先日、エルゴ大会の記事を書いたところ、マシンローイング近畿A大会の実行委員会をされているS田漕艇倶楽部の方からコメントをお寄せいただきました。
毎年素晴らしい運営や演出をされており、関西のみならず日本をリードする運営力、魅力アピールをする企画力がすごいと私のブログでもお伝えしていましたが、その模様を生で伝える動画や情報をいただいたので、これは重要なことだと思いさらに大会運営の重要性について改めて記事にさせていただきます。



「2017年1月15日(日)滋賀県立体育館「ウカルちゃんアリーナ」にて、日本最大級のローイングエルゴの祭典を開催します。今年は、リオ五輪のメダリストをデンマークから招待します!」
ということで、世界Rowingを体感し大勢の観衆の前で自己ベスト大幅更新を狙うなら、ぜひ第29回MR(マシンローイング)近畿大会へ!
ボートの魅力を存分に伝える内容や話題に関しては、他ブログや他団体のことでもとても大切なテーマです。私のブログでは可能であればどんどんご紹介させていただきたいと思います!



この動画を見てください。
2016-01-17 マシンローイング近畿大会一般男子エリートレース
昨年度(カレンダー上では今年2016年の1月。マシンローイング大会はこれは平成27年度、2015年度の区分となります)の大津市で行われた近畿大会のようすで、男子エリートレースの模様をおさめた動画です。おそらく最後のトリに行う組で、6分10秒台から20秒台の持ちタイム最上位の選手と海外招待選手を入れた組のトライアルのようすですね。


なかなか選手1人1人をクローズアップする機会はボートでは少ないわけですが、エルゴトライアルは個人競技になるわけですので、スタートリストで最後の組に出漕する1人1人を会場DJの司会が紹介し、しかも画面左上にあるようにスクリーン上に大きく選手紹介を映し出しています。BGMとアナウンス、何だか会場のボルテージを上げていくようなプロスポーツやプロレス格闘技などの演出っぽいですよね。鍛え抜かれたトップレベルのボート選手たちがアップをしながら集中力を高めていくようすは、実はとても絵になるボートの魅力ポイントだと思います。選手が観客への声援に応えるアピールアクションはボートっぽくないですが、これからは重要ではないでしょうか?私は控えめながら照れずに笑顔で格好よく手を振る選手が好感を持ちます!


そしてスタートすると、ボートに詳しくない人はエルゴやレースの展開が分かりにくい場合もあるので、下手をすれば観戦がダレてしまいます。このレースを退屈に思わせるところ、見せ場の変化の少なさや分かりにくさがボート競技観戦における最大の課題です。しかしこれは克服できます。解説するなどで会場が一体となってレースに入り込むような工夫が必要だと思います。
スクリーンにエルゴ数値をコンピュータ処理してレース展開として見せる画面表示も素晴らしいのですが、さらにやはり選手の表情や漕姿をアップで映像に映し出すこと。そして、実況解説です。

「いま○○選手がトップです、ラップ△分△秒を維持してフォームに全く乱れがありません。快調にリズムをキープして自己ベストのペースです」
「◆◆選手、2番手の維持するのが苦しくなってさらに3番手争いに、ここが踏ん張りどころ、◆◆選手頑張ってほしいです」
「☆☆選手、ここでスパートをかけたか、みるみるラップを取り戻しアタックをかけています、これはすごい勢い。5番手、4番手と一気に浮上していくか」
「◇◇選手、今大会の目標は○分○秒だそうですが、このままいけば5秒以上の大幅ベスト更新になりそうです」

などといった実況とともに、選手プロフィール紹介やチーム情報などもまじえていけば、終始レースを盛り上げて観客との一体感を作り出すことができると思います。
私が個人的に考える、実況・解説の重要な要素は、
1.展開実況(ラップ、ペース、順位や位置取り等、レース展開と勝負の行方をきちんと伝える)
2.展開予想
3.パフォーマンス分析(技術体力)・戦術分析・心理分析
4.選手やチーム情報・競技ほか多くの情報
5.エピソード挿入やライバル対決など取材情報
6.観客のニーズに合わせた情報提供・双方向コミュニケーション
7.感嘆・賞賛・驚き・応援
8.魅力の伝達
9.リアルタイム情報や現場の気づき
10.その他詳しい周辺情報(エルゴ大会なら、国内動向、海外情報、製品情報、会場情報などさまざま)

こうしたポイントでしょう。解説の場合はさらに専門家としての専門的知見や分析、経験則をまじえます。このあたりを臨場感たっぷりにお伝えすると、レース時間もじゅうぶんもたせることができますし、レースに集中して観客が考えて観ることができると思います。情報によって、観る人は色々想像しイメージしやすくなるからです。クルーや選手の動きや表情に注目をして、一挙手一投足に集中をします。スポーツ実況のだいたいは3つ4つの項目を核にローテーションするやり方ではないかと思います。
そして、「さあ、ここからどういった展開になるのか?」と十分な情報とともに勝負への興味を喚起することで、展開予測をしてレースにいっそう入り込んでいきます。感情移入ですね。

みなでレースに集中して入り込み、ボートの魅力を全員で共有する。全員が楽しんでボートの喜びや感動を共有する。これがボートの大会運営、スポーツの大会運営における最大の目的だと思っています。運営の公平性や効率などは、その全体での競技ベネフィット、競技価値を担保する仕組みやルールだと考えています。やはり参加者全員がひとしく魅力や価値を得ていくことが大事です。

アスリートファーストと言いますが、それはアスリートだけで成り立つものではありません。私のように裏方や運営や漕いでいない立場でずっと来た者は、選手や大会のために力や知恵を尽くすべき立場ではありますが、結果的にアスリートファーストを掲げ選手のための運営をすることこそが、自分たちにもはね返り全体として大きな価値を得られることにつながります。この選手第一の運営は、工夫の中で生まれてきた考え方だと思っています。選手のパフォーマンスが最大限発揮でき、選手を最大限尊重する運営というのが、結果的に選手自身も周りの参加者も、そして運営者自身も、多くの価値と成果と満足を得られるからです。
そしてまた、レース前の盛大な応援、レース直前の緊張感の共有、レース後の選手と観客が打ち解けあい表彰や敗戦などで喜びや悔しさを共有し精一杯の感動を味わっていく。
選手を第一に尊重したいですが、同時に観客やいまでは一般のファンやネット視聴者まで含むRowingファン全体の参加者全員が価値や魅力をひとしく味わう工夫が大切なのだと私は思っています。そして、1人1人その人だけの楽しみ方も可能です。みなが参加できるからスポーツは楽しいのです。



こういった意味で、私は日本のボート大会運営はこれからだと思っていますし、運営ファーストになってはいけないと思っていますが「運営リード」が必要だと考えています。伝わりますかね、このニュアンス!?(笑)
運営の都合や論理で、選手や観客が魅力を感じられなくなるのではなく、まず選手が、そして観客やファンも最大限魅力を感じられるような大会にしていくために、運営が多くをリードし環境を作っていく必要があります。それには運営はボートと人に詳しく理解し通じていなければいけないし、相手を思う気持や謙虚さが大切です。それでこそ、心の通った運営を通じて、きっと運営者自身が多くの喜びと成長と価値を得られるに違いないのです。それは参加者全員の笑顔と自分自身の達成感です。

全日本級から地域レガッタ、市民レガッタ、学内レガッタや部内イベントに至るまで、S田漕艇倶楽部の運営の極意と先進性に学んでいきましょう。そして、年々進化すれば、運営自身がアスリートたりえます。運営者はリーダーです。そうです、我々は立場こそ違えど、みなアスリートでありリーダーの集団なのです。毎シーズン、進化して、周囲や次世代に大きな夢を託し受け継いでいくことが使命だと思います。
それらの結晶として、日本ボートの強化と普及、この2つの成果に現れてくるのだと思っています。





最後に、S田ローの動画まとめ集。

MR28まとめ
必見です!これが、マシンローイング大会の魅力を伝えるPVになっていると思いますよ!
このエルゴの台数と、会場の広さ、参加者の行列は壮観ですね~。アリーナの会場には観客のスペースと別に、選手アップのスペースも作られています。そしてまた、広くてもチーム関係者や部員がすぐ後ろで励ましたり応援できるのもエルゴトライアルの大事なポイントですよね。そして、こんなに間近で会場全体から万雷の拍手を受ける経験なんてありますか!?選手としては嬉しいじゃないですか!何だか、エルゴの大会なのに笑顔が多いのは素晴らしいことですよね。
本当にいいですね。日本一のエルゴ大会である以上に、日本一のボート競技会場といってもいいかもしれないですね。そして、当然ながらたくさんの来場があるので、たくさんのボートマン、ボートファンの交流があります。これも大会の大きな意義です。



それから、つい先週行われた「Head of SETA 2016」のまとめ動画です。

Head of SETA 2016_滋賀県ホストタウン交流事業 まとめ
全国からのクルーが集結し、さらにはNZ代表LM4-ストロークのジェイムズ・ハンター選手や、デンマーク代表LW2Xのユリアン・ラスムッセン選手など海外トップ選手が来日して国際色豊かなヘッドレースとして開催されています。

2016-11-26 Head of The Seta 桟橋の様子
クラブハウス前の桟橋での人や艇の動きを撮影したまとめ動画ですね。





今回の記事作成のきっかけをいただいた、S田漕艇倶楽部のMR近畿大会実行委員会さん、S田漕艇倶楽部のU瀬さん、この場を借りてお礼申し上げます。どうもありがとうございました!

S田漕艇倶楽部HP

第29回全国マシンローイング大会近畿ブロック大会
MR近畿大会の公式サイトです。昨年は参加者800名の、日本最大インドアローイング大会。
エントリー締切は12月13日(火)!

実行委員長のつぶやき
マシンローイング大会への主催者の想い、ボート競技の未来に対する熱い気持が全8回で綴られています。こちらも必見!

2016年1月 MR近畿大会
MR近畿大会サイトより写真転載。素晴らしい雰囲気です。(写真の転載に問題がございましたら、ご指摘ください)





瀬田より、世界Rowingと日本ボート運営の新しい風を吹き込んでくれています。
その風を感じて、さらに我々全体もそれに続き、新しいRowingを作っていこうではありませんか。

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