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アメリカのフロリダに、青い風が颯爽と吹き抜けていきました。
新たな世代がたくさん、世界のボートで躍動したのです。新勢力が着々と力をつけ強さを争う競争に加わり、若きクルーたちによる東京五輪へのレースが各艇スタートしています。


現在、国体終了直後ではありますが、このブログでは世界戦の振り返りをさせていただきたいと思います。

今回は、2017アメリカ・サラソタの世界選手権のレビュー記事を書いてまいります。
プレビュー記事で詳しめに各種目を見てきましたので、その種目を中心に、シンプルにレビューする形で振り返り、日本Rowingのためのアイデアと創造性に僅かでもお使いいただければと思います。





2017世界選手権のメダルテーブル

まずは、メダルテーブルを見ていきましょう。2017世界選手権の総合成績です。

1位 イタリア     (金3、銀3、銅3)
2位 ニュージーランド (金3、銀2、銅2)
3位 オーストラリア  (金3、銀2、銅1)
4位 フランス    (金2、銀1、銅0)
4位 オランダ    (金2、銀1、銅0)
6位 アイルランド  (金2、銀0、銅0)
6位 ルーマニア  (金2、銀0、銅0)
8位 イギリス    (金1、銀3、銅3)
9位 ドイツ    (金1、銀0、銅4)
10位 ブラジル    (金1、銀0、銅1)
10位 ノルウェー   (金1、銀0、銅1)
12位 チェコ    (金1、銀0、銅0)
12位 ハンガリー  (金1、銀0、銅0)
12位 リトアニア   (金1、銀0、銅0)
12位 南アフリカ   (金1、銀0、銅0)
12位 スイス     (金1、銀0、銅0)
17位 アメリカ    (金0、銀4、銅2)
18位 ポーランド    (金0、銀3、銅1)
19位 ウクライナ  (金0、銀2、銅0)
20位 ロシア   (金0、銀1、銅2)

以下は29位まで。
銀1 カナダ、クロアチア、キューバ、イスラエル
銅2 中国
銅1 オーストリア、デンマーク、エストニア、ギリシャ



かなり詳しく見てしまいましたね。
東欧特集で詳しく調べた国が20位以内に7か国も入ったので嬉しくて全順位を載せてしまいました。(笑)


ここ4年ほど世界選手権および五輪を詳しく記事に書いてきた私としては、今大会の傾向として一部の本命どころだけではなく多くの国がトップを争うという、世界ボートの戦国時代突入といった大会になったのではと感じます。

イギリスとNZの突出した2強の勢力図がだいぶ崩れました。これまで、両国とも金5個ずつくらい獲っていましたから。それでもNZは2位と素晴らしいし、イギリスもメダル獲得7個でありメダル数からいえば2位です。しかし、リオ五輪までM4-やM8+とスイープ最強のイメージを作ったイギリスは新チームを一から作り直しといった印象ですし、NZもLM4-やLM2Xなどの強い軽量級クルーの存在感が薄まった感じです(それでも、LM1XとLW2Xで軽量級銀2個)。


今大会は新しい時代に移っていく息吹を感じます。

世界ボートではおなじみだがやや近年トップから遠のいていた感のあったイタリア(M2-金、LM2-金、LW4X金)とオーストラリア(M4-金、W4-金、パラM1X金)が躍進したほかにも、ルーマニア(W8+金、LW2X金)の鮮やかな復活がありました。いずれも五輪種目で優勝したわけですが勝ち方もインパクトがあって、これぞRowing!というレースを堪能されたファンの方も多かったのではないでしょうか。

フランス(LM2X金、LM4X金)、オランダ(W4X、パラMix2X)は多くの種目(14種目)に出漕させつつ得意の種目で結果を出し、アイルランド(LM1X金、LM2-金)は6種目と少数エントリーの中で得意の軽量級で2種目優勝。スイスも7種目(W1X金)と多くないですが軽量級でメダルまであと一歩であり、ここまで挙げたメダル上位7か国は強力な軽量級ライバルとして東京に向け最強のLM2X、LW2Xを作って来るのではないでしょうか。イギリス、NZ、中国、ポーランドも含め軽量級五輪種目では完全に日本と競合する国であり、このあたりのライバル国を徹底研究し、徹底マークして具体的に超えないと、漠然と「メダル目標」だなんて言ってられませんよ。少なくとも10か国くらいは金メダル狙ってくるんですから、いつも言っているように「優勝」を目標にしないとFinal A進出さえも不可能だと思うのですが。自分たちだけの基準の中でやっていて、ライバルの情報や動向に無関心なチームは戦略なきチームということですので、やはり勝てるとは思えません。

ブラジル、ノルウェーはパラRowingで金1ずつ、しかしブラジルはLM2-で銅、ノルウェーはLM1Xで銅。ここも五輪のLM2Xでは有力なライバルとして立ちはだかるでしょう。チェコ(M1X金)、ハンガリー(M2+金)、リトアニア(M4X金)、南アフリカ(LW1X金)も得意種目で優勝。特に、ハンガリーのM2+優勝はびっくりでしたね!ハンガリーM2+のCOXは女性でした、こうした異性のCOXも今大会いくつか見受けましたね。ブラジルやハンガリー、リトアニア、こうした国の活躍も新しい時代を感じさせるところがありますよね。ポーランドも、銀3銅1は素晴らしく、優勝やメダルまであと一歩ばかりでした(M2X銀、W4-銀、W4X銀、LM2XとLW2X4位)

何といっても、開催国アメリカです。いきなり強くなったように感じる種目も多数あり、やはり地元開催は大きな刺激と底知れぬパワーと団結を生むのでしょうか。M8+銀などはすごかったですよね。LW1X銅、LW2X銅で、アメリカもLW2X有力な優勝候補になるでしょうし、W2-銀、W2X銀とこちらも東京に向けさらに強化を進め大本命を破る存在になるか。W8+、やはり連続世界一はストップしてしまいましたがこれから盛り返すのに時間はかからないでしょう。
アメリカは、本当に人材が豊富な国。いつブレイクして世界一になってもおかしくないのです。女子だけでなく、男子も強くなってほしいですね。
日本も今大会のアメリカのように、地元開催の利を十分生かして躍進したいものです。世界が注目する日本Rowingに、なることができるかどうか。






各種目レビュー①

では続きまして、おもな種目ごとに振り返りましょう。男子オープンは、結局全7種目振り返ってしまいましたが。
まだ結果やレース動画を見ていない方は、結果を書いてしまういわゆるネタバレですのでご覧にならないほうがいいかもしれません!私は楽しみにしている試合動画や録画を、結果を先に知らずに観たいほうですので。


男子オープン編

M1X
世界ベスト男・NZマンソン選手を本命に推した当ブログでしたが、決勝の流れに乗りきれず第3、第4とトップ争いから脱落してしまい5着に終わりました。まだまだ、駆け引きと激しさに満ちた決勝レース展開をものにする勝負強さはこれからといったところかもしれませんが、そのへんを磨いて東京で優勝候補として充実させてほしいですね。優勝はさすがの実績者チェコのシネク選手(198cm98kg、35歳)が5度目の世界選手権M1X優勝。キューバのロドリゲス選手、イギリスのバラス選手とのトップ争いから第3Qのアタックで抜け出しラストはライバルを寄せ付けないスパートで3'20-6'40の見事なイーブンラップでの優勝でした。

また、この3位に入ったイギリスのトーマス・バラス選手(192cm、23歳)はM1Xの新星です。ジュニアやU23ではFinal Bクラスだったのですが今シーズンM1Xチャレンジしておりワールドカップを5位、13位ときて今回世界選手権ではいきなり予選で世界ベストのマンソンを5秒差ちぎって予選タイム1位というド派手なシニアデビューを飾り決勝でも先行争いを演じ銅メダルに食い込みました。レアンダークラブ所属、やはりGBシニアのナショナルチームに入ってその素質が一気に開花したシーズンだったのでしょうか。このような選手を見るにつけ、ファイナルBクラスからトップへの飛躍はボート競技にもたくさんあるのだなと感じます。

日本のA川選手、初のM1X挑戦は見事にFinal Cでしたね!ここから10秒、20秒のアップが必要で果てしない道のりですが、ボート選手はここから世界トップを常に見すえることで爆発的な伸びができるものと思います。個人的にはM2-かM4-で挑戦するJAPANを見たいです。M8+挑戦は特別なプロジェクトが必要です。資金と人材を投入した英断を期待!




M2X
混戦の決勝でした。フランス(Sブシュロン、Bアンドロディア)とポーランド(Sビスクプ、Bジータルスキ)の先行争いからイタリア(Sランバルディ、Bモンデッリ)も第2で進出し激しいトップ争い。中盤、後半が持ち味の2強といってもいい実力者であるニュージーランド(Sハリス、Bストーリー)とリトアニア(Sリッター、Bグリシュコニス)は後方待機といった位置取りでしたが、イーブンペースを武器とするコンスタント型のクルーは実際にはレース展開に翻弄される弱点も抱えています。イーブンであるがゆえにペースが変動しないジリジリタイプが多い。そのように急なペース変化に対応しにくいところがあるものの、最初から1艇身以内につけていたNZが何とか第3でイタリアとポーランドに並びかけると、SRも42近くにまで上げることに成功し競り勝ち優勝。しかしリトアニアは力がありながら途中まで置かれていたため4着どまりとなりました。ポーランドはやはり強かったですが2位。
NZは型にはまり続ければ地力には勝るため連勝していきそうですが、ライバルが多く、M2X戦線はまだまだ激しい争いが続いていきそうな予感です。イタリアとポーランド、LM2XだけでなくM2Xでも存在が光ってきましたね。




M4X
実力ナンバーワンのリッターが抜けても、優勝したのはリトアニアでしたね。対校とも言えるファーストクルーのM2Xが優勝していれば、リトアニア新時代といったところでしたが、主力2人のM2Xは4位でした。先行逃げ切りを狙って果敢に突っ込んだオランダから1艇身差の第1Qでしたが、たいへんリラックスしていたリトアニアは徐々に上位に進出、イギリスをとらえそして先頭のオランダを抜き去ると素晴らしいスパートで力強く優勝を決めました。優勝リトアニア(Sアドマヴィシウス、3マシュチンスカス、2ツィアウギス、Bネメラヴィシウス)、2位イギリス、3位エストニア。ラトビアもM4Xのボート強国であれば、バルト三国ワンツースリーフィニッシュとかになったりして盛り上がるでしょうね!




M2+
この種目にもふれましょう、世界選手権ではそれほど目立たないM2+種目ですが、将来の名選手が乗っていることも多々あります。今回エントリーは7か国のみ、でも決勝は6杯。
レースはオースラトリアが断トツで飛び出し、1000mまでには3'25という素晴らしいラップで完全に水をあけてしまいます。ここまでだと、なかなかラストの結末を予想するのは難しいですね。1500m過ぎて、興味は銀メダル争いかと思いきや、3番手か4番手だったハンガリーが徐々に上がると、1800mから突如として覚醒、さらに残り100mではダブルスパート急襲し競馬のような見事な差し切りで1馬身、いや1艇身の差をひっくり返すのです!ラストのスプリントはお手本のような上げ方ですね。
M2+決勝では紅一点のハンガリーCOXコラト選手も会心のレースだったでしょうし、ハンガリーが世界選手権で優勝するところを私は初めて見ました。調べてみたら予選はダメであきらめて流してますし、誰もハンガリー優勝なんて予想できないミラクル。オーストラリアの3'25-6'56のラップに対し、ハンガリーの3'31-6'54という裏返しのようなはちゃめちゃなラップ、まさにあるタイミングを境にリズム一変し、緩急と超絶技巧のチャールダーシュのようなレースでしたね。ハンガリー舞曲もバックに流れていたかのようなレース。このブログの読者の方なら分かりますよね(笑)。東欧特集、やった甲斐がありました。これを機にハンガリーも強豪国へと育ってほしいですね~。




M2-
今大会、個人的に3大ベストレースのひとつはこれです。プレビューでもNZとクロアチアの2強対決といってもいましたが、ここに割って入ったのは伊達男イタリアM2-!イタリアは2015世界選手権M4-優勝のストロークペアであった若いSジュゼッペ・ヴィチーノ(192cm85kg、24歳)、Bマッテオ・ロド(197cm82kg、22歳)の2人で、今回完全に主役の座を奪ってしまったイケメンM2-です。

スタートからイーブンペースくそくらえの猛チャージ、イタリア伝統の爆発スタートスプリントを発揮しますがこちらもスタート馬力世界一のクロアチアが並びかけ、NZも負けじとスタートぶっこんでいきます。しかしここで意外にもイタリアはレートは高めなもののペース的には300m手前で早くもセトルダウン、コンスタントモードに落ち着けます。1'32で500m通過するクロアチアとNZに対し、やや控えたイタリアは半艇身差の3番手。これはレースビデオを観ていただければ分かりやすいと思います。
この時点で、多くの人は「やはりNZとクロアチアのマッチレースか」と見えてしまい、私もてっきりそうだと感じたのですが、明らかに力感あふれコンスタント勝負と意気込んだクロアチアとNZの火花散る中盤に、リラックスしながらもうまくついていく、「イタリアらしからぬ」エコノミーな効率のよいコンスタント。とはいえ、SRは3艇とも40ですからね(笑)。加速するハイレート化を象徴する、M2-SR40というハイコンスタント時代です。
この中盤の展開が、第4の劇的かつ衝撃的なスプリント勝負を生み出します!NZ1'32-1'36-1'35-1'35、クロアチア1'32-1'36-1'35-1'33、イタリア1'33-1'36-1'36-1'30というペースでラストの結末につながるのです。この数字が3艇の力を示す全てといえるでしょう。イタリアの爆発を予期していれば、クロアチアとNZも違ったプランと展開を見せたかもしれませんが・・・。そこが戦術、レースプランの妙ですね。

ハイレート化、ラストのスプリント勝負、現在のRowingがますます進んでいる傾向が現れたレースだったと思います。見る側としてはよりエキサイティングになっていますね。
このレースは東京まで参考レース動画として、あるいはモチベーション動画として見続けられるくらいすごい内容ですよね!こういうレースがあるから、Rowingは面白いのです。

2017世界選手権M2-表彰式 World Rowingより
いずれも世界一にふさわしいM2-の3強。今大会は戦術巧みで決め手鋭いイタリアに軍配が上がった
左からクロアチア・シンコビッチ兄弟。真ん中イタリアのSヴィチーノ、Bロド。右にNZのSハンター、Bトム・マレー
World Rowingより写真転載




M4-
強い豪州が帰ってきました!もう私は昔からオーストラリアM4-推しです。素晴らしくスムーズなブレードワークとリズム、それを生み出すシンプルなボディと重心の水平な移動。コンスタント力ナンバーワンで、中盤力とラップタイムのレベルの高さでレースを支配する。1'24-1'25-1'25-1'24の5'38くらいのオープンM4-が理想です。中盤が強ければ他のスタートやラストの戦術を無効化できます。
90年代、トムキンスやジン(M2-活躍のイメージも強い)の豪州M4-を知ったから世界Rowingの面白さにふれることができたしデンマークLM4-も好きになったし、その後コーチ4年目2002年のR大M4-インカレ初優勝にもつながったと思います。それが現在にも色々影響を与えていることは間違いありません。ブログでボートのことを語ってみるにも色んな発想をくれるわけですし、モチベーションやこの種目が好きという感じがボート競技に関わる原動力をくれるところがあります。技術や憧れ、研究対象、こうした純粋な興味はすべてモチベーションに変わります。
M8+よりM4-のほうが艇の動きが分かりやすいと言いますか、私のボート観はフォア種目が基本だと感じています。そして面白くて何度も観るから、ボートを見る目もその量によって鍛えられ磨かれていくし、何度も見ることで色んな発見があり、そこが研究心につながると。

さて、久々にM4-優勝したオーストラリア、M4-世界一は実に1996アトランタ五輪以来21年ぶり、世界選手権では1991年の26年ぶりの優勝のようです。そんなに勝ってなかったのか・・・。いつもメダルを獲っているので、どれくらいタイトルから遠ざかっているかなかなか分かりませんでしたね。
オーストラリアは1'25-1'30-1'30-1'30といったペースで、コンディションもありタイムはややかかったと思いますが、無風で5'46くらいでは。バルセロナ、アトランタで2連覇したときの以前のオーストラリアと違うのは、レートです。プレビュー記事でも指摘しましたが、SR40以上でコンスタントも漕破してしまいます。昔はSR36くらいでした。これはやはりお隣NZの刺激によるものではないかと思い、それが隣国オーストラリアはもちろん、世界の強国にも間違いなく影響をもたらし始めているのではと私は踏んでいます。無敵のコンスタントで後続を寄せつけず水をあけてちぎっていく、そして最後にスパートでちょっと詰められてあいた水がふさがってしまう(笑)、かつてのオーストラリアを久々に見ることができました。オーストラリアはSアレクサンダー・ヒル(194cm92kg、24歳)、3ジャック・ハーグリーブス(196cm92kg、24歳)、2スペンサー・トゥリン(190cm89kg、26歳)、Bジョシュア・ヒックス(189cm82kg、26歳)の4人。まだ若いですが、そろそろ中堅にさしかかるあたりで東京では平均年齢28歳となり、熟練のM4-に成長していくことでしょう。この4人を核として東京五輪M4-金を狙うか、それともM8+やほかの種目にシフトするか。

そしてライバルも負けていません。イタリアが2位に入りました。イタリアも各種目、着々と強化が進み復活傾向。今大会、伊と豪の復活がトピックスでしたね。M2-だけでなくM4-銀、M8+銅と、男子スイープの陣容がトップレベルに整ってきました。イギリスの世代交代の間隙を突いてのスイープ強国として、英・豪・伊の争いは2000年台初頭を思わせる世界Rowingの動きです。イタリアはSモントローネ、3カスタルド、2ジョバンニ・アバニャーレ、Bディ・コンスタンツォの4人。
イギリスはロンドン金のスビヒとサッチを擁しながらも、豪州についていけずイタリアとの競り合いにも屈し3位。今後、若手の育成が待たれるところですが、地元ロンドン五輪に向け育成強化してきた世代がリオまで続けてきたのに一気に抜けるとやはり厳しいですよね。しかし、人材は豊富なようですのでかつてのほとんどすべての種目でメダルや決勝とはいかないにしても、必ず復活することでしょう。ただ、連覇の続きがかかる東京で五輪M4-6連覇への夢にはなかなか困難がつきまとうかもしれません。

シドニーで地元オーストラリアの五輪M4-3連覇の夢を砕き、五輪M4-5連覇をスタートさせたイギリス。その優勝争いに常に加わってついに優勝できなかったイタリア。シドニー五輪では、英・伊・豪の順番。そしてリオでも英・豪・伊の順番でメダルが争われました。M4-3強の英・豪・伊を中心に、M2-やM8+のスイープ3種目も含んで東京まで争いがヒートアップしていくことでしょう。
2017世界選手権M4-表彰式 World Rowingより
前列、優勝したオーストラリアM4-。左からSヒル、3ハーグリーブス、2トゥリン、Bヒックス
オーストラリア、イタリア、イギリスと、世界のM4-御三家。おなじみのロースーですね
World Rowingより写真転載




M8+
M8+は予想どおり、ドイツが序盤から終盤までレースの主導権を渡さずトップを駆け抜けました。NZがオーバーペース気味にレース前半競りかけ、後半はアメリカ以下激しくアタックをかけましたがどの国もドイツの完成度には及ばずといった形で、東京へまず一冠、M8+帝国のドイツは順調な滑り出しを見せました。

健闘を見せたのは開催国アメリカです。やはり地元開催となると違うのか、記事の前半でもふれましたが開催国の面目を果たしたのではないでしょうか。このアメリカM8+、若手ばかりかと思いきや、ベテランもかなり乗っていますね。ストロークのパトリック・エブル(193cm88kg、23歳)はプリンストン大卒で現在はケンブリッジ大で漕いでおり今年のThe Boat Raceではケンブリッジブルーの6番でした。また6番のニコラス・ミード(198cm96kg、22歳)がこちらもプリンストン大卒、4番のジョーダン・ヴァンデルストープ(198cm100kg、23歳)がカリフォルニア大卒、このへんがかなり若手の部類で、クルーの中には37歳のベテランもいました。代表クラスの選手はたくさんいる、大学生漕手も豊富、あとはM8+を編成しどれだけクルーとして完成させるかというところで、今回は世界の2位にまで押し上げたUSRowingの潜在力はやはりすごいものがありますね。このまま、トップレベルのM8+を東京まで強化継続できるか、注目です。

このほか、激しい2番手争いの中で3位に食い込んだ躍進のイタリア、4位だったが僅差で強さを継続しているリオ五輪経験が多いオランダ。ストロークとCOXが20歳で、クルー平均年齢も22歳ほどのたいへん若いルーマニア、やはり若手が揃うNZの今後にも楽しみは尽きません。またFinal Bに回ってしまったリオ五輪金のイギリス、そしてオーストラリアやポーランド、ウクライナ、ロシア、中国。M8+の代表枠は、東京でもリオと同じ7か国でしょうか。M8+世界一をめぐる争いは、まだ始まったばかりです。

2017世界選手権M8+表彰式 World Rowingより
COXのザウアー(35歳)以外は全員20代で固めたドイツM8+、今後大胆なクルー入れ替えはなさそうです。このまま東京まで無敵の快進撃を続けていくか
World Rowingより写真転載(写真はワールドカップ第2戦の表彰式)



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