前回は声の出し方について主に見てきました。今回は、声によって発する内容、すなわちコールやイベントについて見ていきましょう。COXのかけるコールは、その目的とタイミング、そして発声と選択する言葉、これによって大きく効果が変わってきます。



1.コールの目的
COXや漕手による技術や戦術などに関する指示のことをコール、もしくはイベントなどと呼んでいます。
両者にはっきりとした意味の違いはなく、混同して使われていると思います。強いて言えば、イベントは定型の決まりきった文句が多く、クルーの中であらかじめ示し合わせたプランや目的に沿った技術・戦術の「指令」や「作戦」のニュアンスです。クルー全体で目指すポイントが合言葉のように定型の言い回しで統一されており、それに対するクルーの対応もしっかりと共有されて定められているイメージ。「○m地点でのイベント」のように、定点で決めておいた作戦のことをイベントとよく言いますね。なぜ行事や催し、出来事を意味するこの「イベント」という言葉が使われているのか、由来などはまったくわかりませんが、古くから日本ボート界で使われているようです。(地域やチームの差もあると思います)
コールは、もう少しくだけて使われる感じで、イベントよりも生き生きとした「かけ声」のニュアンスを感じます。定型の指示のことも表しますが、COXの創意工夫による臨機応変の指示も含めて、自由で決まった形式を持たない内容のものも多く、かけ声による指示全般をコールと呼んでいる感じでしょうか。改善ポイントの連呼や、COXのあらゆる呼びかけ、リズム作りの声出しも含めて広い意味を持つのがコールという言葉に表されている気がします。
しかし両者に厳密な違いはなく、ニュアンスで使っていけばよいと思います。ここでは、なるべく「コール」で統一していきたいと思います。

COXや漕手は、コールを通じて意思疎通をはかり、クルーレベルのユニフォーミティやコーディネート、個人レベルの修正や改善をはかっていきます。COXや漕手、と言ったのは、なし艇ではもちろん漕手がコールをかけ合い、また付き艇でも漕手からのコールはとても重要なので、コールはCOXだけの専売特許ではないからです。COXよりも艇を感じ全体に指示を出せる、統率力とフィーリングに優れた漕手はたくさんいます。
私はコールの根本的な目的は2つあると思っていて、1つは需要に対する供給。漕手やクルー全体として、「ここでこのようなコールがほしい」と感じたときにタイミングよくCOXや漕手から供給される改善の指示や言葉です。もう1つは、クルーをよりよい艇速やイメージに導くためのリード。漕いでいる中で現状への満足や惰性はどうしても起こるものですが、より高みに引き上げ、全員で上のレベルをめざすためには目標に向けた、あるいは目標以上の艇速を得るために一定のイメージを提示する、そのようなリードのためのコールです。クルーリーダーやCOXは、いつもこの2つを考えています。

この根本から、さまざまに個別の目的を持ったコールが作られます。



2.コールの種類と条件
以前にもブログでふれたことがありましたが、コールの種類はおもに以下の4つに分けられると思います。
①水中
②技術
③戦術
④メンタル

①の「水中コール」は、脚蹴り、加速、水中のどこかのポイントを強調、など純粋に水中のパワーを高め艇速を伸ばすコール。
②の「技術コール」は、練習目的に沿ったポイントを改善するために、キャッチ、ドライブ、フィニッシュ、リカバリーや体重コントロール、ハンドルのコントロール、リズム改善、艇の安定性、立て直し、などRowing動作や艇の動きを改善し調整するコール。推進効率を高め、艇速を伸ばす環境を作るためのコール。
③の「戦術コール」は、レースや並べにおいてレース展開を動かし勝負に直結する作戦を実行するコール。戦術的脚蹴り(スパート)、差を詰める、差を広げる、レートの上下でペースをコントロールする、味方を鼓舞する、相手にプレッシャーをかける、などのコール。
④の「メンタル系コール」は、集中力、リラックス、イメージ、励まし、勇気、チャレンジ、積極性、攻める、維持と安定、モチベーション、逆境をはねのける、局面の打開、執念、仮想レース、心を燃やす、心を冷静にする、など精神面に関してリードし支えるコール。

しかしながら、COX特集を通じてCOXの役割や漕手への指示・要求などを考えてきた中で、それほど単純には分けられないなという気がしてきています。コールには、実に多くの種類や内容があると思いますが、まさにそれはCOXや漕手のRowingに対する語彙力・理解力を如実に表しているのだと思います。ボートのことをどれだけ考えているかが、そのままコールやイメージに現れるものなのです。

コールは、簡潔で漕手に伝わりやすい内容が基本です。漕手がストロークや艇に集中している動作中に、長々とした内容を漕手に伝えるわけにいきません。普段の漕手とのやりとりや、コーチの求めるイメージや口癖などをうまく用いて、一言でイメージを凝縮した内容や決まり文句でコールを入れていきます。

ここで、コールがきちんと決まるには条件があります。
例えば「キャッチを合わせよう」だけでは、ブレードを入れるエントリーのタイミングなのか、キャッチポジションへの意識を合わせるのか、ドライブの始まりを合わせるのか、あいまいで不明瞭になりやすいのです。「俺は早くエントリーを入れているから関係ない」という漕手もいて、誰に向けてのどんな意図の指示なのか分からないこともあるのです。

日頃から、艇の動かし方や身体や技術やメンタル、あらゆるRowing動作のことや戦術に至るまで、どれくらいクルーでコミュニケーションをとり、意思疎通を図っているかがそのコールのイメージに対する共有につながってくると考えます。
つまりユニフォーミティとは、クルー内でのイメージ共有の尺度を表しているものであり、コールの意図や目的は、一言ではありますが普段の共有から自然に決まってくるはずなのです。
「いつもブレードを固定する際に両舷のタイミングのずれが水中バランスと艇速の立ち上げを邪魔している。これが出てきてしまうと、全体のサイクルに悪循環ができてタイムが伸びてこない」
このような話し合いが日常で行われ、いざ「キャッチを合わせよう」のコールが入ったとき、「ヘーイ、キャッチ回り集中」「おっしゃ、ここだ」といった漕手の応答の返事とともに、キャッチ前後の艇を感じる部分、ハンドルと身体の正確なコントロール、脚に感じるキャッチでのロック感と艇の重み、クルーが一つのポイントに極度に集中していく、というさまざまな効果とイメージが呼び起こされていくようになるでしょう。

ただ、何もないところにコールを入れてもあまり何も起きないのです。コールの効果を飛躍的に高めていくためには、「普段からの不断のコミュニケーション、イメージ共有、すり合わせ」、これしかないのです。

COXに絶大なイメージ力とコーチング能力があれば、艇上でどんどん技術を直してバシバシコールを決めることもできるかもしれませんが、そのような経験があっても、やはり艇から降りた後のミーティングや雑談、個別アプローチなどによって、イメージ共有が土台には必要です。徹底的に話し合い、Rowingと向き合います。
結局、さまざまなコールが存在しても、クルーのコミュニケーションが第一でそれが大部分を占めており、表面的な一部分がコールとして艇の上でしっかり機能する、そういうことなのだと思います。艇上でコールの表現力が生きるのは、艇を降りている間のもっとたくさんの日常のコミュニケーションが背景にあってこそです。そしてCOXは、コールの意図や目的を明確にするためにしっかりと漕手とイメージをすり合わせて、コーチがいるならばコーチのイメージを理解してこれをきちんと表現できるように努める必要があるのです。
M2+ F渡



3.コールを入れるタイミングと、漕手からの需要
コールの効果を高めるのはコミュニケーションやコール内容だけではありません。タイミングが大変重要です。
初心者COXは、判断に迷ったり口をついてとっさに言葉として出てこなかったりで、機を逃してしまうことが多々あります。長縄跳びでは、入るきっかけがまったくつかめないでタイミングをはかっているうちに、いたずらに何本も逃して時間を無駄に使う・・・、なんて場面をよく見かけますが、必要なタイミングでコールをかけられない、ためらう、迷うなどという時が慣れないうちには乗艇で何度もあると思うのです。
しかし、特にこれをレースでやったら大変です。タイミングを逃し続けて無駄に距離を浪費するわけにいかないのです。迷っていたらCOXの仕事はできませんし、勝負どころ、艇速やリズムの変化のタイミング、これを見極めることこそCOXの能力として重要な部分なのです。感じたらすぐにコールする。レートや艇速が落ちたらすかさず上げる。反射神経を磨くことが重要です。

これも慣れの問題だと思いますが、ここには遠慮があったりもします。上級生ばかりのクルーに乗るとき、新人COXは何を言ったらいいのか分からないのもあるわけですが、「変なことを言って怒られたくない」という遠慮や萎縮もあるかもしれません。しかし、このようなとき先輩漕手は必ずこう言うはずです。「とにかく何か言え!何でもいいから」
やみくもにコールを入れればいいというわけでもありませんが、タイミングや内容を間違ってもいいから、積極的に喋ったりコールを入れます。失敗や模索を繰り返していく中で必ず分かってきます。コール内容にまとまりがなくあちこち散漫だったら、「もっと一つのポイントに集中してほしい」とか、こちらの意図が伝わっていないと感じたら補足的なコールや説明を付け加えるとか、さまざまな需要に応えていくように改善していくことで、クルーの中ですり合わせができていきます。タイミングも同じことで、漕手は「ここで入れてほしい」ということをどんどん要求したり、COXの側から聞いていったり漕手からの反応で確認していきます。

タイミングが一致して、コールが決まったときは漕手の反応は必ず良くなりますし、クルーの一体感が出てくるということなのです。実は漕手の需要に応えていくということは、漕手の立場や感覚、求めるものを理解しCOXとして想像力を養っていくことなのです。タイミングや内容が合わず、信頼が得られないのは漕手への理解がまだ足りていないのです。これは市場経済などで需要と供給がミスマッチすることと似ているかもしれませんね。サービス内容や接客のタイミングが、客のニーズに合わずに断られてしまう。客のことを知らないで、理解が足りないのです。
また、漕手からの要求が高いクルーはそれだけ意識のレベルも高く、COXとしてはこれに応えていかなければいけません。漕手とCOX、お互いの呼吸を合わせ、さらには漕手の要望以上のリードができていくと、COXへの信頼は揺るぎないものとなっていきます。

また、立て直しのコールや脚蹴りのコールなど、漕手がほしいときとCOXの入れるタイミングが一致することも大事ですが、さらに漕手が感じる前に入れられるようになるのがコールとしては理想であると考えています。バランスが乱れる、艇速が緩む、この兆候を少しでも早く察知し感じ取って、顕在化する前の「未然のコール」がたいへん重要であると思っています。艇を感じたり、風や波を読んだりすることで、これができるようになればCOXとしては素晴らしいと思います。


さて、ここで基本かもしれませんが、Rowingサイクルの中ではどこのタイミングでコールを差し込むか。初心者COXの迷いやすいところでもあります。
決まったタイミングというのは特に存在はしないのですが、「聞きやすい」ということで多数派なのはやはりドライブ中だと思います。漕手の耳に入りやすいのは、雑音の少ないドライブ中。キャッチ後やドライブ前半に言い始め、ミドルや後半にかけて言い終わる感じですかね。そして、リズム感に直結しますので、リズムよく、コールを挟み込んでいきます。漕手の動き、艇の動きに合ったリズムで。

「脚蹴り5本いこう(COX)」「へーい(漕手)」「さあいこう!(COX)」「ハイ!(漕手)」「1本!(COX)」 ※これでストローク3本使います
・・・というように、COXのドライブ前半で喋るコールに対し漕手がファイナルで息を吐くときに返事ができるので、クルーとしてはとてもリズムよく脚蹴りの準備を整えられるわけです。私の場合は、補足コールをファイナル、言い終わらないときは付け足し説明をフォワード中に入れ、コールの意図を明確にすることもありました。決まった形はないですが、漕手のリズム感を壊さないようにいつも気をつける必要があります。はっきり言って、コールというのはCOXと漕手の掛け合いみたいなものです。
リズムとテンポは、声と呼吸と、漕手の動き(体重のストップと移動)によって作られます。COXが投げたコールを漕手が返す、逆もまたしかりです。

1本目にコールをかけて、2本目に「さあいこう」、3本目から全員で実行する、というのがコールを入れるときの定型のパターンだと思いますが、急を要する時はコール内容と「さあいこう」を1ストロークで言い切ってしまうこともあり、これも臨機応変に行います。



4.漕手をリードする
ハイレートやレースペース、スタート練習などでのコールは、「一言コール」を多用します。
「○○いこう、さあいこう」という形式ではなく、「脚から」「キャッチ鋭く」「前半から立ち上げ」「加速」「突き放そう」「抜き上げ高く」「リラックス」「スムーズに」など、特に艇速やリズムやリラックスに特化したイメージの一言で、漕手の動きをコントロールしたりコーディネートしていきます。いちいち時間のかかる「さあいこう」のとっておきイベントとは違い、ストロークを重ねるごとに狙ったイメージへリードしていくためのコールになります。
低レートでもこの一言コールは使いますが、ハイレートでは長文コールは特にNGなのです。できるだけ簡潔でシンプルなコールを入れていくことは、COXもストローク内に収められて喋りやすく、漕手も聞き取りやすいわけです。逆に、何本ものストロークにわたって長い文章が続くようなコールは効果がありません。しかし、聞きやすくまとまっていれば変化をつけて長めの言葉を入れるのも時には有効な場合もあり、COXのセンスによるとは思います。強弱(メリハリ)をつけ、長短の変化、同じ言葉の繰り返しと意外な一言。強調と徹底、押したり引いたり。コーチングにも通ずるところです。
「さあいこう」が需要に対する供給のコールであることが多く、「ここをしっかり決めるぞ」という宣言する効果があるのに対して、一言で次々と語りかけていくようなコールはリードのためのコールだと思っています。明確なイメージと、漕手に具体的に意図を感じさせる言葉の取捨選択、COXのボキャブラリーが問われる部分だと思います。

水中系、技術系だけでなく、メンタル系などは大いにこの一言で簡潔なコールは効き目があります。私は、慣れていないCOXには、とりあえず言うことに困ったら「強く」「リズム」「リラックス」の3つを繰り返すようにと教えていました。「スムーズに」「艇を感じて」こうした言葉もとても汎用性が高く便利な言葉です。とはいえ、COXが全くイメージを持たずに借り物のように使ってもボロが出てしまいますから、自らリードしていきたい艇の動きへのイメージを持って、自分の言葉として使いこなせるようになってください。良くなったら、「そう」「いいよ」「もう少し」といった承認や調整の言葉によって、漕手や艇を生き生きと動かせるようにしていきましょう。
コーチやクルーリーダーの口癖や言葉を拝借したりアレンジするのも良いですし、漕手からのコールと同じ言葉を繰り返すのも効果的です。


似た意味の用語を、少しずつ言葉を変えながら、集中して一つの技術ポイントやメンタルの課題などをひたすら繰り返すことも、練習目的の徹底になるのでとても有効です。キャッチならキャッチ回りに関することだけ、スライドならひたすらスライドタイミングや体重のコントロール、艇の動かし方など、一つのテーマの範囲で徹底します。特に技術コールについてはこれが重要ですね。

また、技術テーマに絞ったコールとしては、サイクルをさかのぼったところから始めて順を追って組み立てていく方法もあります。
メインのコールをいきなりズバリ使うこともあるのですが、私の経験ではメインにいくための伏線のコール(サブのコールとでもいうのでしょうか)をいくつか積み上げて、ようやく本題のコールにたどり着く場合が多かったような気がします。
キャッチがメインのテーマなのですが、キャッチが決まる環境を作るためにまず水中、そしてフィニッシュを加速させます。こうするとリズムに余裕が生まれるために、ハンズアウェイ、スライドがスムーズに出ます。艇が安定して出ていくわけです。それによって漕手の動きやフォームが安定するため、最後にキャッチを決めます。ここぞとばかりにキャッチ回りを徹底して意識させ、いい感覚に変わったところでさらに定着のためにキャッチに集中していきます。最終的に、水中コールで艇速、タイムに反映させるといった形。

これは一つの例ですが、コールに関してはクリエイティブに自分の型を作ってよいと思っています。あくまで、漕手の状態と、艇の状態と、この2つを見極めて、最適のコールをしてください。


そして、「喋らない」という「沈黙のコール」があります。ずっと喋らないわけではなく、COXの声によって遮断されやすいキャッチの音やさまざまな音のリズムなどを漕手に集中してもらうための方法です。または、漕手のコールやかけ声を大事にしたいときなどに、あえてCOXが喋らない時間帯を作ります。
さまざまに工夫して、極度に集中が高い状態を、COXのリードによって築いていくことができるのです。



5.漕手をのせる
COXが主導権を握ってリードしていくこともクルーの一つの形ですが、より重要なのは、漕手が気分よくストロークに集中できるようにしてあげることです。漕手が堂々と自信に満ちて、艇を走らせることに集中していく。このような大変よい循環やリズムにのせていくことを、COXはアシストしたり手助けするように支えていくことができます。

漕手をのせる。一見COXの力が関わっていないように見えるのですが、漕手の自発的なエネルギーをどんどん引き出してノリノリで手がつけられない、勢いをつける、心に火をつける、このように十二分にパワーを発揮させることが、COXには可能だと思っています。特に漕手をのせるためには、メンタル系コールの重要性をよく認識することだと思います。心技体で心が一番大事と言われるところです。

認める、ほめる。
ここもたいへん、コーチングに通ずるところですね。
「いいよ」「そう」「そう!」「すごくいい感じ」「もっとできる」「おお、今のいい!」「すげータイム出た!!」「これ、この感じ」「もっといけるんじゃない?」「まだまだ出せるよ!」
このような何気ないシンプルな承認や促しの言葉が、絶大な効果を発揮することを、私のコーチ経験からもはっきりと知っています。真剣で純粋な気持ちになることも、声にそのまま表れて伝わるところなのでとても大事です。良くなったときは、うれしいのです。

以前のコーチブログで、野球を例に挙げて捕手のリードを引き合いに出したことがありました。投手に対して捕手のほうが攻めることに積極的で、主導権を握ってグイグイ引っ張るタイプ。それに対して、とにかく投手の良さを引き出すように気分を乗せて、積極的で主体的なパワーを出させることに集中するタイプ。どちらのリードがよいかはそれぞれですが、個人的にはやはり漕手が主役だと思っていますので、私としては後者を選びたいと思っています。「いかに漕手をのせるか」私の現役COX4年間は、それがひたすらテーマだったことを覚えています。コーチになってからは率先して引っ張ることもテーマになりましたが・・・。
上から引っ張るCOXになるのか、下から持ち上げて支えていくCOXになるのか、漕手のレベルや性格によっても違うかもしれませんが、どちらにしても漕手の力を最大限引き出すことが重要であることには変わりません。


いかに漕手をのせるか。現代のチームスポーツでは雰囲気やムードがパフォーマンスを左右します。もちろん、個人種目においてもそうですね。
「これなら勝てる」「絶対いけるぞ」こういう気持に持っていき、自信に満ち溢れたムードに包まれた中でとことんプレーに集中することは、練習においてもレースにおいても、とても重要なことです。何といっても、楽しいですよね。
自分ひとりだけで自信満々になるということはなかなか難しく、今の日本人の意識からもそういう気質の人は少数だと思います。しかし、これをある人が勇気づけて認めることによって、そのような自信に満ちたムードが作れます。背中を押されると、人は勇気が湧いてきてやれるという気持に向かいやすくなるものだと思います。
ネガティブな物言いや高圧的な態度というのは、自信をなくさせ、積極性を失わせ、人によっては反発や集中の低下を招きます。

COXのコールで楽しいところは、創造とひらめきです。とっさに口をついて出たアイデアが、クルーの艇速やムードを変えることがあります。また、瞬間的なひらめきだけでなく、日頃からアイデアや思いついたことをメモするなどして、自分だけの色んな作戦やコールを練ったりあれこれと想像している時間などはとても楽しいものだと思います。正統派で王道のコールもいいですが、自分なりの独創性にあふれた言葉も大事にしたいですね。いつもクルーで話している中で生まれた言葉ならば、漕手にはきっと伝わります。大事な時には、とっておきのコールを。COXは得意技や武器を持つのが大事です。
漕手もCOXも、自分の強みや武器をしっかりと生かしてください。それはきっと、クルーとしての強みになると思います。

このように、のせるということは漕手に対してもそうですし、自分をのせることもまた必要なことで、お互いの意識を高め合って揺るぎない自信の中でベストパフォーマンスが生まれるのだと思います。
自信に溢れたcox

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