もあり、全日本の覇者・同志社を体現するか。


立命館大
W2-、W8+、M4+(3クルー、16人)
立命館も全日本出漕は絞り込んでいる。女子は得意種目でW2-もW8+も優勝をめざし、W2-は4連覇をかけて最強クルーを送り込むだろう。また、W8+はいつ優勝してもおかしくない。M4+もポテンシャルがすごそうだ。
立命館は1976年第3回インカレM8+優勝校だが、コンスタントに強くなったのは2000年代に入ってからという印象。2005年M4Xが全日本初優勝だと思われ、その後男子4回、女子4回全日本優勝を数える。


龍谷大
W8+、M2+、M4X(3クルー、16人)
インカレでの戦績は素晴らしいが、全日本優勝はまだないようだ。男女のバランスが良く、どちらも強豪。特に昨年インカレ準優勝のW1Xと、インカレM4-5位だったし、今年のインカレはM2X準優勝、M1X5位だった。そのメンバーを合わせてのM4X出漕だろうか。また、M2+とW8+、これまでのイメージを一新する種目で今年の全日本はチャレンジ。


滋賀教
W2X(1クルー、2人)
インカレに出なかった滋賀教が全日本に出漕という、珍しいパターン。インカレは教員試験などと重なってしまったのだろうか。滋賀大教育学部、滋賀大の経済学部のほうとはキャンパスの場所が違い、滋賀大経済学部は琵琶湖東岸の彦根市。滋賀教の艇庫は琵琶湖西岸の大津市で瀬田川への入り口付近にあり、隣りには膳所高校と伏見工業高校の艇庫などがある。


東レ滋賀
M1X、M2X、M8+(3クルー、12人)
創部は1949年。スポーツ奨励による社員の体力や士気の向上を目的とし東洋レーヨン滋賀工場の端艇部として発足。歴史ある社会人チームのご多分に漏れず国体のナックルフォアで活躍するが、60~70年代には全日本M4+7連覇(1967~1973)、全日本M8+優勝も果たすなど輝かしい戦歴を持つ、いわゆる実業団ボート部、社会人トップチームのパイオニアと言える存在であるため、社会人ボートの先駆的存在となった東レ滋賀の果たした功績はたいへん大きいといえる。NTT、明生、中電などが全日本級で優勝するようになったのは平成になってから。
全日本M8+優勝9回は、昨年までNTT東日本と並び社会人最多だったが、現在はNTTに一歩リードを許し社会人2位だ。M8+やM4+の実績が目立つが、他にもM2XやM2+など優勝回数多数。新戦力を増やしており気力充実、しばらく遠ざかった全日本のタイトルだが、2007年M8+以来となる10年ぶり優勝が見られるか。


瀬田漕艇倶楽部
M1X、M2X、M4X(3クルー、7人)
創設は1977年、日本で最も古いコミュニティロウイングクラブを謳っており、ヨーロッパの地域ボートクラブ、総合型地域スポーツクラブをめざしNPO法人としてさまざまな社会スポーツ活動を実践している。「ボートというスポーツを通して社会全体の利益の増進に寄与する」という明確な理念のもと、ただボートを漕ぐだけでなく、歴史があるといいながらも新しい取り組みをおこなう進取の精神は日本ボートにおいて常に先進的だ。元日本代表コーチ・故F川さんが中心となって設立し、遺志と理念を継いだ多くのボートマンによって支えられている。
全日本での戦績は、何と初年度いきなり1977年全日本M4X優勝、以来得意種目とし合計4回のM4X優勝をしている(1977、1980、1984、1992)。また、近年はM2Xの印象が強いだろうか、2012年M2X4位、2013年M2X3位。また、女子も素晴らしい戦績を残しており、全日本女子選手権で1978~1980年W2X3連覇、1982~1983年W2X2連覇、1981~1982年W4X2連覇。全日本でも2002年W2X優勝がある。
瀬田ローの日本一も久しぶりに見てみたい。





2017全日本 近畿
阪大
M2+(1クルー、3人)
インカレオッ盾で11クルー38人を出漕した大所帯チームも、全日本となると一点突破の対校クルーでチャレンジする。こういった大学が多いが、今回の阪大もM2+に望みを託す編成だ。特に、インカレM8+で上位に来ないと全日本M8+に挑戦するには精神的なハードルも高いところがあり、対校M8+を編成し直して得意種目で全日本に出漕するチームが増えている。阪大は全日本の優勝実績はないが、一昨年の大阪市大のようにメダルを獲ったり、同志社のインカレ優勝のように存在感を示したいところだろう。


大阪府大
M1X(1クルー、1人)
こちらもインカレ7クルー20人のエントリーだったが、出漕はM1X1艇のみ。4学年で73名の大所帯になっているが、単身M1Xで全日本に臨む。
2年連続インカレM4+8位、最終日クルーを着実に増やしポテンシャルたっぷりだ。今回は個人の希望出漕なのかもしれないが、チームとしてさらに強くなりそうな関西の強豪だ。


大工大
M4+(1クルー、5人)
大阪工業大がM4+参戦。インカレではライバルの大阪市大に勝つことができなかったが、全日本では出漕しないライバルの代わりに上位進出を狙う。大阪の大学ボート部はたいへん熱い!


関大
W2X(1クルー、2人)
明生に進んだR木選手を輩出した女子の強豪、関西大。今年の全日本も、強力な女子クルーを出漕。インカレW4X+では予選一抜けしたが最終日には進めず、おそらく対校に編成し直して全日本に挑む。


円山川城崎RC
M1X(1クルー、1人)
城崎温泉があり、野生コウノトリやオオサンショウウオの生息地としても知られる兵庫県豊岡市にある自然豊かな観光名所、円山川城崎(まるやまがわ・きのさき)ボートコース。
兵庫と言えば瀬戸内に面した神戸市のイメージだが、豊岡市は日本海に面した北部の都市。兵庫県は水域豊富で、県南東部の神戸市兵庫区に兵庫運河・浜山コース(神戸ボートクラブ等)、東灘区に魚崎運河(魚崎RC、神戸高、神戸市立科技高)、県南西部の加古川市に加古川漕艇センター(加古川レガッタ開催地)、相生市に相生湾(相生産業高)、そして越境し大阪市の淀川に本拠を置く神戸大、神崎川に居を構える関西学院、甲南大。はたまた淡路島の洲本(柳学園高、洲本高ほか)、そして北部の円山川城崎(円山川城崎RC、城崎中、豊岡高、香住高)。
ボート環境はたいへんバラエティに富み、ボート王国の要素たっぷりだ。ぜひとも、円山川城崎RCの方々には地元の地域クラブとして今後ますます発展されることを願っています。





2017全日本 中国
品川リフラクトリーズ
M1X、M2X(2クルー、3人)
東京の大手町に本社を置く耐火物メーカー(煉瓦れんがや高炉)、不動産等の企業だが、全国に事業所を置きボート部は岡山県備前市や倉敷市に勤める方たちで活動しているようだ。旧社名の品川白煉瓦チームとして長く活躍しており、創部は確認できなかったが例えば1993年マシンローイング大会に出ていたり、1998年全日本M4X8位の記録があるなど、特にM4X(2007年M4X5位)やM1X出漕が中心だった。
※追記 情報をいただき、創部年度は1958年だそうです。他の社会人の中でも歴史あるチームですね!
ずっと一貫してベテランのT内さんが中心になっていると思われ、創部はやはり'90年前後か。なお、社名の品川は1887年東京都品川に工場を移転したことが由来のようだ。2009年合併を機に品川リフラクトリーズに社名変更。
2014全日本M2X5位、そして2015年と2016年の2年連続全日本M2Xで決勝4位となった。個々にたいへん高い能力の選手が増えてきていて、今後も地元岡山の企業チームとしてさらに大きくなってほしい。


広島大
M1X(1クルー、1人)
2015インカレM1X準優勝、2016インカレM4X6位とたいへん存在感を高めている広島大。その原動力となっているN口選手はY子東高出身、2014インハイM1X優勝の実績がある。周りの未経験者とともにインカレのクルーボートで上位進出を果たしたが、今回は全日本M1X挑戦という形ではないだろうか。


山口合同ガス
M1X、M2X、M2-(3クルー、5人)
創部2012年。山口県下関市に本社を置くガス事業の企業。現在部員4名とのことで、地元山口出身の日大OBの方たちを中心に構成されているようだ。社会人だと仕事の両立やトレーニング時間の確保など、さまざまな困難があるかと思いますが、是非とも地元の貴重なボートクラブとして大きく発展しまた長く活動していただきたいと思います。





2017全日本 四国
ダイキ
M1X(1クルー、1人)
ホームセンターの展開やDIY産業などを手がける愛媛県松山市の企業。言わずと知れたボート界の第一人者、ボート界の鉄人であり日本を代表する伝説的スカラー、T田選手のチームだ。5度の五輪出場、2回決勝(LM2X6位)、早くから世界Rowingに対して勝負を挑み続けた結果が国内で余人の追随を許さない驚異的な実績となって数々の記録を残した。
とはいえ最近では身体の調子が思わしくないのか全力で漕ぎ切れるレースが減ってしまっている感じもある。蓄積された身体へのダメージは計り知れないが、ファンとしてはぜひとも素晴らしいレースを期待しています。1997年全日本M1X初優勝以来、2003年までM1X7連覇、そして2004年や2005年はアテネ五輪や世界転戦の関係でおそらく出漕せず、2006年から2010年まで5連覇。そして2013、2014年と40歳を超えても2連覇。全日本では合計14回の優勝を誇り、空前にしておそらく絶後の偉業を成し遂げている。昨シーズンはエルゴで6'27という40代の日本記録を更新しておりまだまだ元気!15回目の優勝を見せてほしいと思います!


松山大
W1X、M1X、M2X(3クルー、4人)
愛媛県松山市の私立大。2011年、T頭選手のインカレM1X優勝の実績が燦然と光る。
以前はインカレでM4+など5、6クルーを出した時もあったが、今は小艇中心のようで、男女の全日本出漕は素晴らしい。


今治造船
W1X、M4X(2クルー、5人)
創部は2005年。愛媛県今治市に本社を置く国内トップの造船メーカーで、世界シェアでも第3位とのこと。
今治の玉川ダムを本拠としており、これまで松山大学艇庫を借りていたとのことだがこの度2016年に念願の新艇庫が完成。少しずつ部員を増やしており戦績も素晴らしく、2014年全日本M2X3位で初の銅メダル。そして翌2015年全日本M2X準優勝と、確実に年々ステップアップしてきた。また、女子においても2014年W1X7位、2015年W1X4位。今後ますます部員を増やし、今治市のボート文化を広げてほしい。愛媛県は松山・今治・宇和島とボートが盛んな3市が競い合って、高校・大学・社会人で地元密着、全国や世界をめざす拠点作りに邁進していってもらいたいです。
今年の愛媛国体、そのS原選手が見事W2Xで優勝を果たした。男子の4人はM4Xのクルーボートで今年は全日本チャレンジ。地元国体は終わったが、まだまだボートの魅力発信の旅は終わらない。いつまでも明るいチームの雰囲気で周りを元気にし、高い競技力とともにRowingの楽しさを伝えてほしいと思います。


今治ローイングクラブ
M1X(1クルー、1人)
愛媛県の地元今治出身のOBOGで構成されたと思われるクラブ。今治造船の新艇庫だけでなく同じ玉川ダムにこのほど新艇庫が完成し、愛媛国体への強化と準備が着々と進んだ。ボートのまち今治は今後も地域に根差していき、これからがボート普及の新たなスタートだ。地元のローイングクラブ、ボートの魅力と人材育成の担い手として、ボートをますます楽しんでください。





2017全日本 九州
チョープロ
M2X(1クルー、2人)
九州チームは昨年の10チームから大きく全日本出漕を減らしてしまったが、ぜひともまた多くの大学や社会人、高校や高専と全日本チャレンジを復活させてほしい。
チョープロは長崎県のガス・住設などの地元企業。地元大村高出身でC大OBでもあるK野さんが地元長崎国体も経験し(成年M2X3位)、クラブ創部を起案したことで今年2016年に創設の運びとなった。やはり地元の大卒選手を迎え入れ、新たに長崎明誠高出身のI瀬選手(S台大卒)、O澤選手(T経大卒)という強力なメンバーが加わった。昨年日ボのHPに紹介記事があった。
このように大学で県外に出て活躍したのち、Uターン就職で生まれ育ったボート環境でまた地元に貢献したり後進を育てる活動をするボートマンやクラブが増えている流れの1つだと思います。ぜひそのようにして、全国ボートの活性化が進み、また高校や大学以降もボート競技を長く継続できる環境がどんどん作られてほしいですね!


熊本大
M2-(1クルー、2人)
今年はM2-で出漕。M4+で強豪なのでM2-出漕でも強いレースを見せてほしい。
熊本大は近年ボート経験者も多い印象があり、東筑高校、日田高校、松山東高校、唐津東高校、菊池高校、鹿屋高校などボート部のある高校出身者が多いようだ。その中でOGのY領選手が日本代表LW4XでFinal A6位。地方国立大から、もっと代表クラスの選手が育ってほしいですね!全国のどの環境でも、ボートで強くなれるのです。








以上、全日本に出漕する全国の78チームを、全日本の実績や今大会の展望などを絡めながらご紹介させていただきました。

なかなか調べごとの多い記事が続き、今回は昨年記事を流用した文章も一部使用してしまっていますがご容赦ください。(時間もなくて・・・!)
昨年は創部年度や地域情報なども詳しくふれていますので、重ねてご覧いただくとよいかもしれません。
「2016全日本特集~各チーム紹介」

強化やボートの成績も重要なのですが、全日本選手権はやはり日本のボート活性化と普及を示す鏡のようなイベントでもあります。これから東京五輪に向けて、ますますそうした普及面も重要になってくると思います。
ぜひとも、企業や公的団体、地域などでボート部やクラブを創設し、全日本や地域レガッタにチャレンジしてみませんか?



昨年も申し上げました。重要なのは、1つ1つのチームやクラブ、ボートに関わる1人1人が日本ボートを支え、日本のボート文化の担い手であるということ。Rowingの魅力や素晴らしさの発信者であること。リーダー意識と主体性を持てば、すぐに自分のチームを作ったり育てて大きくすることができるのです。
艇とオールと艇庫があれば、クルーを組んでクルーの仲間をたくさん集めることができる。全国あちこちにある水域に仲間と集いボートを漕いで、自分を成長させ心を豊かにしてくれる経験をいつまでも続けることができる。そして日本一にチャレンジできる!自分たちのチーム作りに参加し関わることができる。

そんなボートの輪の中で、最も注目とやりがいのある日本一への挑戦が、今年もまた始まろうとしています。
そして、その向こうに世界への挑戦も待っているのです。
あのキラキラと輝くまぶしい世界のクルーたち。そこで活躍することは、地域のボートが生んだ、高校や大学や社会人のボートが育てた、我々の知ってる選手たちにもできるのです。
地域の振興による組織や個人の育成、地域を集約して「全日本」や「世界」のトップへの意志。これらの心を、未来へたすきリレーしていく私たちクルーによる航海の途中です。船をとめずに、力強く進めていきましょう。
全日本選手権は、その象徴なのですから。





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